パルミジャーニ・フルリエがスプリットセコンド式クロノグラフ搭載の「トンダ クロノール」を発売

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2019.11.10

 パルミジャーニ・フルリエより、スプリットセコンド式クロノグラフを搭載する「トンダ クロノール」1型2種が発売される。


パルミジャーニ・フルリエ「トンダ クロノール」

トンダ クロノール

パルミジャーニ・フルリエ「トンダ クロノール」
複雑機構であるスプリットセコンド式クロノグラフやビッグデイトを備えている。複数の機能を持ちながらも美しくまとまったデザインとなっているのは、ミシェル・パルミジャーニが数多の名作に触れて培った審美眼があるからこそ。写真の18KRG製ケースの他、18KWG製ケースのモデルもラインナップされる。手巻き(Cal.PF361)。35石。3万6000振動/時。パワーリザーブ約65時間。18KRG(直径42.1mm、厚さ14.6mm)。30m防水。世界限定25本。1409万円(税別)。

次代へ受け継ぐに相応しい、温故知新のオートオルロジュリー

 同社の起源は1976年にミシェル・パルミジャーニ氏が設立した、ぜんまい仕掛けの作品を専門とする修復工房にさかのぼる。そこで彼は修復不可能とさえ言われていた1820年代のブレゲの同調時計の修復に成功し、時計業界にその名を轟かせることとなる。

トンダ クロノール

視認性への配慮も見られる。異なるカラーを採用したふたつのクロノグラフ針は、スプリットセコンド機能使用時の誤認を防ぐためのものだ。また、ダイアル外周にはタキメーターとパルスメーター、2種類の目盛りがあるが、雑多な印象はない。

 その他、数々の複雑機構を持つ時計や、オートマタ(機械人形)の修復も手掛け、過去の名作を現代によみがえらせるという偉業を成し遂げてきた。しかし、彼は修復をするだけではなく、過去の名作たちが持つ機構や技法を後世に残すべく、時計制作へと足を踏み入れた。そうして1996年に誕生したのがパルミジャーニ・フルリエである。

 今回発表された「トンダ クロノール」にも、同社が培ってきたノウハウがふんだんに生かされている。このモデルの特徴でもあるスプリットセコンド式クロノグラフは、ふたつのコラムホイールによって制御され、精密な計時ができるようにテンプの振動数は3万6000振動/時を誇る。ストラップとサファイアクリスタルを除くほぼすべての構成部品は、それぞれ専門のマニュファクチュールが製造を手掛けており、信頼性も申し分ない。

トンダ クロノール

ベゼルに施されたモルタージュ装飾や滑らかなラグの形状など、細部まで美しく仕上げられたケースである。リューズに設置されたボタンは、スプリットセコンド機能を使用するためのものである。

 優れているのは機構だけではない。ケースバックから覗く18KRG製の地板と受けを持つムーブメントや、ベゼルに施されたモルタージュ装飾、緻密に計算されたダイアルのデザインなど、そのどれもがオートオルロジュリーと呼ぶに相応しい佇まいを見せる。

 このモデルも同社が修復してきた過去の名作と同様に、未来へ受け継がれることとなるだろう。

トンダ クロノール

ムーブメントの地板と受けは18Kゴールド製である。機構が見えるよう肉抜きされており、ムーブメントが鼓動する様を楽しむことができる。曲線部分まで見事に磨き上げられており、同社の技術力と美への探求心が感じられる。付属するアリゲーター製のストラップはエルメス社によるものだ。


Contact info: パルミジャーニ・フルリエ Tel.03-5413-5745