2023年 ショパールの新作時計まとめ

FEATURE2023年新作時計
2023.04.19

2023年に発表されたショパールの新作時計をまとめて紹介。初代L.U.Cを想起させる「L.U.C 1860」や、待望のL.U.Cムーブメントを搭載した「アルパイン イーグル 41 XPS」などが登場した。これら注目の2モデルが、いずれもサーモンピンクダイアルであることもトピックスだ。

L.U.C 1860

 初代L.U.C タイムピースにインスピレーションを受けた「L.U.C 1860」が発表された。

L.U.C 1860

ショパール「L.U.C 1860」
自動巻き(Cal.L.U.C 96.40-L)。29石。パワーリザーブ約65時間。2万8800振動/時。ルーセントスティールケース(直径36.5mm、厚さ8.2mm)。30m防水。予価326万7000円(税込み)。

 L.U.Cとは、ショパールの創業者であるルイ-ユリス・ショパールを意味し、ショパールの中の重要なコレクションに位置付けられてきた。本作は、1997年発表のショパールがマニュファクチュール初となる同名のタイムピースを復刻するもので、直径36.5mmのルーセントスティール製ケースモデルとなる。

 ムーブメントは厚さ3.3mmと薄いCal.L.U.C 96.40-Lで、ジュネーブシールが与えられたこのムーブメントにてショパールの傑出した仕上げが堪能できる。

 時計仕上がり厚さも8.2mmと薄く仕立てられており、直径37mm未満のサイズ感も相まって、ヴィンテージウォッチの趣がある。

L.U.C 1860

 ダイアルカラーもクラシカルな印象のあるサーモンカラーであり、これはソリッドゴールドにガルバニック加工を施して生み出している。インデックやドーフィン針はホワイトゴールド製で煌びやかなツートンカラーを生み出している。

 見どころはセンターの精巧なギヨシェ装飾であり、これは手作業により施されたものである。




アルパイン イーグル 41 XPS

 美しい仕上げが堪能できるスモールセコンドムーブメントのCal.L.U.C 96.40-Lを搭載した「アルパイン イーグル 41 XPS」が発表された。

アルパイン イーグル 41 XPS

ショパール「アルパイン イーグル 41 XPS」
自動巻き(Cal.L.U.C 96.40-L)。29石。パワーリザーブ約65時間。2万8800振動/時。ルーセントスティールケース(直径41mm、厚さ8.0mm)。100m防水。予価316万8000円(税込み)。

 従来の3針モデル「アルパイン イーグル 41」はセンターローターのCal.Shopard 01.01-Cが搭載されていた。これに対し本作の搭載するCal.L.U.C 96.40-Lは、マイクロローター式のCal.L.U.C 96.01-Lをベースとし、ジュネーブシールを取得する優れた仕上げが特徴である。

 このムーブメントは厚さが3.30mmであり、その効果により本作はケース厚8.0mmに抑えられている。

Cal.L.U.C 96.40-L

 ケース径は41mmとアルパイン イーグルの主軸となるサイズと同様で、素材はルーセントスティール製である。ルーセントスティールは80%がリサイクル素材のショパール独自素材だ。

 スモールセコンドを備えるダイアルは「モンテローザピンク」で、モダンなデザインにクラシカルな雰囲気を添えている。




アルパイン イーグル ケイデンス 8HF

 5万7600振動/時(8Hz)の高振動脱進機を採用するチタン製モデル「アルパイン イーグル ケイデンス 8HF」が発表された。

アルパイン イーグル ケイデンス 8HF

ショパール「アルパイン イーグル ケイデンス 8HF」
自動巻き(Cal.Chopard 01.12-C)。28石。5万7600振動/時。パワーリザーブ約60時間。Tiケース(直径41mm、厚さ9.75mm)。100m防水。予価287万1000円(税込み)。

 本作が搭載するCal.Chopard 01.12-Cは、一般的なハイビートムーブメント(2万8800振動/時)の2倍の振動数を誇る5万7600振動/時で稼働する。

 高振動で稼働させる理由は精度向上である。腕時計は着用すると何らかの衝撃を受けており、これがテンプの周期的な運動に悪影響を及ぼしている。

 しかし、テンプの振動が速いほど衝撃が平均歩度に与える影響を小さく抑えることができ、実用精度を向上させることができる。なお、高振動ながらパワーリザーブ約60時間である。

 ケースはチタン製の直径41mm、厚さ9.75mmに仕上げられており、デザインコードはアルパイン イーグルに準じ、ダイアルにはアルプス山脈のイーグルの虹彩からインスピレーションを受けたパターンを備える。

アルパイン イーグル ケイデンス 8HF ケースサイド

 通常モデルと異なるのは、ダイアルに「8HZ Chronometer」の文字と、超高振動ウォッチのシグネチャーとなるアロー型のロゴがあしらわれている点だ。




L.U.C 1963 ヘリテージ クロノグラフ

 手巻きフライバッククロノグラフモデルの「L.U.C 1963 ヘリテージ クロノグラフ」が発表された。搭載するムーブメントはCal.L.U.C 03.07-Lで、2012年発表のCal.L.U.C 03-03-Lの後継である。

L.U.C 1963 ヘリテージ クロノグラフ

ショパール「L.U.C 1963 ヘリテージ クロノグラフ」
自動巻き(Cal.L.U.C 03.07-L)。38石。パワーリザーブ約60時間。2万8800振動/時。ルーセントスティールケース(直径42.0mm、厚さ14.55mm)。50m防水。455万4000円(税込み)。

 これは、クロノグラフ部がモジュール化されていない全体が一体化した設計であり、本作のケースバックからそれを鑑賞することができる。

 特徴はフライバック機能を有することに加え、1本の直線変位レバーを動かすことで、3本のリセットハンマーで積算計をリセットする機構を持つことだ。これによって一連の動きでリセット/フライバックの確実な操作を実現しつつ、他にはないプッシャーのソフトなタッチを実現している。

Cal.L.U.C 03.07-L

 これに加えて、リュウズを引き出すと6時位置のスモールセコンドがリセットされ、ゼロ位置にキープされる機能を備える。これにより、基準時刻との正確な動機が可能となっている。

 ダイアルはサンレイ仕上げのグリーンで、2桁表示の分インデックスを備え、クラシカルなアウトドアテイストを感じさせる。