ヨットレースウォッチの最新作。シチズン プロマスター「Wave Tracker(ウエーブ‧トラッカー)」の魅力とは?

2026.06.09

シチズン プロマスターより、その最新作としてヨットレースウォッチの「Wave Tracker(ウエーブ‧トラッカー)」が発売された。シチズンは、1985年からプロヨットレーサーの声を盛り込んだヨットレースウォッチを作り続けてきたブランドであり、本作も、世界レベルのヨットレーサーの要望がフィードバックされた完成度の高いモデルに仕上がっている。注目は、新開発ムーブメントを使ったことによる12時位置の大きな高精細MIP液晶とヨットタイマー機能だ。

シチズン プロマスター「エコ・ドライブ コンビネーションウオッチ ウエーブ・トラッカー」

シチズンのヨットレースウォッチの最新作「Wave Tracker(ウエーブ‧トラッカー)」に用意される3モデル。左から、シルバーカラーのブレスレット仕様のRef.JV3001-53E、ライトゴールドカラーのRef.JV3002-51E、オレンジのストラップ仕様のRef.JV3000-13Eである。
佐藤しんいち:文
Text by Shin-ichi Sato
[2026年6月9日公開記事]


シチズンのヨットレースウォッチ最新作が登場

 シチズン プロマスターの新作として、新開発ムーブメントを搭載し、高精細MIP(メモリインピクセル)液晶によってヨットタイマー機能を実現する高機能なヨットレースウォッチの「Wave Tracker(ウエーブ‧トラッカー)」が発売される。本作は、プロフェッショナルの要望に応える機能を提供し続けてきたシチズンのヨットレースウォッチの系譜を受け継いでおり、その機能性にさらに磨きがかかっている点が特徴だ。

 シチズンのヨットレースウォッチの歴史は、1985年の「ウインドジャック」の発売から始まっている。当時のシチズンには、ヨットレースの世界大会への出場経験を持つデザイナーが在籍しており、そこで得た知見やユーザーの要望を反映して、ウインドジャックが作り上げられたのだ。メジャーとは言えないヨットレースウォッチというラインナップが、シチズンにおいて約40年にわたって維持されてきたのは、シチズンがさまざまな分野でプロフェッショナルの期待に応える高い完成度を備えた時計を作り続け、その姿勢がユーザーから支持されてきたことの表れではないだろうか。

 そんなシチズンのヨットレースウォッチの最新モデルが、本記事で取り上げるウエーブ・トラッカーである。開発にあたって世界レベルのヨットレーサーの意見がフィードバックされており、従来同様、プロフェッショナルの期待に応える仕上がりとなっている。

用意される3つのバリエーション

 リリースされた3種すべて、ケースは堅牢なステンレススティール製だ。ひとつにはオレンジのベゼルと同色のBENEBiOL™(ベネビオール™)製ストラップという組み合わせが、ひとつにはブラックのベゼルにシルバーカラーのステンレススティール製ブレスレットという組み合わせが、そしてもうひとつにはグリーンとブラックのツートンベゼルにライトゴールドカラーのケースおよびブレスレットの組み合わせがラインナップされる。

シチズン プロマスター「エコ・ドライブ コンビネーションウオッチ ウエーブ・トラッカー」

シチズン プロマスター「エコ・ドライブ コンビネーションウオッチ ウエーブ・トラッカー」Ref.JV3000-13E
光発電エコ・ドライブ(Cal.U812)。フル充電時約3年駆動(パワーセーブ時)。SSケース(直径42.4mm、厚さ13.9mm)。20気圧防水。12万6500円(税込み)。2026年6月18日(木)発売。

 ベネビオール™とは、三菱ケミカルが開発したバイオマスウレタン素材である。高い耐久性を持つ植物由来の素材であり、実用性と環境配慮の両方を実現している。軽快な着用感は、甲板上で躍動するヨットレーサーに歓迎されることだろう。ケース径は42.4mmと大柄であるが、たくましい海の男の手首にフィットするサイズ感と言える。

シチズン プロマスター「エコ・ドライブ コンビネーションウオッチ ウエーブ・トラッカー」

シチズン プロマスター「エコ・ドライブ コンビネーションウオッチ ウエーブ・トラッカー」Ref.JV3001-53E
光発電エコ・ドライブ(Cal.U812)。フル充電時約3年駆動(パワーセーブ時)。SSケース(直径42.4mm、厚さ13.9mm)。20気圧防水。13万7500円(税込み)。2026年6月18日(木)発売。

シチズン プロマスター「エコ・ドライブ コンビネーションウオッチ ウエーブ・トラッカー」

シチズン プロマスター「エコ・ドライブ コンビネーションウオッチ ウエーブ・トラッカー」Ref.JV3002-51E
光発電エコ・ドライブ(Cal.U812)。フル充電時約3年駆動(パワーセーブ時)。SSケース(直径42.4mm、厚さ13.9mm)。20気圧防水。15万4000円(税込み)。2026年6月18日(木)発売。

レーススタートの一瞬を逃さないレースタイマー機能

 文字盤12時位置には、大きな高精細MIP液晶が配置されている。このMIP液晶を持つムーブメントが、新開発のCal.U812であり、ヨットレースウォッチに搭載することを前提とした多くの機能が備わっている。

