熟成を重ねた新型ムーブメントを搭載する、A.ランゲ&ゾーネ「ツァイトヴェルク」の第2世代モデルが登場

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2022.11.03

A.ランゲ&ゾーネは、デジタル表示を特徴とする「ツァイトヴェルク」の第2世代モデルを発表した。新型ムーブメントを搭載することにより、約72時間のロングパワーリザーブと時間単位の早送り機構を備えている。2種類のバリエーションがラインナップする。

ツァイトヴェルク

基本的なデザインはそのままに、さらなる進化を遂げた「ツァイトヴェルク」。新しいムーブメントを搭載することにより、ロングパワーリザーブと時間単位の早送り機構を手に入れた。


F. A.ランゲが開発に携わった劇場用時計に着想を得た、唯一無二のデジタル表示モデル

 A.ランゲ&ゾーネのコレクションの中でも、一際異彩を放つ「ツァイトヴェルク」。今回、このコレクションに新型ムーブメントを搭載した第2世代モデルが発表された。

ツァイトヴェルク

A.ランゲ&ゾーネ「ツァイトヴェルク」
プラチナケースモデルには、ロジウム仕上げのシルバー無垢ダイアルとブラックロジウム加工を施したタイムブリッジが組み合わされている。ベルトは、ブラックのアリゲーターストラップを採用する。分単位での時刻調整や主ゼンマイの巻上げは、2時位置のリュウズによって行う。手巻き(Cal.L043.6)。61石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約72時間。Ptケース(直径41.9mm、厚さ12.2mm)。3気圧防水。価格要問合せ。

 ツァイトヴェルクの登場は2009年。ふたつの小窓によって、それぞれ時と分をデジタル表示する構造は、ドレスデンのゼンパー歌劇場にある5分時計に着想を得たものである。この5分時計は、時間をⅠ~Ⅻのローマ数字で表し、分を5分、10分、15分と、その名の通り5分ごとにデジタル表示していたが、その構造を実現していたのは、数字がプリントされた布を貼りつけた大型ローラーであった。

ツァイトヴェルク

A.ランゲ&ゾーネ「ツァイトヴェルク」
ピンクゴールドケースモデルは、ブラックダイアルと洋銀製タイムブリッジ、ダークブラウンのアリゲーターストラップが組み合わせている。12時位置に配されているのは、パワーリザーブインジケーター。手巻き(Cal. L043.6)。61石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約72時間。18KPG(直径41.9mm、厚さ12.2mm)。3気圧防水。価格要問合せ。

 このユニークな時計を考案した理由は、劇場最後列の席からでも時刻を読めるように、大型の時刻表示を必要としたためとするものが有力だ。このローラーによって表示される数字は縦約40cmにもなる。同様の大きさをアナログ表示で行うためには、膨大なスペースを要するため、理に適った構造と言えるだろう。

 この5分時計の完成は1841年。そして、王家召し抱えの時計師ヨハン・クリスチャン・フリートリッヒ・グートケスの下、共同でこの時計を開発していたのが、A.ランゲ&ゾーネを創業したフェルディナント・アドルフ・ランゲであった。

 ツァイトヴェルクは、ローラーの代わりにディスクを回転させることで、時刻を切り替えている。もちろん、表示は5分単位ではなく1分単位であり、スモールセコンドも備えている。秒針が60を指した瞬間に最低1つ、最大で3つのディスクを同時かつ瞬時に送るためには、強いトルクはもちろん、そのトルクのコントロールや部品同士の正確な組立調整も必要とする。これらをクリアしていることが、ツァイトヴェルクが今なお、非凡なデジタル表示時計として知られている所以である。

ツァイトヴェルク

ノンデイトのツァイトヴェルクに初搭載された、時間の早送りを行うためのプッシュボタン。角を落とし、指当たりを滑らかにする等、操作感を高めるための配慮が見られる。

 今回発表されたツァイトヴェルクは、更に熟成したディティールを与えられており、ダイアルのデザインは大きく変えず、中央に配された洋銀製のタイムブリッジを微妙に変化させることで、スモールセコンドに空間的な余裕を持たせている。

 最も大きなアップデートが加えられたのは、ムーブメントである。新しく開発されたキャリバーL043.6を搭載することで、ツインバレルによる約72時間のパワーリザーブを獲得し、時間単位での早送りが可能となった。「ツァイトヴェルク・デイト」では既に時間単位での早送り機能が搭載されていたが、デイト表示を持たないモデルでは初となる。4時位置のプッシュボタンを押下するだけで、9時位置の時間表示を1時間単位で送ることができる。止まっていた時計の時刻を調整するときだけではなく、異なるタイムゾーンを行き交う場合にも便利な機能だ。

ツァイトヴェルク

特許を取得した複雑な動力制御機構を搭載するツァイトヴェルクのムーブメント。テンプ受けとガンギ車の受けの手彫りの装飾模様やストライプ模様が施された受け等、優れた審美性も魅力だ。

 今作は、ふたつのバリエーションが用意されている。ひとつは18Kピンクゴールド製ケースにブラックダイアル、洋銀製タイムブリッジの組み合わせ。もうひとつは、プラチナ製ケースにロジウム仕上げのシルバー無垢ダイアルとブラックロジウム加工を施したタイムブリッジを持つモデルである。前者にはブラックのアリゲーターストラップ、後者にはダークブラウンのアリゲーターストラップが装着されている。


Contact info: A.ランゲ&ゾーネ Tel.0120-23-1845


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