ブライトリングのおすすめ腕時計。クロノグラフの歩みやブランドの魅力

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2023.12.12

ブライトリングの腕時計には、歴史と技術力に裏打ちされた魅力がある。クロノグラフのプロフェッショナルとして知られるブライトリングは、歴史を知ることでさらに惹き付けられるブランドだ。おすすめの腕時計とともに、ブランドの歩みや魅力を紹介しよう。

ブライトリング


クロノグラフで名声を得たブライトリング

ブライトリングは、男らしく堅牢な機能美を持つクロノグラフで知られる、スイスのウォッチブランドだ。ブライトリングは1884年の創業以来、時計愛好家をもうならせるタイムピースを生み出し続けてきた。

ブランドの歴史に触れることで、ブライトリングの腕時計がより魅力的に感じられるだろう。ブランドの始まりと変遷、今日の取り組みを紹介する。

精密機械の工房から始まった歴史

レオン・ブライトリング

レオン・ブライトリングは、1884年、弱冠24歳にしてスイス・サンティミエに精密機器製造の工房を開設し、数年の間に事業を拡大。その後、ラ・ショー・ド・フォンに活動の場を移し時計製造の基盤を固める。主に計時機器の改良に専心し、クロノグラフの名門ブランドとしての確固たる礎を築く。

ブライトリングの始まりは1884年、レオン・ブライトリングがスイスの山村サンティミエに開設した工房を起源とする。レオンが作った個性的なデザインの時計は、ブライトリングの革新的な技術の礎となった。

ブライトリングはその後、時計産業の中心地ラ・ショー・ド・フォンに拠点を移す。20世紀初頭には、高級クロノグラフで業界を牽引する存在となった。

ブライトリングの経営は1914年、息子のガストンに引き継がれる。彼は翌年に腕時計型クロノグラフの先駆けとなるモデルを作り上げた。

ガストン・ブライトリング

レオンの息子ガストン・ブライトリングは、1914年より、ブランドの後継者となり事業を継続。1915年にクロノグラフ専用プッシュボタンを備えた腕時計型クロノグラフを開発。その後もさらなるクロノグラフの改良に邁進し、「腕に着ける計器」として、ウェアラブルウォッチの地位を確立させた。

第2次世界大戦中にはイギリス空軍から航空用計器の発注を受け、以後ブライトリングは航空業界から絶対的な支持をされるようになる。戦時中から現在まで、パイロットウォッチのスペシャリストとして航空業界から愛され続けてきた。

サステナビリティへの取り組み

ナビタイマー 36とナビタイマー 32

新作の「ナビタイマー 36」と「ナビタイマー 32」には、「ラボグロウンダイヤモンド」が使用され、SCS-007サステナビリティ・レイティング・ダイヤモンド規格を満たした認定生産者まで特定できるトレーサビリティが保証されている。

創業から130年を超える歴史を持つブライトリングは、今日もその成長を止めていない。各界がSDGsに注目する中、ブライトリングもサステナビリティの実現に真剣に取り組んでいる。

公式サイトで公開されている「年次サステイナビリティ・ミッション・レポート」では、年ごとにブライトリングが取り組んでいる課題、サステナビリティへのビジョンが確認できる。

具体的な取り組みとして挙げられるのは、サスティナブルな素材の採用だ。パッケージに廃棄物を活用した素材を使う、採掘するのではなく研究所や工場で人工的に作られる「ラボグロウンダイヤモンド」を取り入れるなど、サステナビリティの実現に取り組んでいる。


ブライトリングのクロノグラフが歩んだ歴史

ブライトリングの歴史の中でも、クロノグラフの歩みはブランドを知る上で重要だ。ラ・ショー・ド・フォンへの移転後から第二次世界大戦の終盤に当たる1944年まで、ブライトリングのクロノグラフがたどった軌跡を見てみよう。

1896年 超高精度のクロノグラフ懐中時計を発表

サンティミエの工房からラ・ショー・ド・フォンの時計工場へ拠点を移した4年後の1896年、ブライトリングのクロノグラフにとって大きな出来事が起こる。レオン・ブライトリングが、当時としては他にない日差0.4秒という高精度のクロノグラフ懐中時計を発表したのだ。/p>

