2026年 A.ランゲ&ゾーネの新作時計を一挙紹介!

2026.04.14

A.ランゲ&ゾーネの2026年新作時計を一挙紹介。例年寡作ながらも、傑出した名作を用意する同ブランドは、今年「サクソニア・アニュアルカレンダー」と「ランゲ 1・トゥールビヨン・パーペチュアルカレンダー“ルーメン”」を打ち出す。

サクソニア・アニュアルカレンダー

鶴岡智恵子(クロノス日本版):文
Text by Chieko Tsuruoka(Chronos-Japan)
[2026年4月14日公開記事]


2026年新作①「サクソニア・アニュアルカレンダー」

 2月の末日を除いて、手動でのカレンダー調整の必要がないアニュアルカレンダー。今回A.ランゲ&ゾーネが直径36mm、厚さ9.8mmというコンパクトな「サクソニア」に載せてきたのは、新開発のアニュアルカレンダームーブメントだ。

A.ランゲ&ゾーネ「サクソニア・アニュアルカレンダー」Ref.331.026E

A.ランゲ&ゾーネ「サクソニア・アニュアルカレンダー」Ref.331.026E
自動巻き(Cal.L207.1)。56石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約60時間。18KWGケース(直径36mm、厚さ5.7mm)。要価格問い合わせ。
A.ランゲ&ゾーネ「サクソニア・アニュアルカレンダー」Ref.331.033E

A.ランゲ&ゾーネ「サクソニア・アニュアルカレンダー」Ref.331.033E
自動巻き(Cal.L207.1)。56石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約60時間。18KPGケース(直径36mm、厚さ5.7mm)。要価格問い合わせ。

 18Kホワイトゴールドまたは18Kピンクゴールドのケースには、前者がシルバー、後者がグレーに彩られたシルバー製文字盤が組み合わされており、12時位置にA.ランゲ&ゾーネを象徴するアウトサイズデイトが、3時位置に月表示のインダイアルが、9時位置に曜日表示のインダイアルが、さらには6時位置にスモールセコンドとムーンフェイズが配されており、判読性に優れながらもエレガンスを強調するランセット型の針と相まって、唯一無二の美観を備えている。なお、このムーンフェイズは122.6年後に、わずか1日の修正のみが必要な高精度ムーンフェイズだ。18Kゴールド製のムーンディスクはディープブルーのコーティングが施されており、ちりばめられた星は428個と、天の川をミニチュアにした光景が創出された。

A.ランゲ&ゾーネ「サクソニア・アニュアルカレンダー」

スモールセコンドとムーンフェイズは同軸上に配されているため、多機能ながらもすっきりとしたレイアウトが実現された。インダイアル部分にはアジュラージュ装飾が施されていること、そしてバトン型インデックスの外周側の先端がピラミッドを彷彿とさせる意匠に仕上げられていることにも注目したい。

 前述の通り、今回搭載されたアニュアルカレンダームーブメントは新開発となるCal.207.1だ。すべてのカレンダー表示とムーンフェイズ表示は、それぞれのプッシュボタンで個別に調整できるのみならず、10時位置のプッシュボタンで、一括で表示を進めることもできるのだ。

A.ランゲ&ゾーネ「サクソニア・アニュアルカレンダー」

バトン型のインデックスはアプライド式で、控えめながらも高い視認性としっかりとした存在感を文字盤上で示している。

 このムーブメントは自動巻きで、プラチナ製の方方向巻き上げ式のセンターローターが配されており、トランスパレントバックから卓越した各パーツへの装飾、そして古典的なチラネジとともに、オーナーは鑑賞することができる。


2026年新作②「ランゲ 1・トゥールビヨン・パーペチュアルカレンダー“ルーメン”」

 もうひとつのA.ランゲ&ゾーネの新作は、“ルーメン”より、「ランゲ 1・トゥールビヨン・パーペチュアルカレンダー“ルーメン”」だ。暗所での視認性が考慮されつつ、独創性のためにも使われる蓄光塗料を備える“ルーメン”、第7弾となる今年は、「ランゲ1」をベースに、新開発の複雑機構ムーブメントCal.L225.1が搭載されている。

