オリスの名作を現代風にアレンジした「ビッグクラウン ポインターデイト」

2018.08.10

オリス「ビッグクラウン ポインターデイト」。自動巻き(Cal.Oris 754/セリタSW200-1ベース)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SS(直径40mm)。5気圧防水。17万5000円(税別)。

 パイロットが手袋をはめたままでも時間の調整ができるよう、大りのリュウズを与えられたオリス「ビッグクラウン」の発表は1938年のことである。そして誕生から80周年を迎えた2018年、この“初代ビッグクラウン”を復刻した「ビッグクラウン ポインターデイト」が発売された。

 とはいえ、ビッグクラウン ポインターデイトはオリジナルの姿をそのまま焼き直したモデルではない。同作を手掛けたオリスのプロダクトデザインエンジニア、ルカス・ビュルマンが言うように、ビッグクラウンのデザインコードを基本的には踏襲しているが、秒針がスモールセコンドからセンターセコンドへと改められ、SSモデルではラグにサテンとポリッシュの2種類の仕上げを与えるなど、一部モダンさを採り入れているのだ。

 またオリジナルと比べ、視認性の向上を目的とした改良がなされている点も見逃せない。細く短かった時分針は存在感のあるコブラ針へと置き換わり、ポインターデイト針は日付の数字を囲うように、先端の形状が変更されている。レイルウェイトラック式のミニッツマーカーには、5分刻みに蓄光塗料が塗布されるため、夜間や暗所での使い勝手にも優れるだろう。

 なお、ラインナップが豊富な点も同作の魅力である。ダイアルカラーはブルー、ブラック、ライトグリーンの3種類、ケース径は40mmと36mmの2種類から選べ、それぞれにステンレススティール製ブレスレットもしくは数種類のカーフストラップが組み合わされる(なお、ブルーダイアルモデルはケース径40mm、ライトグリーンダイアルモデルは36mmのみの展開)。さらにライトグリーンダイアルにはブロンズケースモデルも用意されるという充実ぶりだ。

1938年に発表された「ビッグクラウン」。針の形状やインデックスなど、大幅に手が加えられているが、核となるデザインコードはしっかりしとビッグクラウン ポインターデイトでも継承されていることが分かる。


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