新機構を搭載したリシャール・ミルの新作「RM 35-03 オートマティック ラファエル・ナダル」を発表

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2021.12.15

リシャール・ミルは、特許取得済みの機構「バタフライローター」を初めて採用した新作「RM 35-03 オートマティック ラファエル・ナダル」を発表した。活動量に合わせてゼンマイの巻き上げをコントロールできる新機構は、約3年の開発期間を経て実現された。

RM 35-03 オートマティック ラファエル・ナダル


コレクション4作目の画期的なタイムピース

「RM 35-03 オートマティック ラファエル・ナダル」は、「バタフライローター」と名付けられた特許取得済みの新しい機構を搭載している。サナギから羽化した蝶が羽を広げるかのように、リシャール・ミルは3年にもおよぶ開発期間を経て、RM 35-03のムーブメントに新しい巻き上げシステムを採用した。

RM 35-03 オートマティック ラファエル・ナダル

ラファエル・ナダルがテニスコートで着用するRM 027コレクションのトゥールビヨンウォッチにインスパイアされ誕生したRM 035コレクションは、パフォーマンスを追求するすべての人のために、リシャール・ミルの卓越したテクノロジーを凝縮して設計されている。

 RM 35-02 のキャリバーRMAL1には、リシャール・ミルの自動巻きムーブメント特有のパーツである可変慣性モーメントローターがすでに搭載されていたが、新しいバタフライローターを備えるRM 35-03では、ユーザー自身でローターの慣性を変えることができるため、ライフスタイルや活動レベルに合わせてムーブメントの巻き上げをコントロールすることができる、遊び心がありながら実用的なコンプリケーションモデルとなっている。


車のドライブモードを切り替えるように、時計を操る

 ムーブメントテクニカルディレクターのサルヴァドール・アルボナは次のように解説する。

「以前はローターの慣性を変更するには、ライセンスを受けた時計職人が行わなければなりませんでした。私はこのシステムを完成させ、時計の巻き上げをユーザーに直接操作してもらいたかったのです。車に例えると、街中からレーストラックまで、走る場所や状況に応じて車のドライブモードを切り替えるようなものです」

RM 35-03 オートマティック ラファエル・ナダル

 このバタフライローターは、重金属ウェイトセグメントが取り付けられた2つのグレード5チタン製アームで構成され、専用のプッシュボタンを介して独立するギアトレインによって作動する。オリジナルの位置では、ウェイトセグメントが動いて重心が外側に移動し、ユーザーのすべての動きを香箱の巻き上げに必要なトルクに伝達する。

 しかし、7時位置にあるプッシュボタンを押すと、ローターのギアが2つのウェイトを180°の角度に広げる。重心が調整されてローターがバランスの取れた位置に戻り、巻き上げプロセスが中断されることで、ムーブメントの過度の巻き上げを防止する。これは、激しい運動をする際にローターの動きがブロックされ、スポーツモードへ移行することをユーザー自身が選択できる機能だ。

RM 35-03 オートマティック ラファエル・ナダル

 主ゼンマイの巻き上げを通常モードからローターの動作を停止するスポーツモードへと変更する際、ユーザーはプッシュボタンを押すと、ローターが左右に分かれる瞬間を肌で感じ取ることができる。文字盤の6時位置にあるインジケーターが、バタフライローターのオン/オフを示し、ここでスポーツモードが作動しているかを判断することができる。2時位置のファンクションセレクターを押すと、巻き上げ(W)、ニュートラル(N)、時間設定(H)のいずれかに切り替えることができる。

RM 35-03 オートマティック ラファエル・ナダル

 人間工学に基づいた優美なラインのRM 35-03はホワイトクオーツTPT®︎製ミドルケースとブルークオーツTPT®︎ベゼルを備えたモデル、カーボンTPT®︎製ミドルケースとホワイトクオーツTPT®︎×カーボンTPT®︎のベゼルを備えたモデルのふたつのバージョンで展開される。

 表面に見られる複雑な縞模様はカーボンファイバーまたはクォーツファイバーを分離して得た並列の繊維層が何枚も重ねられているリシャール・ミル独自の素材である。それらの層の厚さは最大45ミクロンで、ここに樹脂を染み込ませ、特殊な機械を使って層と層の間の繊維の方向を45度ずらしながら重ねられていく。これらの素材は6気圧の圧力下で120度で熱処理したあとCNCマシンで加工される。

RM 35-03 オートマティック ラファエル・ナダル

リシャール・ミル「RM 35-03 オートマティック ラファエル・ナダル」
自動巻き(Cal.RMAL2)。38石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約55時間。ホワイトクオーツTPT®︎ベゼルとカーボンTPT®︎ケース(幅43.15mm×高さ49.95mm×厚さ13.15mm)。50m防水。2750万円(税込み)。

 外装部分のカットアウトはRM 27-04トゥールビヨン ラファエル・ナダルにインスパイアされて施されたものだ。全体がスケルトン構造になっており、ケースの前面と背面の両側からサファイアクリスタルを通してムーブメントを見ることができる。グレーのエレクトロプラズマ処理およびPVD処理を施したグレード5チタン製の地板とブリッジが、この時計の大胆なビジュアルをより際立たせている。

 同じくマイクロブラスト仕上げが施されたグレード5チタン製のアウターベゼルには3、6、9、12の数字が刻まれている。このベゼルはムーブメントに向かって内側に傾斜しており、数字の立体感を高めている。このエレガントな外観が、RM 35-03 オートマティック ラファエル・ナダルの技術力をより視覚的に強調している。この新しいモデルと驚くべきバタフライローターで、ユーザーは時計と腕との一体感を体験することができるだろう。

RM 35-03 オートマティック ラファエル・ナダル

リシャール・ミル「RM 35-03 オートマティック ラファエル・ナダル」
自動巻き(Cal.RMAL2)。38石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約55時間。ブルークオーツTPT®︎ベゼルとホワイトクォーツTPT®︎ケース(幅43.15mm×高さ49.95mm×厚さ13.15mm)。50m防水。2750万円(税込み)。


Contact info: リシャールミルジャパン Tel.03-5511-1555


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