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10年単位で見るメンズウォッチの変遷(1910〜1950年代)(1/1)

第1次世界大戦は腕時計が世界的に普及する大きなきっかけとなった。その後、10年単位で新しい、草分けとなるデザインが発表され続けている。1910年代から現在までのメンズウォッチの変遷をたどってみよう。前後編に分けてお届けする。
Originally published on watchtime.com
Text by Ruediger Bucher


1910年代

 第1次世界大戦では多くの兵士が、軍服のポケットにその都度出し入れせねばならない懐中時計よりも、手首の上で素早く時刻を確認できる腕時計を重宝した。その結果として、それまでは女性のアクセサリーとして見なされていた腕時計が、終戦後には男性の間でも人気を博すこととなった。
 なお、最前線の兵士の多くが着用していた腕時計には、風防の破損防止のための保護用メッシュガードが備えられていた。

ウォルサム

ウォルサムが第1次世界大戦中に製造していた、メッシュガード付きの腕時計。


1920年代

 狂乱の1920年代に腕時計は完成度を高め、その存在は不動のものとなった。カルティエの創業家3代目、ルイ・カルティエはその中でも草分け的な存在であった。1917年、彼は最初のカルティエ・タンクのスケッチを描き上げた。1919年に生産がはじまり、長細い「サントレ(cintrée/湾曲したという意味)」の形状が1921年に確立された。

カルティエ
「タンク サントレ」

カルティエ「タンク サントレ」。1924年製。手巻き(Cal.123/ルクルト製)。18石。Pt。レザーストラップ。


1930年代

 1930年代にアールデコ・スタイルが流行した影響は腕時計にも及んだ。レクタンギュラーケースの上下にライン状のエングレービングを施した「レベルソ」はその時代の申し子だ。1931年、スイスのルクルトとフランスのジャガーの共作によってレベルソが誕生した。ふたつの会社は1937年に合併する。

ルクルトとジャガー
「レベルソ」

ルクルトとジャガー「レベルソ」。1931年製。手巻き(Cal.064)。18KPG。アリゲーターストラップ。


1940年代

 第2次世界大戦の勃発によって、1940年代のデザインにはミリタリー調の影響が色濃く反映された。IWCがドイツ空軍用に製作した「ビッグ・パイロット・ウォッチ 52 T.S.C」のようなパイロットウォッチは、精密な懐中時計のムーブメントを搭載し、大ぶりなケースと黒文字盤によって高い視認性を持っていた。これらの時計は手袋をした状態でも操作が容易にできるよう、つかみやすいリュウズとフライトスーツの上からでも着用できるような長いストラップを備えていた。

IWC
「ビッグ・パイロット・ウォッチ 52 T.S.C」

IWC「ビッグ・パイロット・ウォッチ 52 T.S.C」。1940年製。手巻き(Cal.52SC)。16石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約30時間。


1950年代

 1950年代の時計業界に大きな影響を与え、他ブランドからも手本とされたダイバーズウォッチが、ロレックスのサブマリーナーだ。1953年に作られ、翌年にバーゼルの時計見本市で発表された。自動巻きムーブメントを防水性の高いオイスターケースに内蔵した、スポーツウォッチ時代の幕開けとなったモデルだ。

ロレックス
「サブマリーナー」

ロレックス「サブマリーナー」。Ref.6204。マットブラックのダイアルに、夜光インデックス、夜光塗料を塗布した時針・分針・秒針を備える。

(続く)


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