シャネルJ12、直径33mmのモデルにケニッシムーブメントを搭載!

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2021.09.10

ケニッシ製の自動巻きムーブメントを搭載して、大幅に魅力を高めたシャネルの「J12」。2021年は、直径33mmの小振りなモデルにも、ケニッシ製の自動巻きムーブメントが採用された。高い耐磁性能と巻き上げ効率を誇るこのムーブメントは、女性はもちろん小さな時計を好む男性にもうってつけだ。

J12 キャリバー 12.2 エディション1


新キャリバー搭載で魅力を高めたJ12の新作

 シャネルも出資するケニッシは、極めて優れたムーブメントを製造するメーカーだ。現在、同社のムーブメントはチューダー、ノルケイン、シャネルなどに広く採用されている。まず同社がリリースしたのは、男性用の大きな自動巻き。続いて同社は、女性用にも転用できるコンパクトな自動巻きを発表した。このムーブメントをモディファイした上で搭載したのが、直径33mmの「J12 キャリバー 12.2 エディション1」である。シャネルはレディスモデルと明言していないが、主なユーザーは女性になるはずだ。

J12 キャリバー 12.2 エディション1

シャネル「J12 キャリバー 12.2 エディション1」
自動巻き(Cal.12.2)。27石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。高耐性ホワイトセラミック(直径33mm)。50m防水。世界限定555本。136万4000円(税込み)。

 シャネルのキャリバー 12.2は、今までのクォーツムーブメントを置き換えるもの。消費者にとってもっとも意味のある進化は33mmモデル初の自動巻き機構である。

J12 キャリバー 12.2 エディション1

 キャリバー 12.2の巻き上げ機構は、リバーサー式の両方向巻き上げだが、チューダーのノウハウが投じられたためか、小径にも関わらず巻き上げ効率は極めて優秀だ。シャネルが満を持して、女性向きの直径33mmモデルに採用したのは、巻き上げ効率によほどの自信を持っているためだろう。あくまで推測だが、キャリバー 12.2を載せた新しいJ12は、腕を動かさないデスクワーカーが使っても、十分にゼンマイを巻き上げてくれるはずだ。シャネルは明言しないが、これこそが、ケニッシを採用した最大のメリットなのである。

 なお、ムーブメントの意匠は38mmモデル用のキャリバー 12.1に同じく、シャネル クリエイション スタジオによりデザインされた。目を引くのはキャリバー12.1にも採用された“完全な円”。 主ゼンマイを巻き上げるローターには円が抜かれたほか、ムーブメントの受けにはそれを強調するため、強めの筋目が施された。普通は巻き上げ効率が下がるため、ローターを大きく肉抜きすることはない。しかし、高い巻き上げ効率があればこそ、シャネルはかつてないデザインのローターを採用できた、と言えるだろう。

J12 キャリバー 12.2 エディション1

シャネル「J12 キャリバー 12.2 エディション1」
自動巻き(Cal.12.2)。27石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。高耐性ブラックセラミック(直径33mm)。50m防水。世界限定555本。136万4000円(税込み)。

 新たにキャリバー 12.2を搭載するこのモデルは、ベゼルにバゲットパターンのサファイアを、リューズにはダイヤモンドをあしらっている。カラーはJ12のコードに従って、黒、白のみ。それぞれ555本の世界限定である。あくまで推測だが、今後シャネルは、J12の女性用モデルにキャリバー 12.2を採用していくだろう。このムーブメントは、現在の女性用モデルにも採用できるものとしては、第一級の性能を持っている。


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