セイコー クレドール 初の単独路面店が描く本質と挑戦

2025.11.27

クレドールサロン 京都がオープンした。ブランド初の単独路面店だからこそ実現したまったく新しい店舗デザイン、空間は、50年で培われた本質と挑戦の姿勢を描き出す。

Photographs by Masahiro Okamura (CROSSOVER)
Edited & Text by Chieko Tsuruoka (Chronos-Japan)
[クロノス日本版 2025年11月号掲載記事]


「クレドールサロン 京都」がオープン

クレドールサロン 京都

クレドールサロン 京都
住所:京都市下京区四条通麩屋町西入立売東町21-1 源吉兆庵京都四条ビル
電話番号:075-354-5121
営業時間:11:00~19:00(不定休)

 1974年、「特選腕時計」として、貴金属を素材とした腕時計をコレクション化して誕生したセイコー クレドール。およそ半世紀を経た今年7月、初となる単独路面店を京都の四条通にオープンした。この店舗形態だからこそ、従来のクレドールサロンとはまったく異なるデザインと空間が実現されている。

「新しさ」は、エントランスから始まる。路面店であるため入り口は通り沿いに面しているが、仄暗い通路が続いた後に、サロンへの扉が用意されている。この造りが、非日常へとつながる道を想起させた。

クレドールサロン 京都

店舗面積は39.40㎡と決して広くはないものの、取材時には約30本のクレドールウォッチが新デザインの什器の中に並べられていた。そのラインナップも豊富で、「叡智II」や「ロコモティブ」「ゴールドフェザー」などといった稀少なモデルを見ることができた。なお、同じ敷地内にグランドセイコーブティックが併設されており、行き来することができる。また、2階にはグランドセイコーと共有のラウンジが用意されており、今後イベントなどが開催される予定だ。

 店内に入ると、特徴的な曲線を有した内装や什器が目に入る。この曲線は、クレドールのブランドロゴであるクレストマークがモチーフだ。「黄金の頂」を語源とするクレドールは、山の頂と3つの星を融合させたロゴを1980年以来、採用してきた。その時代の感性で、最高品質のものを、最高の材料でつくり続けてきたクレドールの〝本質〞を表すクレストマークを取り入れたのだ。併せて、壁や什器の面材にはアップサイクル素材が使われている。環境に配慮した今日的な素材を使うことで、クレドールの〝挑戦〞ーーレディース中心の製品展開からメンズモデルの拡充に注力したり、海外へと販路を拡大したりといった、新しいことに挑む姿勢を見せている。この面材には左官仕上げが施された。なお、サロンの取材中、ほのかに花のような香りが漂っていた。これは、クレドールオリジナルのアロマによるものだ。ブランド単独の路面店だからこそ、可能となった楽しい試みだ。

 50年にわたり培われてきた本質と続けられてきた挑戦が体現された「クレドールサロン 京都」。同ブランドにとって新しいサロンである一方で、クレドールの伝統が描き出された場所でもあるのだ。

クレドールサロン 京都

店内に掲げられたクレストマークの周囲に、特別なパターンがあしらわれているのもクレドールサロン 京都の新しいデザインのひとつだ。このパターンもまた、クレストマークのアールのラインを表現している。



Contact info:セイコーウオッチお客様相談室(クレドール) Tel.0120-302-617


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