トゥールビヨンとムーンフェイズを搭載するジャガー・ルクルト「マスター・ウルトラスリム・トゥールビヨン・ムーン」

2020.11.29

ジャガー・ルクルトより、新作「マスター・ウルトラスリム・トゥールビヨン・ムーン」が発表された。このモデルはトゥールビヨンとムーンフェイズ機構を搭載したものである。また同社を象徴するペリフェラル”ジャンピング”デイト機構により、ポインターデイト針がトゥールビヨンの鑑賞を妨げることがないように配慮されている。ケース素材には今年発表された新しい素材であるグランド・ローズゴールドが採用されている。

マスター・ウルトラスリム・トゥールビヨン・ムーン

ジャガー・ルクルト「マスター・ウルトラスリム・トゥールビヨン・ムーン」
自動巻き(Cal.983)。35石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。18Kグランド・ローズゴールド(直径41.5mm、厚さ12.1mm)。5気圧防水。936万円(税別)。


ジャガー・ルクルトの技術を満載した新作モデル

 ジャガー・ルクルトが発表した「マスター・ウルトラスリム・トゥールビヨン・ムーン」。この新作は、同社の歴史上初めてとなるトゥールビヨンとムーンフェイズ機構をどちらも搭載した時計だ。ムーンフェイズは、北半球と南半球それぞれの月相・月齢が表示できる、トリプルムーンフェイズ表示。ディープブルーのディスクに描かれた月が北半球の月相を、ディスク外周左半分が南半球の月相を表し、右半分が月齢を示す。

マスター・ウルトラスリム・トゥールビヨン・ムーン

ムーンフェイズとトゥールビヨンがシンメトリーに配置されたダイアル。日付はポインターデイトによって表示される。15日から16日の切り替わりは、針が大きくジャンプし、トゥールビヨンを飛び越える。

 6時位置の大きな窓は、チタン製ケージに収められたトゥールビヨンをしっかり見ることができるよう配慮されたものだ。加えて、機構を鑑賞しやすくするために、このモデルにはペリフェラル”ジャンピング”デイトが搭載されている。これは15日から16日に切り替わる際、ポインターデイト針が大きく90°ジャンプするものだ。このジャンプによって、針がトゥールビヨンを一気に飛び越えることとなる。機構とポインターデイト針が重なり、鑑賞の妨げになるということがなくなる機構だ。

マスター・ウルトラスリム・トゥールビヨン・ムーン

シースルーとなったケースバックからは、キャリバー983を鑑賞することができる。ローターはポリッシュとサンドブラストを使い分けることで“JL”のロゴを浮き上がらせている。
マスター・ウルトラスリム・トゥールビヨン・ムーン

複雑機構を搭載しながらも、ケースの厚みは12.1mmに抑えられている。卓越したムーブメント製造技術を持っているからこそ、成しえたものだと言えるだろう。

 これらの機構を実現させているキャリバー983は、2009年に発表された同社の主要なトゥールビヨン搭載ムーブメント、キャリバー978をべースとしている。このキャリバー978は、ル・ロックル時計博物館が主催する国際クロノメーターコンテストでの入賞に加え、実際に同社の数々のモデルに採用されてきた実績があるだけに、信頼性も問題ないだろう。

 全体のカラーリングは、暖かみのあるものに統一されている。ケースに用いられているのは、光沢と深みを持ちつつ、退色のしにくい「Le Grand Rose gold(グランド・ローズゴールド)」であり、ダイアルはほんのりベージュがかったエッグシェルホワイトとなっている。アクセントとして散りばめられたレッドやブルーが全体を引き締め、41.5mmと比較的大型のケースながらも間延びした印象を感じさせない。

マスター・ウルトラスリム・トゥールビヨン・ムーン

ブルースクリューやサーキュラーグレイン、ブリッジの面取り等、細部まで仕上げが施されたムーブメントは、今回新たに開発されたものだ。



Contact info: ジャガー・ルクルト Tel.0120-79-1833


ジャガー・ルクルトのトゥールビヨンモデルは?種類とおすすめ6選


https://www.webchronos.net/features/45472/
2020年 ジャガー・ルクルトの新作時計


https://www.webchronos.net/2020-new-watches/44992/
「機械屋」として名をはせるジャガー・ルクルトの魅力を解析


https://www.webchronos.net/features/44061/