時代を超えてラルフ・ローレンを魅了し続けるカルティエ「タンク」

LIFEセレブウォッチ・ハンティング
2022.09.18

世界のセレブたちのプライベートなワンシーンを切り取り紹介する連載コラム「セレブウォッチ・ハンティング」。今回は世界中の誰もが知るファッションブランドのひとつ「ラルフ ローレン」のデザイナー、ラルフ・ローレンが愛用するカルティエ「タンク」について紹介する。

沼本有佳子:文
Text by Yukaco Numamoto
2022年9月18日掲載記事

世界的デザイナーのひとり、ラルフ・ローレン

 世界中の誰もが知るファッションブランドのひとつである「ラルフ ローレン」のデザイナーであるラルフ・ローレンはアメリカン・トラディショナルスタイルの代表的存在であり、オリンピックユニフォームを数多くの大会で手掛けるなど、アメリカ合衆国を代表するデザイナーのひとりであると言えるだろう。

 また趣味人としても知られ、年式を問わずさまざまな車両や時計をコレクションしている。そんなラルフ・ローレンが愛用する腕時計に着目する。

カルティエ「タンク」を愛用するラルフ・ローレン

1973年のラルフ・ローレン

ラルフ・ローレン

Photo by aflo
1973年に撮影された写真で彼が着用するのはカルティエのタンクだ。モノクロ写真であるため、スカーフやシャツの色合いは不明だが、ディティールの凝ったサファリテイストのアイテムのアクセントに腕時計のベルトと端正なスクエアフォルムが効いている。

 2022年10月14日で83歳になるラルフ・ローレンの34歳当時の写真がこちらだ。手元を見るとカルティエのタンクを着用している。自身の時計ブランドでも「スリム クラシック 867」を発表していたこともあり、1900年代前半に流行した直線的なデザインが個人的な好みなのではないだろうか。

1973年当時にラルフ・ローレンが着用していたカルティエ「タンク」。


2007年のラルフ・ローレン

ラルフ・ローレン

Photo by aflo
2007年9月8日にニューヨークで開催された「2008 Spring Mercedes-Benz Fashion Week」での1カット。こちらでもラルフ・ローレンの左手にはカルティエ「タンク」が着用されている。

 2007年に撮影されたこちらの写真でも、カルティエのタンクを着用。カジュアルなスタイルにドレッシーな2針の時計を合わせるスタイルがお気に入りなのではないだろうか。当時68歳だが、生き生きとした表情が人生を楽しんでいる人の顔立ちだ。

タンク

戦車(タンク)の形から着想を得たケース形状や2針のレイルウェイ、ミニッツトラックなどカルティエ「タンク」の特徴が見て取れる。

 サステナブルなスタイルで多くの人々に愛されるラルフ・ローレンのプロダクツだが、実は彼はデザイン画を描くことが苦手だと明かしており、「デザイナーというよりは自分が持つコンセプトをデザイナーへ提案する人、コンセプター」だ、と称しているそうだ。

 世界中にあるラルフ・ローレンのフラッグショップへ行かれたことのある方はその世界観が細部まで宿っていることを感じるのではないだろうか。インテリアや壁に掛けられる写真、何気なく置かれたソファやアンティークな風合いのカーペットまでラルフ・ローレンの好きなものが一貫していることが分かる空間だ。カルティエのタンクも同じく時代を超えて愛される存在であり、数ある中でもお気に入りの時計なのだと今回ご紹介した2枚の写真から読み取ることができた。

タンク

1928年に発売された〝ファースト・タンク〟の同型モデル。タンクは1917年にプロトタイプが製作され、その2年後に市販化されている。


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