2017年ジュネーブ展示会ランキング / テーマ不在だったジュネーブの秀作たち

FEATURE時計ランキング
2017.04.04

篠田哲生(41歳) 嗜好品ライター

「今年はどれもが手堅さと価格戦略を重視」
流石にこのまま成長するのは無理なのでは? という疑念が輸出統計にもしっかり表れ始めた2014~16年の流れを受け、高騰し続けた時計価格に対する引き締めが見られた今年。それはユーザーにとっては悪いことではない。ということで手堅さを感じたベスト10。

1 A.ランゲ&ゾーネ/ランゲ1・ ムーンフェイズ
2 ジラール・ペルゴ/ロレアート 38mm
3 ジャガー・ルクルト/マスター・トラディション
4 ユリス・ナルダン/クラシコ マニュファクチュール
5 ジラール・ペルゴ/1966 WW.TC
6 パルミジャーニ・フルリエ/トンダ 1950
7 フランク ミュラー/ヴァンガード スリム
8 カルティエ/ドライブ ドゥ カルティエ エクストラフラット
9 ピアジェ/アルティプラノ(自動巻き/グリーンダイアル)
10 オーデマ ピゲ/ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー(セラミックス)


広田雅将(42歳) 『クロノス日本版』編集長兼アートソルジャー

「意外にも面白いプロダクトが散見されたSIHH」
面白くなかったという声を聞いた2017年のSIHH。しかし子細に見ると、マーケティングの意見や市場の動向に抗ったであろう新製品が見受けられた。悩んだが、今年の1位はランゲ1・ムーンフェイズ。実用性を増し、価格を抑えた点を評価した。

1 A.ランゲ&ゾーネ/ランゲ1 ・ムーンフェイズ
2 F.P.ジュルヌ/ヴァガボンダージュ Ⅲ
3 ボヴェ/リサイタル 20 アステリウム
4 ヴァン クリーフ&アーペル/レディ アーペル パピヨン オートマタ ウォッチ
5 ユリス・ナルダン/マリーン アニュアルカレンダー
6 ジャガー・ルクルト/レベルソ・クラシック・ミディアム・スモールセコンド
7 カルティエ/パンテール ジュウーズ
8 モンブラン/モンブラン 1858 オートマティック デュアルタイム
9 パルミジャーニ・フルリエ/トリック クロノメーター
10 パネライ/ルミノール サブマーシブル 1950 アマグネティック スリーデイズ オートマティック チタニオ-47mm


髙木教雄(51歳) ライター

「丁寧なモノ作りがなされた新作10本」
時計業界を取り巻く環境は、確かに厳しい。それゆえジュネーブで発表された新作は、低価格帯と超高額モデルの二極分化が、さらに進んでいたように感じた。同時に、いずれのモデルも、外装だったり新しい機械に、丁寧な仕事がなされ、より魅力を増してもいた。その中で、強く印象に残ったのが15作ほどあったけれど、泣く泣く絞った10本!

1 オーデマ ピゲ/ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー(セラミックス)
2 A.ランゲ&ゾーネ/1815 アニュアルカレンダー
3 F.P.ジュルヌ/ヴァガボンダージュ Ⅲ
4 パネライ/パネライ LAB-ID ルミノール 1950 カーボテック 3デイズ-49mm
5 ジャガー・ルクルト/マスター・コントロール・ジオグラフィーク
6 リシャール・ミル/RM 50-03 トゥールビヨン スプリットセコンド クロノグラフ ウルトラライト マクラーレン F1
7 ピアジェ/アルティプラノ(手巻き/ブルーダイアル)
8 ウブロ/ビッグ・バン ウニコ GMT
9 ヴァン クリーフ&アーペル/レディ アーペル パピヨン オートマタ ウォッチ
10 フランク ミュラー/トノウ カーベックス 25周年アニバーサリー


ランキングの集計ルール
●選考委員は、各号のテーマに沿った腕時計を10本選び、順位をつける。 ●選考委員ひとりあたりの所持ポイントを110点とし、これを1位20点、2位18点…… 10位2点として選考モデルに振り分ける。 ●選考された時計が順位無しの場合は、所持ポイントを10等分して、各モデルに11点を与える(選考本数が10本に満たない場合でも、1モデルあたり11点とする)。 ●獲得点数が同点となった場合は、選考者数の多いモデル、その中で選考順位の高いモデルの順で優位とする。 ●最低有効得票数を2票とする。※パネライはディストリビューターの都合により、得票があった場合でも順位に含まれません。