ワールド・ウォッチフェアでぜひ手に入れたい、まっ黒の新作5選

2020.08.19

まっ黒の時計が大人気だ。いまでは定番のひとつになっている。そのなかから、おすすめの5本を厳選した。

福田豊/選&文

まっ黒の時計が大人気

 ケースやダイヤルやストラップなど、すべてを黒にした、まっ黒の時計が大人気。いまでは定番のひとつになっている。

 まっ黒の時計は、そもそもはウブロが始まりだ。2006年にケースもダイヤルも針もインデックスもストラップも、すべてを黒にした「ビッグ・バン オールブラック」を発表。これが大きな反響を呼び、世界的大ヒットとなった。

 というのも、ダイヤルや針やインデックスなど、すべてが黒いと時間がわかりづらい。だから、すべてが黒い時計というのは、これまでにはなかった。時間の見やすさを最重要とする時計にとって、まっ黒の時計はまったくの常識外れなのだ。

 しかしウブロは、あえてそれをやった。それはつまり「時間が見えなくても良い」という、これまでの時計界にはなかった、まったく新しいスタイルの提案だったのだ。

 しかもすべてをまっ黒にするためにPVDやDLCなどの仕上げや、セラミックやカーボンといった新素材が使用されたのも、これまでとは違う新しさであった。すなわち、まっ黒の時計は新しいスタイルと新しいテクノロジーによる、まったく新しい時計であったのだ。

 かくして、まっ黒の時計は、瞬く間に多くのフォロワーが登場。今年も魅力的な新作が多数揃った。

 ここではそのなかから、おすすめの5本を厳選。価格順でご紹介しよう。

ウブロ「スピリット オブ ビッグ・バン メカ-10 ブラックマジック」

スピリット オブ ビッグ・バン メカ-10 ブラックマジック

ウブロ「スピリット オブ・ビッグ バン メカ-10 ブラックマジック」
直径45mm
手巻き(Cal.HUB1233)
26石
2万1600振動/時
5気圧防水
セラミック
289万円(税別)

 上で述べたように、まっ黒の時計は2006年にウブロが発表した「オールブラック」が始まり。「ブラックマジック」も同じ、まっ黒のシリーズだ。これはウブロ初のトノー型コレクションの「スピリット オブ ビッグ・バン」に約10日巻きロングパワーリザーブを備えた「メカ-10」ムーブメントを搭載し、さらに「ブラックマジック」にした魅力的な新モデル。「メカ-10」を丸型からトノー型に設計変更したのも見どころ。精巧なスケルトン加工により、その精緻なメカニズムを眺め楽しめるのも美点だ。


カール F. ブヘラ「パトラビ スキューバテック ブラック」

パトラビ スキューバテック ブラック

カール F. ブヘラ「パトラビ スキューバテック ブラック」
直径44.6mm
自動巻き(Cal.CFB 1950.1)
25石
2万8800振動/時
500m防水
チタン
90万円(税別)

 昨年、ダイバーズコレクションの「パトラビ スキューバテック」で初のチタンモデルの「パトラビ スキューバテック ブラックマンタ スペシャルエディション」を発表。マンタを保護する慈善団体「マンタトラスト」の支援のための特別モデルで、数少ないブラックマンタをオマージュし、すべてをブラックにしたのが特徴であった。これはその特徴を受け継ぎつつ、ダイヤルやベゼルの色を廃し、さらにソリッドに仕立てた新作。海洋から集めたペットボトルをリサイクルしたストラップもECOで素晴らしい。


ゼニス「クロノマスター リバイバル シャドウ」

クロノマスター リバイバル シャドウ

ゼニス「クロノマスター リバイバル シャドウ」
直径37mm
自動巻き(Cal.エル・プリメロ 4061)
31石
3万6000振動/時
5気圧防水
チタン
88万円(税別)

 歴史的傑作クロノグラフムーブメント「エル・プリメロ」を発表した翌年の1970年にゼニスは当時としては珍しいブラック仕上げスティールケースの手巻きクロノグラフのプロトタイプを制作。だがわずかな本数が作られたのみで、ゼニス社内でも知られることのない、幻のモデルとなっていた。これはそのブラッククロノグラフを現代的にリファインし蘇らせたもの。ムーブメントを「エル・プリメロ」にしたのが大きな特徴。ケースはチタンのマイクロブラスト仕上げでマットなダークグレーが格好いい。


モーリス・ラクロア「アイコン クロノグラフ リミテッド」

アイコン クロノグラフ リミテッド

モーリス・ラクロア「アイコン クロノグラフ リミテッド」
直径44mm
クォーツ
10気圧防水
SS
世界限定1000本
15万円(税別)

 2016年のデビュー以来、ブランドを代表するコレクションへと成長している「アイコン」。当初はクォーツ式のみだったが、2018年に自動巻きの3針とクロノグラフが登場し、より人気がアップした。今年はクォーツ式でもベルトをワンタッチで交換可能の「イージーチェンジャブルシステム」を初採用するなど魅力的な新作が登場。これはそのさらなる特別作で、ケースもダイヤルもストラップもすべてをブラックにしたのが特徴。ライトブルーの挿し色もクールで、スタイリッシュに都会的に着けこなせる。


ミドー「ベルーナ サンレイ ブラック」

ミドー「ベルーナ サンレイ ブラック」
直径42.5mm
自動巻き(Cal.80)
25石
2万1600振動/時
5気圧防水
SS
11万9000円(税別)

 2015年の再上陸以来、日本での人気が高まり続けているミドー。2018年には創業100周年を迎え、魅力をさらに拡大している。そんなミドーの長所は秀でたハイコストパフォーマンス。また、優れた性能や品質に加え、デザイン性の高さも大きな魅力だ。この新作もまさにそんな好モデル。ブレスレットモデルのオールブラックは意外に少なく、それをこのプライスで実現したのは特筆すべきこと。サテンとポリッシュの2トーンの美しさも抜群。80時間ロングパワーリザーブの「Cal.80」搭載と性能の高さも素晴らしい。





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