著しく進化した近年の外装技術。中でも今回は「ダイアル」に特化してランキングを行った。見るべきは、デザインよりも品質や質感だけ。しかし見事に得票はバラバラ。各人の好みが強く反映された結果となった。やはりダイアルの世界は奥が深い……。

 

ダイアルで選ぶ

1位 49poin / 3persons

H.モーザー / フュメダイアル全般

Photo:「モーザー パーペチュアル1 ダブルヘアスプリング」。 手巻き。18KWG。504万円。

●デザインはシンプルであっても、独特のエアブラシ手法で1枚ずつ手間暇かけて作る稀少なグラデーションダイアルの個性は抜群。(菅原)
●滲むようなグラデーションが実に美しく、オリジナリティ豊か。しっとりと落ち着きのある質感もまた上々である。(高木)
●独特のグラデーションがかかったダイアルは非常に美しいと思います。この文字盤はセンターセコンドのモナードに一番似合っていると思います。(読者/KoHiさん



ダイアルで選ぶ

2位 38poin / 3persons

ジャケ・ドロー / グラン・セコンド

Photo:「グラン・セコンド アイボリー エナメル」。 自動巻き。18KRG。220万5000円。

●トゥールビヨン、スプリットセコンド、超軽量ムーブもさることながら、謎の発光体を思わせるサファイアクリスタルのケースはセンス抜群。(菅原)
●エナメルダイアルを語るうえで、欠かせない1本。とりわけホワイトは“湿度”を感じるほど、しっとりとあでやか。(高木)
●エナメルダイアルの美しい佇まいを存分に楽しめる、シンプルで大きなダイアルを評価。つい眺めたくなる時計。(篠田)
●ダイアルの品質に自信がないとできないデザイン。たしかに出来は良い。(読者/角アンさん)


ダイアルで選ぶ

3位 38poin / 2persons

ローラン フェリエ / ガレ・クラシック・トゥールビヨン

Photo:「ガレ・クラシック・トゥールビヨン」。手巻き。18KYG。価格未定。

●手作り感が際立つ、繊細な高温焼成エナメルのダイアルが絶品。クラシカルな美しさや上品な表情にタイムレスな魅力が凝縮されている。(菅原)
●これぞ一目ぼれのデザインに、実用性+信頼性。文句なし。(KIH)


ダイアルで選ぶ

4位 35poin / 3persons

ブレゲ / クラシック

Photo:「クラシック Ref.7337」。自動巻き。18KYG。404万2500円。

●(Ref.3330を指定)ハンドギョーシェによるダイアルといえば、元祖のブレゲは外せない。精緻な技術は、オフセンターダイアルでいっそう冴えわたる。(菅原)
●切っ先鋭いバイト(刃)で彫り進める、伝統的なギョーシェダイアルは、繊細な模様のひとつひとつのエッジが立ち、明確な明暗を浮かべる姿が素晴らしい。(高木)


ダイアルで選ぶ

5位 34poin / 2persons

パテック フィリップ / 年次カレンダー Ref.5205

Photo:「年次カレンダー Ref.5205」。自動巻き。18KWG。399万円。

●薄い印字とマット仕上げの巧みさで言えば、パテック フィリップ(と、その文字盤を製造するフルッキガー)が最も優れている。その仕上がりは、他社が規範とするほどだ。(広田