2021年 ロジェ・デュブイの新作時計まとめ

FEATURE2021年新作時計
2021.12.12

エクスカリバー スパイダー カウンタック DT/X

エクスカリバー スパイダー カウンタック DT/X

ロジェ・デュブイ「エクスカリバー スパイダー カウンタック DT/X」
手巻き(Cal.RD112)。40石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。MCF(直径47mm、厚さ16.45mm)。50m防水。世界限定8本。9672万3000円(税込み)。2022年7月以降発売予定。

 ランボルギーニ カウンタックにインスパイアされた「エクスカリバー スパイダー カウンタック DT/X」が追加された。本作は、ランボルギーニ カウンタック誕生50周年を記念したランボルギーニ「カウンタック LPI800-4」の発表に合わせたものだ。

 本作が搭載するキャリバーは、オリジナルのカウンタックの開発コードであるLP112にあやかり、Cal.RD112と名付けられた。その特徴は、ふたつのトゥールビヨンの回転中心軸が90度となるように傾斜して配置されている点である。これは、重力の影響を水平方向だけでなく垂直方向においても補正することを目的としている。このふたつの振動子(オシレーター)は、異なる方向に重力を受けるため、その影響には違いがあるうえ、厳密な調整を行ってもわずかに差異が生じる。そこで、差異を吸収する天秤のような役割を果たすディファレンス・ギヤトレインを採用している。また、トゥールビヨンのキャリッジに軽量なチタンを採用したことで回転に必要なエネルギー消費を節約し、ふたつのトゥールビヨンを駆動しながら約72時間のパワーリザーブを実現している。

エクスカリバー スパイダー カウンタック DT/X

 ケースは、ミネラル コンポジット ファイバー(MCF)を用いることによって、ランボルギーニ創業者のフェルッチオ・ランボルギーニが自らのカウンタックに指定したパール調のビアンコ シデラーレ ホワイトが再現された。優れた外観を持つこの素材は、シリカ99.95%の原料を、シート モールディング コンパウンド(SMC)プロセスにより加工したもので、SMCカーボンよりさらに13%軽量でありながら強靭なものだ。

 最高の精度を追求した独創的なムーブメントに、軽量で高性能かつ美観に優れるケースを持つ本作を作りだしたエンジニアリングの精神は、名車カウンタックの名にふさわしいものとなっている。

RD112




エクスカリバー Dr.Woo モノトゥールビヨン

エクスカリバー Dr.Woo モノトゥールビヨン

ロジェ・デュブイ「エクスカリバー Dr.Woo モノトゥールビヨン」
手巻き(Cal.RD512SQ)。19石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。イオンゴールド(直径42mm、厚さ12.7mm)。10気圧防水。世界限定各8本。

 ロジェ・デュブイは世界的なタトゥーアーティストのDr.ウーとのコラボレーションモデルである「エクスカリバー Dr.Woo モノトゥールビヨン」を発表した。

 ロジェ・デュブイはこれまで、世界的に有名なアーバンカルチャーアーティストと提携してきた。これは、インスピレーションを求めて新たな土地を探索する同社のDNAと、ルールをものともせず、未来のデザインを模索し続けるアーバンカルチャーの価値観に共鳴したものであり、この関わりによって新たなタイムピースのデザインの開発が行われてきた経緯がある。

エクスカリバー Dr.Woo モノトゥールビヨン

 その中のひとりであるタトゥーアーティストのDr.ウーは、非常に前衛的なデザインを生み出すことで知られる人物である。今作では、ロジェ・デュブイとエクスカリバー シングル フライング トゥールビヨンのシグネチャーである星形のデザインがDr.ウーによって解釈され、ダイアルとなるサファイアクリスタルのプレートにレーザーエングレービングによって描かれている。また、スケルトナイズされたムーブメントを生かし、ケースバック側にも渾天儀を思わせるエングレービングが施され、ジュネーブ・シールを保持する仕上げが施されたムーブメントの向こうに覗くものとなっている。ケースバックにもDr.ウーによるデザインが描かれ、その世界観を今作全体で表現する。

 今作は8本の限定生産。今作のインスピレーションの中から選ばれたパワーと守護の象徴であるスパイダーが、8本のそれぞれでダイアル上の異なる位置に配置されており、ひとつひとつがユニークピースとなっている。

 エクスカリバー Dr.Woo モノトゥールビヨン ケースバック