前衛的なデザインや素材使いをその作品の特徴とするクストス。2026年も、そんな同ブランドの持ち味あふれる新作時計の数々が登場している。アーティストの青山哲士の世界観あふれるモデルや「チャレンジ K.ハチャノフ」のカーボンモデル等、クストスの目を引く新作時計を一挙に紹介する。

Text by Shin-ichi Sato
[2026年5月20日公開記事]
「チャレンジ ジェットライナー テツジ アオヤマ “アート”」
スイスに拠点を構えるクストスは、アーティストの青山哲士とのコラボレーションによる「チャレンジ ジェットライナー テツジ アオヤマ “アート”」を発表した。本作は、クストスが一貫して掲げてきたチャレンジの精神を、青山ならではの自由な感性によって表現した、陽気なチャレンジスピリットを宿したモデルとなっている。

自動巻き。2万1600振動/時。パワーリザーブ約42時間。SSケース(縦53.7×横41mm)。世界限定30本。予価396万円(税込み)。
これまでクストスは、陸、海、空に象徴されるダイナミックな世界観を背景に、ハイテク、スポーティー、ラグジュアリーを独自の視点で形にしてきた。今回のコラボレーションモデルでは、構造的なスペックやモチーフを用いるのではなく、挑戦する気分そのものをアートによって表現している。

本作の文字盤全体には、青山の原画を元とした女神像が描かれる。この原画では、「蛇が誘い、雷が走り、槍を向けられるようなざわめきの中でも、最後に進む方向を決めるのは自分自身の気持ちである」というメッセージが込められている。本作では、ケースのブルーを基調として、原画に添えられた“Just do it!”の言葉の持つ精神を軸として、女神像の姿に前向きな行動力と挑戦心を託したものとなっている。また、ケースバックには“Challenge”の文字を描き、ブランドの原点を象徴している。
「チャレンジ K.ハチャノフ」カーボンモデル
世界のトップステージで戦い続けるテニスプレーヤーのカレン・ハチャノフをトリビュートした「チャレンジ K.ハチャノフ」に、カーボンケースを用いた軽量な新作が登場した。デザインは、航空機のジェットエンジンが生み出すエアフローの構造美から着想を得たもので、手巻き式ムーブメントのCal.CVS610のブリッジは、エアフローの流れを想起させるシルエットを描く。

手巻き(Cal.CVS610)。2万1600振動/時。パワーリザーブ約50時間。カーボンケース(縦53.7×横41mm)。世界限定100本。予価456万5000円(税込み)。
チャレンジ K.ハチャノフは、軽量性、強度、視認性を追求したモデルとして企画されており、今般、カーボンケースを採用したことで、さらなる軽量化と高強度化が図られている。さらに、採用されるカーボンはレイヤードカーボンファイバーであり、カーボンの繊維が織りなす模様が、ジェットエンジンが生み出すエアフローを想起させ、本作のテーマを反映した仕上がりとなっている。

ストラップには、軽量で耐久性に優れたCordura®製のテキスタイルを採用する。軽量なカーボンケースとの組み合わせにより、テニスのようなスポーツシーンや、アクティブなライフスタイルにマッチする装着感を実現している。
「チャレンジ ジェットライナー テキーラ バラハス」
クストスは、“The art of Mexico”を掲げるテキーラ バラハスとのコラボレーションの第2弾となる 「チャレンジ ジェットライナー テキーラ バラハス」を発表した。テキーラ バラハスのボトルは、8人の職人の手を経て10日間かけて製作されるものであり、本作にはその世界観が表現されている。

自動巻き(Cal.CVS350)。ブロンズ合金ケース(縦53.7×41mm)。世界限定50本。予価379万5000円(税込み)。
ベースとなったのは、航空機の構造美に着想を得たチャレンジ ジェットライナーのセンターセコンドモデルである。ここに、テキーラ バラハスの象徴である伝統陶芸「セルビン焼き」に見られる幾何学模様を組み合わせている。この模様は、テキーラの原材料であるアガベ(竜舌蘭)の心臓部「ビニャ」の網目状の質感を想起させるものだ。また、12時位置にはテキーラ バラハスのブランドロゴを配している。

ケースには、ブランドの新たな挑戦としてCuSn8ブロンズ合金を採用している。この合金は、ブロンズの中でも特に高い耐久性を持つことが特徴である。また、テキーラ バラハスの最上位銘柄であるエクストラ・アニェホが、バーボン樽で3年間熟成することで琥珀色となることと呼応するように、時とともにブロンズの色調が風合いを深めてゆく仕立てとなっている。
「チャレンジ ジェットライナーⅡ P-S オートマティック カバリエ シガー」
シガーブランドのカバリエ ジュネーブとのコラボレーションモデル「チャレンジ ジェットライナーⅡ P-S オートマティック カバリエ シガー」が発表された。カバリエ ジュネーブは、スイス人のセバスティアン・デコペットが設立したブランドで、ホンジュラス産の最高級の葉を、スイスらしい精密な技術でブレンドし、複雑かつ洗練された味わいを実現している点が特徴である。また意匠面では、表面に剥がさずにそのまま吸うことができる独創的な“24金の金箔”が施され、優雅な時間と成功を体現している。

自動巻き(Cal.CVS410)。パワーリザーブ約42時間。SS×18KRGケース(縦53.7×横41mm)。世界限定30本。予価412万5000円(税込み)。
歴史的に見て、葉巻は、単なる嗜好品ではなく優雅な時間を持つことの象徴とされてきた。また、スポーツの頂点に立った者が勝利を祝う「チャンピオン・シガー」という文化もあり、1本の葉巻を燻らす1時間は、成功を噛みしめ、自己と対話する時間とされている。

本作は、葉巻を思わせるストラップやムーブメントのブラウンを基調として、レッドゴールドの色調を組み合わせて、カバリエ ジュネーブの世界観を表現している。また、12時位置には、カバリエ ジュネーブのブランドロゴである「馬を導く騎士(カバリエ)」を配置する。さらに、ケースや時分針の先端に配置されたダイヤモンド型は、カバリエ ジュネーブの象徴である“24金の金箔”をモチーフとしている。