高い精度を持つ懐中時計用クロノグラフの技術は、後に登場する腕時計型クロノグラフに受け継がれることになる。

さらに9年後の1905年には、懐中時計用タキメーターの特許を取得した。この段階ですでに、ブライトリングのクロノグラフ腕時計の基盤ができていたとも言えるだろう。

1915年 腕時計型クロノグラフを発表

世界初の腕時計型クロノグラフ

1915年、時計の2時位置に独立したプッシュボタンを備えた、世界初の腕時計型クロノグラフを発表。

ブライトリングが初めて腕時計型クロノグラフを世に出したのは、レオン・ブライトリングの息子ガストンに経営が引き継がれた翌年のことである。

このとき発表された腕時計型クロノグラフはワンプッシュ式で、リュウズから独立したプッシャーを2時位置にひとつ備えたもの。プッシャーを押すと計測がスタートし、もう一度押すとストップする。さらにもう一度押せばリセットされる仕様だ。

それまではリュウズで「スタート」「ストップ」「ゼロリセット」の操作をしていたが、プッシャーが独立したことで、正確かつ楽にクロノグラフを扱えるようになった。世界は大戦のさなか。機能性の高いブライトリングのクロノグラフは、軍需が高まっていくこととなる。

1934年 プッシャーの位置を今日の形に

スタート/ストップとリセットの2ボタンを備えたクロノグラフ

スタート/ストップとリセットの2ボタンを備えたクロノグラフを1934年に発表。

ブライトリングが初めて発表した腕時計型クロノグラフは、現在のクロノグラフになじみのある人からすると、やや違和感を覚えるかもしれない。今日のクロノグラフは通常、4時位置にもプッシャーが備わっているからだ。

1934年には、ブライトリングの腕時計型クロノグラフも、4時位置にもうひとつプッシャーを配置するようになる。2時位置のプッシャーはスタート・ストップ用、4時位置のプッシャーはゼロリセット専用だ。

リュウズをはさんでふたつのプッシャーがあるクロノグラフの形は、この段階で確立されたのである。

1944年 プレミエ コレクションに複雑機構を追加

プレミエ(Ref.777)

1945年製プレミエRef.777。「プレミエ コレクション」はブライトリングのスタイルとエレガンスに対するビジョンを体現したコレククションとして、高い評価を受けた。

第2次世界大戦が終盤に差し掛かる1943年、3代目オーナーのウィリー・ブライトリングは「プレミエ コレクション」を開発した。エレガントな時計を求める顧客のニーズをくんだ形である。プレミエ コレクションはあくまで、機能よりもスタイル重視のシリーズだった。

1944年、ウィリー・ブライトリングはプレミエ コレクションの美学を引き継ぐ新たなシリーズを発表する。プレミエ コレクションに、ふたつの針で同時に時間を計測できるスプリットセコンド・クロノグラフを追加した「デュオグラフ」である。

プレミエ コレクションのエレガンスはそのままに、さらなる複雑機構の搭載によって機能性を高めたモデルが、その後も続々と発表されていった。

デュオグラフ

1944年、ウィリー・ブライトリングはプレミエ コレクションの美学を引き継ぐ新たなシリーズを発表する。ふたつの針で同時に時間計測を可能にした複雑機構を備えた、スプリットセコンド・クロノグラフ「デュオグラフ」だ。その後も、角型のプッシュボタン、ゴールドのケースなど、プレミエ コレクションのエレガンスはそのままに、高度な機能を備えたモデルをその後と発表していく。

ウィリー・ブライトリング

1932年に家業を継いだウィリー・ブライトリングは、祖父と父が行った革新的技術を大いに活用し、主に航空業界で必要とされる計器としての時計だけでなく、鋭い美的センスで、実用的でありながら洗練されたパーソナルウォッチを求める人々のニーズに応え、ブライトリング初のスタイル重視の腕時計、プレミエ、デュオグラフ、ダトラを発表した。


