ロイヤルファミリーの手首を分析。エリザベス女王やダイアナ妃、ウィリアム皇太子の愛用時計は?

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2022.01.02

ネットフリックスで配信されたドラマ「ザ・クラウン」に触発されて、ウォッチファインダーが英国ロイヤルファミリー御用達の時計について考察している。彼らはいったいどんな時計を身に着けているのだろうか?

original article on montres-de-luxe.com
2022年1月2日公開記事


イギリス女王 エリザベスⅡ世はパテック フィリップ「ゴールデン・エリプス」を着用

エリザベス女王

Photograph by Mark Cuthbert / Getty Images

 想像がつくように、エリザベス女王はいくつもの美しいタイムピースを持っている。ウォッチファインダーによると、特にパテック フィリップがお気に入りのようだ。その中でも、ホワイトゴールドケースにダイアモンドがセッティングされたブルー文字盤の「ゴールデン・エリプス」や、の4975Gのダイアモンドセッティングされた文字盤とパールのブレスレットのモデルをウィリアム王子とキャサリン妃の婚約・結婚式のときには着用していた。

ゴールデン・エリプス

エリザベス女王が着用するパテック フィリップの「ゴールデン・エリプス」。女王はこの個体の他にも複数のゴールデン・エリプスを所有するなど、パテック フィリップがお気に入りのようだ。

 パテック・フィリップ以外のお気に入りとなると、避けて通れないのがジャガー・ルクルトのキャリバー101を搭載したジュエリーウォッチだ。このムーブメントは1929年に開発されたもので、縦14mm、横4.8mmというサイズは機械式ムーブメントとしては世界最小である。女王は53年の自身の戴冠式において、このキャリバー101を搭載したジュエリーウォッチを着用している。女王はゴールドとダイアモンドのヴァシュロン・コンスタンタンも保有していたが、これはチャールズ皇太子との結婚後にプリンセス・ダイアナに贈られている。


ダイアナ妃の着用していたカルティエ「タンク フランセーズ」

ダイアナ妃

Photograph by Tim Graham / Getty Images

 独自のスタイルで有名だったダイアナ妃。彼女はチャールズ皇太子と結婚する際、彼から特別に作られたヴァシュロン・コンスタンタンの「レディ・キャラ」を送られている。またダイアナ妃は、フランスのジュエラーで時計ブランドとしても有名なカルティエを好んでいたことも知られている。

タンク フランセーズ

故・ダイアナ妃はカルティエ「タンク」を2モデル所有していたことで知られる。写真はそのうちの1本である「タンク フランセーズ」。

 ダイアナ妃はよくカルティエのタンクを着けており、一種の象徴でもあった。所有していたのはふたつのモデル。ひとつはイエローゴールドケースにブラックのストラップを合わせた「タンク ルイ カルティエ」、もうひとつはイエローゴールドの「タンク フランセーズ」だ。後者は彼女の遺品としてウィリアム王子の手に渡ったが、彼がキャサリン妃と婚約した際に、弟のヘンリー王子が母の遺品として選んだサファイアのエンゲージリングと交換し、現在はヘンリー王子がこのタンク フランセーズを所有していると言われている。


ウェールズ公チャールズ皇太子はパテック フィリップやジャガー・ルクルトなどを愛用

 伝統的スタイルの砦、パテック フィリップの「カラトラバ」は長い間、チャールズ皇太子のお気に入りのひとつであった。1981年に撮影された、チャールズ皇太子が出場したポロの試合を観戦する、当時婚約中のダイアナ妃の写真には、彼女がチャールズ皇太子から送られたパテック フィリップの時計と、チャールズ皇太子のものであるカラトラバを着用している姿が確認できる。

 その他のお気に入りのモデルには、パルミジャーニ・フルリエの「トリック クロノグラフ」がある。この時計は、息子のヘンリー王子とメーガン・マークルの結婚式で着用していたものだ。皇太子の素晴らしいコレクションにはジャガー・ルクルトのレベルソ、カルティエのサントス、60歳の誕生日に贈られたパーソナライズしてあるブレゲが含まれている。


ウィリアム皇太子やヘンリー王子、キャサリン妃やメーガン妃が着用する時計は?

ロイヤルファミリー

Photograph by WPA Pool / Getty Images
第1次世界大戦終戦100周年を祝うパーティでの1ショット。左よりウィリアム皇太子、ヘンリー王子、メーガン妃、キャサリン妃。

ケンブリッジ公ウィリアム皇太子はオメガ「シーマスター プロフェッショナル」

 キャサリン妃との婚約会見で着用し話題となったウィリアム王子愛用の時計は、オメガの「シーマスター プロフェッショナル」だ。これは母のダイアナ妃からの贈り物であると言われており、人前に出る際には必ずと言っていいほど身に着けている。彼にとって大事な思い出の品なのだろう。もちろんキャサリン妃との結婚式でも着用している。

ケンブリッジ公妃キャサリン妃はカルティエ「バロン ブルー ドゥ カルティエ」を愛用

 2011年にエリザベス女王の孫であるウィリアム王子と結婚し、ロイヤルファミリーの一員となったキャサリン妃。常にエレガントでファッションにも注目が集まる彼女が身に着けるのは、カルティエの「バロン ブルー ドゥ カルティエ」だ。この時計は結婚3周年の記念に夫のウィリアム王子から送られたもの。ステンレススティールケースにブルーのリュウズという組み合わせは、キャサリン妃が常に着けているサファイアとダイヤモンドのエンゲージリングにぴったりだ。

サセックス公ヘンリー王子はブライトリングのプロフェッショナルモデル

 ヘンリー王子が長年愛用しているのが、ブライトリングの「エアロスペース エヴォ」。2014年のFIFAワールドカップで撮影された写真では、文字盤に通常モデルにはないエンブレムが確認できるため、おそらくなんらかの記念に作られた特注品であると思われる。この時計以外にも、彼の素晴らしいコレクションには希少モデルが含まれている。ロレックスの「エクスプローラーⅡ」の特別モデルである。これは世界にわずか48本しかない時計で、ヘンリー王子が所属していたイギリス陸軍航空隊の為に特別に製作されたものだ。

マイケル王子はオーデマ ピゲ「ロイヤル オーク」を使用

 エリザベス女王の従兄弟であるマイケル王子は、英国王室メンバーの中でも、最もエレガントな人物として知られている。彼のお気に入り時計は、オーデマ・ピゲ「ロイヤル オーク」のステンレススティールとイエローゴールドのコンビモデルのようだ。またイギリスの時計ブランドであるバックス&ストラウスとコラボレーションし、2019年に彼の紋章を文字盤にあしらった「ロイヤル ケント コレクション」を発表している。