稀少性の高いCPO(正規認定中古)ウォッチを販売するプレミアムウォッチ セレクトショップとして、その存在が時計愛好家に広く浸透しているNX ONE。数あるプレミアムなブランドの中でもとりわけリシャール・ミルは新品の入手が困難なことで知られているが、NX ONEであればこうしたブランドの、しかも愛好家が瞠目するような超稀少モデルにも、巡り合える可能性が秘められている。

Photographs by Masahiro Okamura (CROSSOVER)
竹石祐三:取材・文
Text by Yuzo Takeishi
[クロノス日本版 2025年7月号掲載記事]
レジェンダリーピースとの遭逢
何年も前より、ブランドや市場を守る観点から、腕時計における正規認定中古の必要性が唱えられる中、他のブランドに先駆けてCPOウォッチのサービスを本格展開したリシャール・ミル。そうしたブランドの意図を汲み取り、世界のどこよりも早く、リシャール・ミルのCPOウォッチを取り扱い始めた日本は、2012年、東京・銀座にNX ONE 銀座をオープンさせた。
「プレミアムウォッチ セレクトショップ」と掲げる同店が扱うのは、このリシャール・ミルのCPOをはじめとする、まさしくプレミアムな稀少性の高い時計。NX ONEは、適正な価格設定を行うことでブランドと時計本来の価値を守り、また稀少モデルのオーナーが売却したり、次に希望する時計を入手したりするためのサポート環境を整えることで、CPOウォッチを手にすることの魅力も伝えてきた。
生産本数が少なく、稀少性の高いリシャール・ミルの時計は、二次流通市場に出回ることが極端に少ない。特に入手困難とされているのが初期ナンバーのモデルだ。11年に発表された「RM 017」もそのひとつ。リシャール・ミルには数少ないレクタンギュラーウォッチであることはもちろん、厚さわずか4.65mmの超薄型手巻きトゥールビヨンムーブメントをブランドで初めて搭載したことから、同社のヒストリカルピースに位置付けられているモデルだ。また、このトゥールビヨンムーブメントを馴染み深いトノー型のケースに搭載し、外装素材を発展させた18年の「RM 17-01」や22年の「RM 17-02」も、RM 017と同様にレアなモデルとなっているが、こうした時計に出合える可能性を秘めているのがNX ONEなのだ。
もちろん、中古品であるため入荷するタイミングは不確定であるし、万が一入荷されたとしても、翌日にはすでに購入されていることも。その一方で、タイミングによっては、ここに紹介したRM 017と、それを新解釈した時計の3モデルを同時に見比べられるようなチャンスもある。つまり、こうした〝一期一会〞があるからこそ、店舗に足繁く通い、目当てのモデルをじっくりと待つのがCPOウォッチの楽しみのひとつ。また、NX ONEにはさまざまなモデルが不定期的に入荷されるため、仮に希望する時計がなくても、より心引かれるモデルに出合える可能性があるのも大きな魅力だろう。
しかもCPOウォッチとは、ブランドによって時計が正規品であると認められ、その品質も保証された、文字通り、正規の認定を受けた中古品。したがって一般的な中古時計とは異なり、本社または公認された時計師による精度調整や品質検査、外装の仕上げが行われたうえで再び販売されるので、信頼性は確かだ。加えて、NX ONEでCPOウォッチを購入すると、リシャール・ミル発行の正規認定中古時計保証書が用意され、購入から2年間はブランドのアフターサービスも受けられるというから、絶対的な安心感がある。正規のストラップがバリエーション豊富に用意されているのも、NX ONEならではだ。
信頼と安心が担保されたCPOウォッチを入手できるだけではなく、こまめに店舗に通い、スタッフとのコミュニケーションを楽しみながら、なかなかお目にかかれないような稀少モデルとの出合いを楽しめるNX ONE。また、リシャール・ミルの公式インスタグラムアカウント「@richardmilleregacy」では歴史的モデルやブランドのクリエイションが紹介されているので、こちらも併せてチェックしてはいかがだろう。
住所/東京都中央区銀座8-4-2
営業時間/11:00~19:00 定休日/火曜
www.nxone.jp