ルイ・エラールが広げた麦藁で象嵌細工を行う伝統技法を文字盤に取り入れた「ノワールモン メティエダール マルケトリー・ド・パイユ」を発表した。本作の文字盤を手掛けるのは、ポルトガル人アーティストのベルナルド・ドレイだ。ライ麦の藁を加工し、形状や大きさ、繊維の方向が異なる28のパーツを手作業で組み合わせ、ブルーの色調を重ねた抽象的なデザインを描き出している。

自動巻き(Cal.SW261-1)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SSケース(直径39mm、厚さ12.82mm)。50m防水。世界限定25本。121万円(税込み)。
ライ麦の藁による象嵌細工を用いたルイ・エラール「マルケトリー・ド・パイユ」が登場
ルイ・エラールが、伝統的技法である麦藁の象嵌細工を文字盤に取り入れた新作「ノワールモン メティエダール マルケトリー・ド・パイユ」を発売した。モデル名はフランス語で象嵌細工を指す「マルケトリー」と藁の「パイユ」が由来している。文字盤を手掛けたのはポルトガル人アーティストのベルナルド・ドレイだ。彼は装飾芸術において非常に稀少なクラフツマンシップとされる、マルケトリー・ド・パイユ(麦藁象嵌細工)の伝統技術を継承するアーティストである。
本作はライ麦の藁を加工し、形状や大きさ、繊維の方向が異なる28のパーツを手作業で組み合わせている。重ねられたブルーの色調と、部位ごとに異なる光の反射によって、時計の動きとともに文字盤の表情が変化するデザインに仕上がっている。世界限定25本の特別モデルだ。
多彩なコラボレーションを展開してきたルイ・エラールの最新作
ルイ・エラールは、これまでも独立時計師やアーティストとの多彩なコラボレーションを展開してきた。また、「メティエダール」コレクションでは、グランフー エナメルやエングレービング、金細工といった職人の技を取り入れたモデルを発表している。職人技を尊重し、その魅力をより多くのコレクターに届けるという取り組みの一環として、今回新たに注目したのがマルケトリー・ド・パイユだ。
今回コラボレーションするベルナルド・ドレイは、何世紀にもわたり受け継がれてきた伝統技法から着想を得つつ、マルケトリー・ド・パイユを現代アートへ昇華させる独自のスタイルを確立してきたアーティストだ。1本1本の藁が持つ色彩やテクスチャー、繊維の方向を生かし、光の反射によって表情を変える作品をすべて手作業で制作している。本作では、その芸術的なアプローチを時計の文字盤へと落とし込んでいる。

文字盤に表現されたのは、「Broken Ice」と名付けられた抽象的なデザインである。ブルーの色調で構成された大小の面には、藁の繊細なラインが表現されている。パーツごとに繊維の向きを変えて敷き詰めることで、それぞれが異なる光を反射し、腕の動きや光の当たり方に応じて見え方が変わることが特徴だ。ここに組み合わされるのは時分針のみというシンプルな構成で、繊細なマルケトリーの表情を存分に楽しむことができる。
ライ麦の藁の選定から始まる文字盤製作
文字盤作りは、ライ麦の藁から豊かな色彩やテクスチャー、そして光沢をもつ部位を厳選することから始まる。選別した藁を開いて平らに整え、ひとつひとつ手作業で下処理を行う。そこから形状やサイズ、繊維の向きが異なる28のパーツを作り上げて組み合わせることで、文字盤の模様が完成する。この作業に求められる公差は0.1mm未満。すべてのパーツを寸分違わず配置する職技が必要だ。
藁は自然素材であるため、色彩やテクスチャー、光の反射がまったく同じものは存在しない。そのため、世界限定25本で製作される本作の文字盤は、共通の構図に沿ったデザインであるものの、素材本来の個体差によって、それぞれ独自の表情を備えているのが大きな魅力だ。
ケース径39mmのケースにドーム型サファイアクリスタル風防をセット
ポリッシュ仕上げのステンレススティールケースは、直径39mm、厚さ12.82mmのシルエットを持つ。風防には、両面に無反射コーティングを施したドーム型サファイアクリスタルを採用。また、リュウズにはルイ・エラールを象徴するモミの木の意匠が取り入れられる。ストラップは、ベージュのグレインカーフレザー製で、工具を使わずに交換できるクイックストラップチェンジシステムを備えている。




