CHRONOSWISS 時計にかける想い / クロノスイス ザ・レギュレーター

2017.08.09

シリウス レギュレーター
エニカベースのC.122を搭載。ラング時代の構成をほぼ引き継いでいるが、サイズが大きくなったほか、文字盤のギヨシェも深くなった。自動巻き。2万1600振動/時。30石。パワーリザーブ約40時間。SS(直径40mm)。3気圧防水。94万5000円。

シリウス グランドレギュレーター
ユニタス6498-1を改良したC.673を搭載する古典機。手巻きの味わいが楽しめるうえ、10.6mmのケース厚は実用性も高い。手巻き。17石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約46時間。SS(直径44mm)。3気圧防水。109万円。

シリウス レギュレーター ジャンピングアワー
2013年に発表された「レギュレーター30」のいわばレギュラー版。文字盤がクリーンになった結果、ギヨシェがいっそう際立つ。自動巻き(Cal.C.283)。27石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。SS(直径40mm)。3気圧防水。115万5000円。

 もうひとつの試みが、立体感の改善と、今までにない色の採用である。14年、エブシュテインはワールドテンパスのインタビューにこう答えた。「クロノスイスは時計愛好家たちにレギュレーターで知られている。しかし私たちは最初に時計を買う若い世代にも訴求したいのだ。ここ数年、私たちは文字盤に注力する予定だ」。13年以降のレギュレーターに〝らしからぬ〟色や立体感が加わった理由である。

 しかし工房が移転し、鮮やかなモデルが加わったからといって、クロノスイスとレギュレーターが変わったわけではない。立体的な針やリュウズは相変わらず魅力的だし、ケースや文字盤などのクォリティは、以前に比べてむしろ明らかに良くなった。現在の社主であるエブシュテインは、かつて投資会社を経営していた。そんな彼をラングが後継者に選んだ理由は、彼が正真の時計ファンだったから、である。名伯楽、ゲルト・ラングに経営権を委ねられたエブシュテインはこう語る。「クロノスイスで大事なのはクォリティ。あくまでもクォリティなのだ」。


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