 注目すべきはモードを「RACE」に切り替えて使える、レースタイマー機能だ。この機能について述べる前に、ヨットレースの特徴を説明しよう。ヨットは、陸上のレースのように一定の場所に留まることが難しい。そのため、ヨットレースでは基準時刻以降にスタートラインを超えるルールとなっている。そこで、スタートまでの間に少しずつ動きながらスタートラインに接近し、より有利なポジションを確保しつつ、スタートの瞬間にスピードを上げた状態としておくことが勝利の鍵となる。

シチズン プロマスター「エコ・ドライブ コンビネーションウオッチ ウエーブ・トラッカー」

レースタイマー機能を起動し、カウントダウンの時間を設定中の状態。ここからカウントダウンを開始して、レーススタートに備える。液晶画面は高精細で、コントラストがはっきりとしており、視認性に優れる。

 このようなルールであるため、スタートまでの残り時間のカウントダウンが可能な計器が重要となる。これに応えるのがレースタイマー機能だ。レースタイマー機能は、スタートまでの残り時間を設定した状態で作動させることで、スタートのカウントダウンを行う。液晶上には、分と秒の表示による残り時間と、10秒単位のカウントダウンを視覚的に表現した矢印のマークが表示される(編集部注:写真は設定中のため、液晶画面には現在時刻とカウントダウンタイマーが表示されている。カウントダウンがスタートすると、矢印マークが表示される)。この際、スタート5分前、4分前と1分ごとに予告音が鳴る。

 残り1分となるとセンターの秒針が0秒位置に移動し、液晶の表示とともにスタート時刻のカウントダウンを行う。さらに、50秒前からは10秒単位、最後の5秒間は1秒単位で予告音が鳴る仕組みだ。このような液晶画面と秒針、予告音の組み合わせにより、明確にスタート時間を表示しつつ、緊張感の漂うレース前に、時計を凝視しなくてもスタートのタイミングを逃させない機能が実現されている。また、カウントダウンが終了してレースがスタートすると、経過時間の計測に自動的に遷移する。これにより、スタート時に計測を開始するための操作が不要となり、操船に集中できることがメリットだ。

 実際のヨットレースでは、レース開始前にスタートラインを越えてしまうことが発生する。この際に、レースの仕切り直し(ゼネラルリコール)が行われることがあるため、本作にはカウントダウンの再設定を簡単に行えるようになっている。このような細やかな配慮から、本作にプロフェッショナルの意見が盛り込まれていることがうかがえる。

高精細MIP液晶がもたらすさまざまな機能

 高精細MIP液晶の視認性の高さが有効に働くのが、「TIDE」モードでのタイドグラフ(潮汐情報)機能である。タイドグラフ機能では、あらかじめ地点を設定しておくことで、潮の干満が液晶画面上のバーの大小によって表示される。なお、表示される潮汐情報は、地点、日付、時刻を元に、あらかじめ収録された地点別の潮汐データを使って計算されたものとなっている。

シチズン プロマスター「エコ・ドライブ コンビネーションウオッチ ウエーブ・トラッカー」

タイドグラフを表示中のRef.JV3000-13E。潮の干満はヨットレーサーだけでなく、釣り愛好家や漁業関係者といった、海に関わる人々にとって実用的な機能だ。

 また本作では、タイドグラフの横に日の出、日の入り時刻や、月齢を表示することが可能である。海での活動に大きく関わるこれらを同時に表示できることは、利便性向上に大きく寄与することだろう。本作のタイドグラフ機能や日の出と日の入り時刻の表示、月齢表示は、ヨットレーサーだけでなく、釣りやサーフィンの愛好家、漁業従事者にとっても実用的なため、本作に注目してみてはいかがだろうか。

 このほか、「ALM」モードで細やかに設定可能なアラーム機能を備える。アラームはふたつの設定が可能で、1回だけ鳴らしたり、任意の曜日に繰り返し鳴らしたり、UTCや東京、ニューヨークといったタイムゾーンを基準としたアラーム設定を行うことができる。ウィークデイには毎朝の起床時刻に設定しつつ、週末にタイムゾーンを跨いで移動した先でのアラームを設定するなんてことも可能だ。

 Cal.U812は、光発電エコ・ドライブを採用しており、フル充電時かつパワーセーブ作動時には約3年間駆動することができる。光による発電量を示す「ライトレベル インディケーター」も備えており、充電不足に悩むことは少なそうだ。


プロフェッショナル向けヨットレースウォッチの機能性を手にしよう

 本作には、世界レベルのヨットレーサーの要望がフィードバックされているだけあって、実戦に則した、実用性の高い機能が盛り込まれている。ヨットレースに実際に参加する方ならば納得の仕上がりとなっているのではないだろうか。

 ヨットレーサー以外でも、釣りやサーフィンを趣味にする方や、漁業関係者であれば、タイドグラフ機能や日の出、日の入り時間、月齢の表示は、それぞれのシーンにおいてタイミングを見計らったり、夜間の明るさを確認したりする際に実用的である。海のプロフェッショナルの声が反映された機能性を、店頭でぜひチェックしてみよう。



Contact info:シチズンお客様時計相談室 Tel.0120-78-4807


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