ブライトリングのおすすめ腕時計

ブライトリングの腕時計には、ベーシックなクロノグラフからダイバーズラインまで、幅広いラインナップがある。用途や好みによって、気に入る1本を見つけられるのが魅力だ。

ここでは数あるタイムピースから、初めてブライトリングを着ける人にもおすすめできる3本を紹介する。ブライトリングの腕時計を選ぶ参考にしてみてほしい。

ナビタイマー B01 クロノグラフ 43

ナビタイマー B01 クロノグラフ 43

ブライトリング「ナビタイマー B01 クロノグラフ 43」
自動巻き(Cal.Breitling 01)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径43mm、厚さ13.6mm)。3気圧防水。118万8000円(税込み)。

2022年、ナビタイマーは70周年を記念してフルモデルチェンジを果たしている。こちらのモデルもオリジナルのナビタイマーの特徴を残しつつ、現代の仕様に即した改良が加えられた1本だ。

3つのクロノグラフカウンターや回転計算尺、刻みが付いたベゼルといったアイコニックなディティールが、オリジナルモデルに忠実に再現されている。

12時位置に国際オーナーパイロット協会(AOPA)のロゴが入っているのも、現行ナビタイマーの特徴だ。1954年にナビタイマーが、AOPAの公式タイムピースのデザインとして発表されたことに由来する。

スーパーオーシャン オートマチック 46

スーパーオーシャン オートマチック 46

ブライトリング「スーパーオーシャン オートマチック 46」
自動巻き(Cal.Breitling 17)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SSケース(直径46mm、厚さ13.2mm)。300m防水。69万8500円(税込み)。

「スーパーオーシャン」はブライトリングのダイバーズラインだ。蓄光塗料「スーパールミノバ」が塗られた針とインデックスにより、視認性が高められているのが特徴である。

「スーパーオーシャン オートマチック 46」はケース径46mmと大ぶりで、ネイビーを使った配色がダイナミックなモデルだ。別売りのラバーストラップには、ブラックとブルーの2色がある。気分によって3連リンクブレスレットと付け替えれば、よりスポーティーなコーディネートを楽しめるだろう。

もちろんスクリューロックや2重ガスケットによる300m防水など、タフなダイビングに必要な性能も十分に装備された1本だ。

プレミエ B01 クロノグラフ 42

プレミエ B01 クロノグラフ 42

ブライトリング「プレミエ B01 クロノグラフ 42」
自動巻き(Cal.Breitling 01)。41石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径42mm、厚さ13.6mm)。100m防水。115万5000円(税込み)。

1940年代のヴィンテージ・プレミエの特徴を残して、2023年に新作モデルとして発表されたのが「プレミエ B01 クロノグラフ 42」だ。ツインレジスターダイアルや流線型の角型プッシャー、アラビア数字のインデックスといったディテールからは、当時の人々から求められたエレガンスを感じ取れるだろう。

レザーストラップにはブラウンのアリゲーターが採用されており、暖かい色合いの文字盤とよく調和している。色違いのストラップに付け替えれば、コーディネートによって雰囲気を変えることも可能だ。

ムーブメントは自社開発製造の「Cal.Breitling 01」で、約70時間のパワーリザーブを誇る。週末は時計を外したままでも、ぜんまいの巻き上げを気にせずにすむ。


ロマンあふれるブライトリングの腕時計

ブライトリングの時計

ブライトリングは1884年の創業以来、高い技術力とデザインへのこだわりで愛され続けてきた。とりわけクロノグラフの発展は、ブランドを語る上で欠かせない。腕時計型クロノグラフの先駆けも、ブライトリングが作り上げた。

タイムピースを手に取るとき、そのブランドの歩みに思いを馳せることで腕時計への愛着が増すだろう。ブライトリングは、この記事で紹介した以外にも、数々の腕時計をリリースしている。ぜひ公式サイトやショップに訪れて、その魅力を存分に感じてみてほしい。



Contact info: ブライトリング・ジャパン Tel.0120-105-707
参考サイト:ブライトリング


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