愛知の名店「HASSIN」最注目!いま、グラスヒュッテ・オリジナルを選ぶ理由

2022.12.24

グラスヒュッテ・オリジナルの取り扱いを新たにスタートした、愛知県大府市の「HASSIN」。いま同店がグラスヒュッテ・オリジナルに最も注目しているのはなぜか? その魅力に迫る。

吉江正倫、高橋敬大:写真 Photographs by Masanori Yoshie , Keita Takahashi
土井康希(クロノス日本版):文 Text by Kouki Do(i Chronos Japan)


GLASHÜTTE ORIGINAL × HASSIN

HASSIN

時計専門店やブティックがひしめき合う東海地区で、グラスヒュッテ・オリジナルの取り扱い店舗では随一の品ぞろえを誇るHASSIN。メインコレクションとなる人気の「パノ」シリーズのほか、新たなダイバーズウォッチとして注目を集めている「SeaQ」などが常時並んでいる。

 宝石の八神、改め「HASSIN」は、愛知県大府市の共和駅前に店舗を構える時計・宝飾専門店である。鉄道ではJR名古屋駅から快速に乗れば約12分、自動車では名古屋高速道路の大高ICから約5分という立地で、静岡や三重など、県外から足を運ぶ人も多いそうだ。

 さて、ここHASSINでは、2022年9月からグラスヒュッテ・オリジナルの取り扱いを始めた。今や40を超えるブランドを扱う同店に加わった、唯一のドイツブランドである。その魅力を語るのは、HASSINのフロアマネージャーだ。

「グラスヒュッテ・オリジナルのユニークさは、その見た目と機械にあります。パノシリーズに代表されるように、スイスの時計には見られない独特のアシンメトリックなデザインを持ち、それと同時に機械を自社製造できる技術力も併せ持っています」

JR東海道本線共和駅の駅前にあるHASSIN。1971年の創業時より変わらない場所で成長を続け、今では40ブランド以上を展開する大型店舗となった。現在の姿になったのはリニューアルが行われた2017年で、左側の建物の増築とともに、特徴的な外観も一新した。

 主力モデルの「パノマティック・ルナ」を例にすると、ラージデイトとムーンフェイズを併載し、黄金比を取り入れた美しいデザインで、細部まで仕上げを施した自社製ムーブメントを搭載する。それでいて、ステンレススティールモデルなら120万円台を保っている。確かにこれほどの仕様を持つ時計は少なく、目の肥えた時計愛好家のみならず初心者にも響く要素がそろっている。また今回の新規取り扱いは、グラスヒュッテ・オリジナルを多くの人に認知してほしいという思いが前提だ。

「9月から今まで、ご購入いただいたのは20〜40代の比較的若い年齢層ですが、意外にもこのブランドを知らなかったという方も多いんです」

 複数ブランドの腕時計をトレーに並べて見比べられることは専門店の特権。その中で偶然見つけたのがグラスヒュッテ・オリジナルだったという人もいるそうだ。新作や限定品も続々と入荷するHASSINに“出逢い”を求めて足を運んでみてはいかがだろうか?

HASSINが注目するふたつの新作

 ここからは、HASSINが特に注目するグラスヒュッテ・オリジナルのふたつの新作を紹介しよう。

パノマティックカレンダー

パノマティックカレンダー
マットな質感で、わずかに粒立ったシルバーオパーリン仕上げのダイアルと、重厚な18 Kレッドゴールド製のケースは、まさにドレッシーな装い。複雑機構を上品に“魅せる”1本である。自動巻き(Cal.92-09)。53石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約100時間。18KRG(直径42mm、厚さ12.4mm)。50m防水。389万4000円(税込み)。

 まずは「パノマティックカレンダー」。これまでのパノシリーズの特徴であるアシンメトリックかつ端正なデザインを継承しながら、独自のカレンダー表示をうまく盛り込んでいる。ラージデイトとムーンフェイズ表示は代表作「パノマティックルナ」と共通だが、3時から6時位置にかけて、1月から12月の月をデジタルで表示するユニークなアイデアを採用。

 特筆すべきは、このカレンダーが1年間の「大の月」と「小の月」を自動で修正するアニュアルカレンダーであること。この複雑機構はグラスヒュッテ・オリジナルでは初めて搭載されたものだ。なお、2月の末日のみ判別しないため、毎年3月1日に手動で日付を送る必要がある。

キャリバー92-09

デジタル式月表示の種明かしをしよう。ムーブメントのダイアル側には4年間で1回転するディスクがあり、ディスクの黒い部分が透明なカレンダー表示の数字部分と重なることで、レトログラードのようにも見えるのだ。この美しい仕上げはシースルーバックから存分に鑑賞できる。

 そして本作のために開発されたキャリバー92-09が、高精度で時を刻む。リュウズ操作のみでカレンダー表示の調整が可能で、自動巻き、かつ約100時間のパワーリザーブを備えるため、時計が止まって再度時刻合わせを行うという心配も少ない。

 さて、ドレッシーなパノシリーズとは一変、グラスヒュッテ・オリジナルが展開するダイバーズウォッチがSeaQだ。1969年に製造されたブランド初のダイバーズウォッチ「スペシャリスト」の誕生50周年を記念し、ブランドの新たな顔として2019年からラインナップを拡大させている。

SeaQ クロノグラフ

SeaQ クロノグラフ
厳格なISO 6425規格に準拠する本格派で、フライバッククロノグラフ機構を搭載した数少ないダイバーズウォッチのひとつ。特徴的な矢印型の分針が、水中でも高い視認性を約束する。自動巻き(Cal.37-23)。65石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SS(直径43.2mm、厚さ16.95mm)。300m防水。188万1000円(税込み)。

 その最新作が「SeaQクロノグラフ」。6時位置に置かれたラージデイトはグラスヒュッテ・オリジナルらしく、3時位置に30分積算計を、9時位置には小秒針を配置。搭載する自社製キャリバー37-23は約70時間のパワーリザーブを持つ実用機だ。クロノグラフ作動中にリセットボタンを押すと、瞬時にリセットしたと同時に再び計測を開始する、フライバック機構を備えている。

SeaQクロノグラフ

300mの防水性能を備えながら、本作が採用するのは珍しいドーム型のシースルーバック。キャリバー37-23は、その美しい仕上げからは想像できないほど高い耐衝撃性を持ち、同時にシリコン製ヒゲゼンマイの採用により高い耐磁性も併せ持つ。まさにダイバーにとって頼もしいスペックを備えた本格ダイバーズウォッチだ。



Contact info: グラスヒュッテ・オリジナル ブティック銀座 Tel.03-6254-7266


グラスヒュッテ・オリジナル アイコニックなデザインを持つブランド初の年次カレンダー

https://www.webchronos.net/features/83544/
グラスヒュッテ産ダイバーズという選択/グラスヒュッテ・オリジナル「SeaQ」

https://www.webchronos.net/features/42402/
知られざる 時計大国 ドイツ(前編)

https://www.webchronos.net/features/10177/