アーミン・シュトローム「グラヴィティ・イークォル・フォース」にローズゴールドケースモデルが登場

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2020.08.20

アーミン・シュトロームの「グラヴィティ・イークォル・フォース」に18Kローズゴールドケースを採用したモデルが追加される。このモデルには、メインスプリングのトルク変動による精度への影響の排除を試みた、独自のコンスタントフォース・バレルが搭載されている。オープンワークのレイアウトによって、手作業で仕上げられたトリプルブリッジや、地板を鑑賞することができる。

グラヴィティ・イークォル・フォース

アーミン・シュトローム「グラヴィティ・イークォル・フォース」Ref.RG19-GEF.85.AL.M.35
懐中時計にインスパイアされたトリプルブリッジは、丁寧な仕上げが施されている。オープンワークのレイアウトによって、マイクロローターや独自のコンスタントフォース・バレルを鑑賞することができる。自動巻き(Cal.ASB19)。28石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約72時間。RG(直径41.0mm、厚さ12.65mm)。3気圧防水。358万円(税別)。

故きを温ねて新しきを知る、独自機構が光る意欲作

 アーミン・シュトローム「グラヴィティ・イークォル・フォース」に、18Kローズゴールドケースを採用したモデルが追加される。

 このモデルの最大の特徴は、6時位置のメインスプリングバレルに搭載されたクラッチ分離による作動停止システム(コンスタントフォース・バレル)だろう。時計の精度を安定させるためには、一定の力で脱進機を作動させる必要がある。しかし、メインスプリングが完全に巻き上がった状態と解けきる直前では、その力にバラつきが出てしまう。バラつきといえど、致命的な精度の乱れが発生するわけではないが、影響を極限まで小さくすることが、このシステムの目的である。具体的には、クラッチ分離メカニズムによって、メインスプリングが解けきる前に動力の伝達をストップさせ、逆に巻き上げ切った際には、メインスプリングをスリップさせ、巻き上げを停止させる仕組みとなっている。一見、この機構ではパワーリザーブが短くなるように思うが、きちんと72時間が確保されている。同社は、アンティークの懐中時計に着想を得てこのシステムを開発し、世界で初めて自動巻きムーブメントに搭載させることに成功した。

グラヴィティ・イークォル・フォース

メインスプリングバレル、C型の切り欠き中央はパワーリザーブインジケータとなっている。メインスプリングバレルと一緒にインジケータも回転するため、視覚的な変化を楽しむことができる。

 このモデルの見どころは、その機構の特殊性だけではない。懐中時計にインスパイアされたトリプルブリッジは、手仕上げによって面取りや研磨がなされ、地板にはペラルージュやフロスト仕上げ等の装飾が施されている。オフセットしたダイアルや、露出したマイクロローター、輪列等、オープンワークのレイアウトも魅力だ。自社製のブラックダイアルは、ケースやブリッジのローズゴールドと共に、全体をエレガントにまとめ上げている。


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