1775年、フランス・パリのシテ島にあるLe Quai de L’ Horloge(ケ・ド・ロルロージュ)にて創業した時計ブランド、ブレゲ。250周年記念の新作商品の発表とともに「Les Tiroirs du Temps~時の引き出し」とタイトルした企画展を世界の主要な直営ブティックにて開催していく。
ブレゲ「Les Tiroirs du Temps~時の引き出し」企画展
この企画展は、先見性のあるアイディア、それを形にした人々、そして時計製造の未来を紡ぎ続ける人々へのオマージュである。展示はアーティスティックで印象的な引き出しを中心に構成されており、ブランド創始者のアブラアン-ルイ・ブレゲや、完璧を追い求めた他の時計職人たちが抱き続けてきた課題や疑問を私たちに問いかけ、投げかけてくる。これらの問いは、時計製造の歴史に刻まれた技術的、哲学的な挑戦を体現している。
日本では、10月下旬にブレゲ ブティック銀座にて「Les Tiroirs du Temps~時の引き出し」を開催する予定だが、それに先駆け、6月にスペシャルエキシビションが開催される。
エキシビション会場では、25 周年記念の新作商品をいち早く展示、またスイスのブレゲ社より特別に取り寄せた「マリー・アントワネット」の名で呼ばれる超複雑懐中時計のレプリカ「No.1160」も展示される。
エキシビション概要
日時:6月9日(月)〜6月15日(日)11:00〜19:00(6月9日は16:00にて終了)
場所:Cite du Temps GINZA (シテ・ドゥ・タン ギンザ)
住所:東京都中央区銀座 7-9-18 ニコラス・G・ハイエックセンター 14 階
※入場は予約制となります。下記よりご予約ください。
https://breguet-250years.eventos.tokyo/web/portal/1085/event/13803/module/ticket/351734
伝説の懐中時計 No.160 を忠実に再現したブレゲ“No.1160 マリー・アントワネット”

文字盤:ロッククリスタル製。センターに時と分針。センターに独立秒針(クロノグラフ)。6時位置にスモールセコンド。10時30分位置に48時間パワーリザーブ表示。10時位置にイクエーション・オブ・タイム(均時差)。8時位置に月、6時位置に曜日、2時位置に日付を表示するパーベチュアルカレンダー。1時30分位置に温度計。数字はすべてローマ数字。ブルースティールのブレゲ針。
ムーブメント:自動巻き(ペルペチュエル)。部品数823個。地板、受け、歯車はローズゴールドから作られ木材で磨き仕上げ。ブルースティールのネジも磨き仕上げ。シリアル番号およびBreguetの刻印。バーペチュアルカレンダー、イクエーション・オブ・タイム、ミニッツリビーター、独立作動停止が可能なセンター秒針(クロノグラフ)、ジャンピングアワー、温度計。キャリバー径26 1⁄2リーニュ、63石。振動数2.5Hz(18,000 振動)。ナチュラルレバー脱進機。バイメタル・テンプ。ふたつの耐衝撃機構バラシュート。全姿勢で調整済み。ゴールド製ひげゼンマイ。
アブラアン-ルイ・ブレゲ(1747 ~ 1823)の最高傑作として知られるのが「マリー・アントワネット」と呼ばれる超複雑時計「ブレゲ No.160」だ。1783年、フランス王妃マリー・アントワネット(1755 ~ 1793)の護衛官とされる人物がパリ市内のブレゲの工房を訪れ、期限も費用も制限なしに、当時知られた複雑機構をすべて盛り込んだ時計を作ってほしいと注文した。
注文を受けてから44年、王妃の死から34年を経て完成したこの時計は、その後も数奇な運命をたどり、数々の伝説を書き綴ることになる。1983年の美術館からの盗難事件と2007年の奇跡的な発見は、とりわけ有名な逸話だ。
メゾン・ブレゲは、その復元に2005年から取り組み、実物を分解して詳細に調べる機会を得ないまま、過去の資料を頼りに独力で2008年に完成させた。創業者の偉大な遺産を継承し、現代最高の技術が駆使して作られ21世紀の「マリー・アントワネット」も、時計史に新たな1ページを書き加える傑作である。
時計 No.1160 “マリー・アントワネット”と時計 BOX

ヴェルサイユ宮殿内プチ・トリアノン宮にあったオークの木をマリー・アントワネットは大切にしていた。この木が2000年代前半に落雷にあい、切り落とされることになった。そこで、プチ・トリアノン宮の修復事業に財政援助をしていたブレゲ社にこの木が提供され、それを使ってこのBOXが製作された。
会場予定図
「ベルサイユのばら」とのコラボレーション

2016年に発表された池田理代子原作「ベルサイユのばら」13巻のエピソード8には、アブラアン-ルイ・ブレゲとマリー・アントワネットの親交とNo.160のストーリーが特集されている。今回、池田理代子プロダクションからの特別協力を得て、イラストを会場でも使用した演出が行われる。
https://breguet-250years.eventos.tokyo/web/portal/1085/event/13803/module/ticket/351734