A.ランゲ&ゾーネ「ランゲ 1・トゥールビヨン・パーペチュアルカレンダー“ルーメン”」

A.ランゲ&ゾーネ「ランゲ 1・トゥールビヨン・パーペチュアルカレンダー“ルーメン”」Ref. 720.035FE
自動巻き(Cal.L225.1)。74石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約50時間。Ptケース(直径41.9mm、厚さ13.0mm)。世界限定50本。要価格問い合わせ。

 時分表示の中心を原点に、二等辺三角形を描くようにオフセットされた文字盤レイアウトが特徴的な「ランゲ1」のスタイルはそのままに、すべてのカレンダー機構が瞬転式表示のパーペチュアルカレンダーとトゥールビヨンを備えたのが本作だ。文字盤外周には月表示リングが配されており、このリングはなんと回転式になっている。そのほか、6時位置にうるう年表示の小窓、7時位置にスモールセコンドとムーンフェイズ、9時位置にレトログラード式曜日表示がそろえられている。

A.ランゲ&ゾーネ「ランゲ 1・トゥールビヨン・パーペチュアルカレンダー“ルーメン”」

“ルーメン”らしく、半透明の文字盤によってこの複雑機構を可視化できるというのは、機械式時計愛好家にとってはうれしいポイントだ。

A.ランゲ&ゾーネ「ランゲ 1・トゥールビヨン・パーペチュアルカレンダー“ルーメン”」

発光するムーンフェイズにはデイ・ナイト表示が組み込まれており、この時計では初の搭載なのだという。

 パーペチュアルカレンダーであるため、時計が動き続けていれば、カレンダーを初めて手動修正するのは2100年3月1日だ。そんな複雑さと、すべての表示の調整は、ケースに備わったプッシュボタンによって一括または個別に操作できるという実用性を両立させているのは、さすがA.ランゲ&ゾーネと言える。

 トゥールビヨンがどこにあしらわれたかと言うと、ケースバック側だ。

Cal.L225.1

文字盤側からは12時位置の「TOURBILLON」からしか、トゥールビヨン表示があることは分からない。しかしケースバック側からのぞくと、A.ランゲ&ゾーネの極上の仕上げとともに、トゥールビヨンが姿を現す。A.ランゲ&ゾーネのシグネチャーがあしらわれたローターは、初の18Kホワイトゴールド製だ。

 このトゥールビヨンはストップセコンド機構を有しているため、リュウズを引くとキャリッジ内のテンプが即座に停止し、1秒単位での精密な時刻合わせを可能とする。この技術は、A.ランゲ&ゾーネが2008年に特許を取得した、V 字型制動スプリングを用いた精巧な構造の成せる業だ。ステンレススティール製のトゥールビヨンキャリッジ、トゥールビヨンの受け、中間車の受けは、同ブランドのブラックポリッシュが施され、しかもトゥールビヨン受けと中間車受けには、小さな星々と流星の装飾が手作業でエングレービングされており、所有欲をくすぐるのに、十分すぎる。

A.ランゲ&ゾーネ「ランゲ 1・トゥールビヨン・パーペチュアルカレンダー“ルーメン”」

明るい場所で見ても暗い場所でも見ても、機械式時計の楽しさと美しさを味わえるタイムピースだ。

“ルーメン”であるため、文字盤の各表示には蓄光塗料が施されているが、この塗料は大きく効果的に、かつ繊細に配置されており、光り輝く気品をまとうことにつながっている。白い輝きを放つプラチナ製ケース、ダークカラーの文字盤、手縫いのブラックアリゲーターストラップが調和して、どこにいても手元で存在感を発揮してくれる。ちなみにこの明るさ・暗さのコントラストはムーブメントにも採用されており、ポリッシュ仕上げとマット仕上げのダークカラーが交互に配されている。



Contact info:A.ランゲ&ゾーネ Tel.0120-23-1845


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