ラドーの世界を体現するハイテクセラミックと製造工程をご覧あれ

NEWSニュース
2021.12.12

ラドーのハイテクセラミック製のの腕時計を手にすると、異なるふたつの世界がひとつに融合しているように感じられる。科学の結晶と感性が交わったとき、優れた物作りを体感することができる。ここでは、ラドーのセラミックス技術を紹介しよう。

ハイテクセラミック


マテリアルの名匠、ラドー

「マスター・オブ・マテリアル(マテリアルの名匠)」という呼び名は偶然にして生まれたものではない。この名は、ラドーの熱心な研究と開発の賜物であり、可能な限りの実験を行い、想像しようとする勇気と執念に裏打ちされている。1917年の創業以来、ラドーはイノベーションの最先端を邁進してきた。時を経ても美しくあり続けるマテリアルを開発し、そのマテリアルの最も素晴らしい特性を活用する独自の方法により、ラドーは時計業界のみならず、世界でその名を馳せた。「想像することができるならば、作り出すことができる」という、創業期のモットーは、今日も変わらず引き継がれている。

ハイテクセラミック

 物事には、ふたつの捉え方がある。科学こそすべて、という考え方がそのひとつだ。新しいものや時を経ても変わることのない原理を探究し、それを生み出す計算式を探しあてることによって将来性豊かな発見への道が切り拓かれる。もう一方は、感じることが最も大切だという考え方で新しい外観やカラー、言葉で表現できないようなテクスチャーなどを自分の手で実際に触れたり、感じたりすることに重きを置く。

 ハイテクセラミック製のラドー腕時計を手にすると、この異なるふたつの世界がひとつに融合しているように感じられる。高純度の化学粉末から素晴らしい腕時計を生み出すことを夢見て、長い間研究を重ねてきた科学者は突然、並外れた物ができたことに気づく。その瞬間、「マスター・オブ・マテリアル」という名が絶対的な意味を持つ。

 感覚を大切にする人たちの体験も、その瞬間と違いはないかもしれない。表面を指先で触れたり、これまでどんな物質も持っていなかったようなクールでスムーズな感触を味わい、「この感じは何かに似ている。香り?味?それとも音楽だろうか?」と想像を巡らせるのも科学者の発見の瞬間と似ている。

ハイテクセラミックの本質とは

 現代世界において、耐久性に優れているだけでなく、ほぼ永遠である物質に到達できるのは神秘に他ならない。灰から灰へ、そして粉末から粉末へ、もし人間の創造力やハイテクの知恵が単純なセラミックの粉末から永遠のピースを作り出す道を発見したとしたら、どうなるだろうか?そうして、できた物はどんな感触だろうか?

ハイテクセラミック

 これがまさにラドーのハイテクセラミックの本質である。そしてラドーが“Feel it”と唱える理由もそこにある。マスター・ オブ・マテリアルであるラドーのノウハウと経験が本物であることを証明している。ハイテクセラミックは、見た目が良く、軽量な物質で耐摩耗性にも優れている。その軽さとサイズの安定性により、ラドーでは、例えばモノブロック構造のようなユニークなイノベーションも可能にした。モノブロック構造では重い金属のフレームワークを使わずケースに直接、主要なムーブメントの部品を収めることができる。

 ハイテクセラミックは素材として傑出した品質を持っているが、それだけには留まらない。耐久性があり、ほぼすべてのものからの影響を受けにくく、損傷しないだけでなく、肌なじみもよく、シルクのようなの感触を持っている。繊細でも、大きくても、頑丈でも装着すると、はるか昔から手首に着けられるために作られたかのような感覚になる。この感覚は、特にセラミックス素材をブレスレットに使用している時計に当てはまり、肌に触れた感触が忘れがたい体験となることが特徴だ。

知られざる製作工程

ハイテクセラミック

鋳型のデザインを行う。鋳型はラドーのデザイナーが描いた図面から生み出される。

ハイテクセラミック

射出成型を行う。鋳型は強力な機械の奥深くに配置され、射出プロセスが行われる。その後、ケースが極度の高温(1450℃)の特殊炉の中に置かれ、焼結する。何時間もかけてセラミックスは硬化し、強烈なカラーと最高硬度を獲得すると同時にポリマーは水分が抜けて乾燥する。このプロセスの過程でケースは約23%縮小し、最終サイズとなる。

ハイテクセラミック

抜群の輝きを得るために、高周波数で振動する小さなセラミック片をたくさん入れた槽の中に部品が入れられる。

ハイテクセラミック

滑らかなマット仕上げにしたい場合はサンドブラストを使う。

ハイテクセラミック

レーザーにより完璧な輪郭と深さで、さまざまな数字やマークを刻み入れるエングレービングの作業を行う。

ハイテクセラミック

レーザーで作られた小さな穴にラッカーが施され、乾燥後、セラミックに永久装着する。この繊細な作業はラドーの職人によって行われる。

ハイテクセラミック

厳格な検査が行われ、最終結果がすべてラドーの基準を満たしていることを確認する。

ハイテクセラミック

これまでの工程にプラスして、ハイテクセラミックプラズマの場合はさらに炉の中で処理が施される。これにより、最初はホワイトだった色が恒久的なメタルの色合いに変わり、仕上がる。ラドーのプラズマハイテクセラミックは金属を一切含まないがメタリックな外観を備えたマテリアルである。


Contact info: ラドー / スウォッチ グループ ジャパン  Tel.03-6254-7330


ラドー「キャプテン クック オートマティック」が発表

https://www.webchronos.net/news/44455/
オリジナルモデルを再現したラドーの「ゴールデン ホース 1957 リミテッド エディション」

https://www.webchronos.net/news/44950/
本来の“時の流れ”に回帰する ラドー「トゥルー シークレット オートマティック」/気ままにインプレッション

https://www.webchronos.net/features/57999/