ジャガー・ルクルト新作「レベルソ・トリビュート・エナメル」

2018.02.10

葛飾北斎が富士山を描いた風景画『富嶽三十六景』は、日本の伝統的な技法に西洋絵画の遠近法を初めて取り入れた象徴的な作品群。その中から、当モデルには『神奈川沖浪裏』が選ばれた。ダイアルには作品の波を思わせるブルーカラーが採用され、精緻なギヨシェ彫りが施された。「レベルソ・トリビュート・エナメル」。手巻き(Cal.822A/2)。19石。2万1600振動。18KWG(縦45.5×横27.4mm、厚さ9.73mm)。世界の直営ブティックのみで各8本の限定販売(国内入荷未定)。価格未定。

 ジャガー・ルクルトが、レベルソの反転式ケースを絵画のキャンバスに見立てて名画を再現した「レベルソ・トリビュート・エナメル」の新作3モデルを発表した。この製作にあたっては、世界的な巨匠が描いた大作を、裏ダイアルのサイズに収めてグラン・フー・エナメルに写し描くという高度な技術が必要とされた。表ダイアルには各作品からインスピレーションを得た模様違いのギヨシェ彫りが施される。ブランドの芸術性とクラフツマンシップが遺憾なく発揮された作品だ。

 同ブランドの職人にとっても初めての試みとなるこのモデルの絵画に選ばれたのは、ジョルジュ・スーラ『グランド・ジャット島の日曜日の午後』、徐悲鴻(ジョ・ヒコウ)の馬たちを描いた水墨画、そして、葛飾北斎『神奈川沖浪裏』。いずれもオリジナルの筆運びなど細部まで再現したほか、その上にエナメルを何層も塗り重ねることを前提とした色彩の調整など、長い時間をかけて入念に作り出された。

 各モデルはそれぞれ8個が限定生産される。ジャガー・ルクルトの誇るサヴォアフェールを味わっていただきたい。

19世紀フランスの新印象派を代表するジョルジュ・スーラの作品を採用。本モデルの製作にあたった職人たちは、この点描画を裏ダイアルのスケールで再現するための工具製作や発色確認を行ったのち、描写に約70時間を費やした。深緑色のダイアルには、小さな菱形のギヨシェが彫られた。

20世紀の中国を代表する画家、徐悲鴻による大自然を背景に躍動する馬たちを描いた水墨画。本モデルはそのうち2頭から着想を得て描かれた。乳白色のグラン・フー・エナメルのダイアルには、幾何学模様のギヨシェ彫りが施された。

Contact info:ジャガー・ルクルト Tel.0120-79-1833