世界のセレブたちがどんな時計を着けているのか、ワンシーンを切り取り紹介する連載コラム「セレブウォッチ・ハンティング」。今回は日本におけるK-1人気を作り上げた立役者のひとり、魔裟斗が装着するオーデマ ピゲの時計を紹介する。
Text by Yukaco Numamoto
2021年10月8日掲載記事
元格闘家、という肩書きだけでは収まらない活躍
革新的であることを信条とし続け、日本を代表する格闘家のひとりとして着実にキャリアを積んでいった元格闘家の魔裟斗。15歳からボクシングを始め、1996年K-1に17歳で参入、2003年には日本人初の世界チャンピオンの座を得た。ミドル級大会であるK-1 WORLD MAXシリーズの世界トーナメント戦でも08年に2度目の世界王者となり、42歳となる現在でも新たなことに挑戦することを止めない。現役を引退した今は、動画配信やインスタグラムで見せるオフの表情が人気だ。
そんな魔裟斗だが、公式YouTubeを2021年3月からスタートした。格闘系トレーニングの様子だけでなく、ラグジュアリーな買い物や妻の矢沢心とのドライブデートの様子まで惜しげもなく公開されているので、ファンにとってはより一層身近に感じられる内容となっている。特に7月10日に横須賀で開催された世界一過酷と言われている障害物レース「スパルタンレース」に挑戦する企画は格闘ファンのみならずランナーからも熱い支持を受けた。格闘家ならではのストイックなトレーニングから最終調整の模様まで動画でしっかり配信されている。
初出場ながら「40代での1位を目指す!」という目標を掲げ、結果は「ELITE男性」カテゴリー106人の参加中56位、40~44歳の男性全体では342人中の22位という好順位であった。目標には届かなかったものの、努力のプロセスと結果を公開し「自分の思っていた順位と結果ではなかったが、もう一回やりたくなった」と語る姿は誰が見てもカッコいいと言えるのではないだろうか。
そして、スパルタンレースの前日最終調整の際にも数ある時計コレクションの中からロイヤルオーク オフショア・クロノグラフを選んで着用している。自分の強さをさらに高めてくれる、そんな存在なのだろう。
オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ」
自動巻(Cal.3126/3840)。59石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約50時間。18KPG(直径42mm)。100m防水。販売終了。
ちなみにオリジナルのロイヤル オークの発表は1972年だ。そして、その誕生20周年を祝うモデルとして開発(実際は93年にリリース)されたロイヤル オーク オフショアは若い世代向けによりタフなスポーツウォッチとしてのイメージを印象付けた。
バーゼル・フェアでデビューを飾ったロイヤル オーク オフショアだが、その会期中、ロイヤル オークのデザイナー、ジェラルド・ジェンタがその姿を見て気分を害し、ブースに怒鳴り込んできたというエピソードは有名だ。