オメガ「スピードマスター」の歴代最高落札価格を約3億8700万円で更新

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2021.11.11

オークションハウス、フィリップスがジュネーブで開催したオークションで、希少なスピードマスター CK2915-1が、歴代のスピードマスターにおける最高落札価格を更新した。落札予想価格の8万〜12万スイスフランを大幅に上回る、311万5500スイスフラン(日本円で約3億8700万円)で落札された。


史上最も高額で落札されたスピードマスター

 歴史ある著名なオークションハウスのひとつであるフィリップスが、ジュネーブで行ったオークションで、希少なヴィンテージのオメガ「スピードマスター」CK2915-1が、驚くべきオークション結果を残した。当初の落札予想価格の8万~12万スイスフランを大幅に上回り、歴代のスピードマスター史上最高価格である、311万5500スイスフラン(約3億8700万円)で落札された。

 オークションに出品されるアイテムは、何十年も光が入らない場所で安全に保管され状態が良いものほど価値が増す、というケースがほとんどだ。しかし、今回落札されたオメガのスピードマスターは、太陽の光を浴びながら実際に使用され続けてきたという、珍しい背景を持つ。その結果、鮮やかなミルクチョコレート色に変色した、独特の風合いを持つ“トロピカル”ダイアルになっており、明るく鮮やかなブラウンカラーがダイアルに均一に広がっている。

 また、ダイアルと針に施された夜光塗料にも同じく経年変色が見られ、黄身がかった色味に変化。加えて、本作のように均一な色調であることは、この個体がこれまで損傷を受けてこなかったことを表している。

「CK2915」のリファンレンス番号を持つこのモデルは、1957年から59年にかけてのみ製造され、バリエーションはわずか3種類だったという。スピードマスターの初期モデルである「CK2915-1」が貴重なコレクターアイテムとなっているのは、このような理由からだ。

大きな“ブロードアロー”の時分針やメタル製のベゼル、楕円形で独特の“OMEGA” の“O”の文字などのダイアルグラフィックが、この年代のスピードマスターを物語る。

 この第1世代である「CK 2915」は、コレクターの間では“ザ・グレイル(聖杯)”と呼ばれている。本作は、ダイアルではなくベゼルにタキメータースケールを搭載した初のクロノグラフであり、信頼性が高いムーブメントとして有名な、キャリバー321を搭載した初のスピードマスターでもある。

新たなオーナーとなった落札者は、時計本体に加え、この時計が1957年11月22日に製造されたことを示す、オメガのアーカイブ抄本とオリジナルの製品資料も同時に手に入れた。




Contact info:オメガお客様センター Tel.03-5952-4400


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