セイコーのダイバーズウォッチは、その耐久性と精度、洗練されたデザインで世界中のダイバーや時計愛好家から高い評価を受けている。セイコーの豊富なラインナップの中から特に人気の高い7モデルを厳選し、それぞれの特徴と魅力を紹介しよう。
セイコー プロスペックス マリンマスターのおすすめモデル
セイコー プロスペックスの「マリンマスター」は、セイコーによるダイバーズウォッチのフラッグシップシリーズだ。ダイバーズウォッチ専用のムーブメントを用い、ケースから部品に至るまで、セイコーの技術をふんだんに盛り込んだ特別なコレクションだ。
フラッグシップシリーズ「セイコー プロスペックス マリンマスター」SBEN007
自動巻き(Cal.6L37)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。SSケース(直径39.5mm、厚さ12.3mm)。200m防水。42万9000円(税込み)。
「SBEN007」は、セイコーが新しく発表したフラッグシップシリーズ「マリンマスター」のモデルだ。デザインコードはセイコーが1965年に発売した記念すべきダイバーズウォッチ「62MAS」を継承している。この腕時計のケース形状や大きなスクエア型のインデックスがそれにあたる。それに加えて、繰り返し打ち寄せる波のリズムを彷彿とさせる独特なパターンのダイアルや、溝が特徴的な逆回転防止ベゼルなど、現代のセイコーが持つ技術の粋を用いて今日的なデザインへと昇華させた。
この腕時計が搭載するキャリバー6L37は、セイコーが新しくダイバーズウォッチ用に開発したものだ。このムーブメントは耐衝撃性に優れているだけでなく、現行のダイバーズウォッチ専用としては最薄かつ直径が小さい。サイズ感も含めて、モデルとなった「62MAS」の雰囲気を伝えているだろう。「SBEN007」はシースルーバック仕様となっており、このムーブメントを鑑賞して楽しむことができる。
セイコー プロスペックス ダイバースキューバのおすすめ
セイコー プロスペックスの「ダイバースキューバ」は、優れた実用性を備えながら日常でも使いやすいデザインのダイバーズウォッチだ。ダイバースキューバのおすすめモデルを見ていこう。
メカニカルGMT機能付き「セイコー プロスペックス ダイバースキューバ」SBEJ009
自動巻き(Cal.6R54)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径42mm、厚さ12.9mm)。200m潜水用防水。20万9000円(税込み)。
セイコーは2023年6月に、セイコー プロスペックスのダイバーズウォッチでは初となるメカニカルGMTムーブメント搭載モデルを発表した。そのうちの1機が「SBEJ009」である。
GMT機能を備えたムーブメントCal.6R54は、約72時間のパワーリザーブを実現している。GMT針を調整すれば、第2時間帯のみを簡単に変更することが可能だ。
艶やかなセラミックス製の逆回転防止ベゼルは、ソリッドなケースと調和し、腕時計全体の美観を高めている。スリムな形状のブレスレットは手首にフィットしやすいため、快適な装着感を得られるだろう。
植村直己 限定モデル「セイコー プロスペックス ダイバースキューバ」SBDX057
自動巻き(Cal.8L35)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径44mm、厚さ13mm)。200m防水。35万2000円(税込み)。
「SBDX057」は、世界の冒険史に名を残す植村直己の偉業をたたえた限定モデルだ。文字盤に描かれたイラストは、植村直己の登頂ルートから見たモンブランのシルエットである。
1970年に発売されたダイバーズウォッチが、SBDX057のデザインベースとなっている。このモデルは、北極圏の犬ぞり単独行で実際に植村直己が携行したことでも知られている。
オリジナルの特徴的な流線型のケースデザインを継承しつつ、防水性能は150mから200mに高められた。針とインデックスにはルミブライトが塗布されており、暗闇でも高い視認性を確保できる。
海外の愛好家にも人気「セイコー プロスペックス ダイバースキューバ」SBDC083
自動巻き(Cal.6R35)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径45mm、厚さ12.9mm)。200m防水。10万4500円(税込み)。
どっしりとした印象のケースが特徴的な「SBDC083」は、「スモウ」の愛称で海外の時計愛好家からも人気を集めているダイバーズウォッチだ。
直径45mm、厚さ12.9mmのケースは、ラグに向かって膨らんでいるような形状になっている。12時位置のインデックスが大銀杏に似ていることも、力士をイメージさせる理由のひとつだ。
ムーブメントには約70時間のパワーリザーブを誇るCal.6R35を搭載。200m防水やルミブライトなど、ダイバーズウォッチとしての性能も申し分ない。
セイコー プロスペックス マリンマスター プロフェッショナルのおすすめ
セイコーの技術が詰め込まれた「セイコー プロスペックス マリンマスター プロフェッショナル」は、プロフェッショナルのダイバーからも高い支持を集めているダイバーズウォッチだ。高い信頼性を誇るおすすめの2モデルを紹介する。
銀色に輝くツナ缶「セイコー プロスペックス マリンマスター プロフェッショナル」SBBN049
クォーツ(Cal.7C46)。7石。SSケース(直径47.7mm、厚さ14.1mm)。300m飽和潜水用防水。20万3500円(税込み)。
水深600mという深海に挑むために、缶詰のような外胴を備えたセイコーの600mダイバーズウォッチ。そのデザインコードを継承しつつ、300mまでの対応ながら小型化および薄型化を図った「SBBN007」が1991年に発売された。
ツナ缶の愛称で呼ばれるフォルムに金属製ブレスレットを付け、機器然とした印象を与えつつも、タウンユースにもマッチするモデルだった。
そのラインを継承しているのが「SBBN049」だろう。「SBBN007」と同じくクォーツムーブメントを採用し、現行のツナ缶型ダイバーズウォッチの中で、唯一金属製ブレスレットを採用している。本格潜水腕時計であるマリンマスター プロフェッショナルのツナ缶を、日常使いしたい人にはおすすめしたいモデルだ。
軽量な大型ケース「セイコー プロスペックス マリンマスター プロフェッショナル」SBDX038
自動巻き(Cal.8L35)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。Tiケース(直径52.4mm、厚さ17.4mm)。1000m飽和潜水用防水。49万5000円(税込み)。
「SBDX038」は、ブラックとピンクゴールドカラーの色合いが特徴的なモデルである。プロフェッショナル仕様の1000m防水性能を備える、本格的なダイバーズウォッチだ。
ケースは重厚感を与える大型サイズでありながら、純チタンを素材に使用しているため見た目の割に軽い。「1986 クオーツダイバーズ」からの流れをくんでおり、ブランドを象徴する「ツナ缶」も健在だ。
水中でも形状の違いが分かるよう、インデックスにシンプルな形のみを採用し、優れた視認性と判読性を実現している。高い耐久性と装着性を発揮するシリコン素材のストラップも魅力である。
真の300mダイバー「セイコー プロスペックス マリンマスター プロフェッショナル」SBDX023
自動巻き(Cal.8L35)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径44.3mm、厚さ15.4mm)。セラミックベゼル。300m飽和潜水用防水。35万2000円(税込み)。
プロフェッショナルの潜水士のためのシリーズ「セイコー プロスペックス マリンマスター プロフェッショナル」の中で、1968年に発売された300mダイバーに用いられたデザインコードの系統に属する現行モデルだ。
同様のデザインの2000年に発売された「SBDX001」と、その後継の「SBDX017」を継承したと言えるモデルだ。SBDX017と同様にCal.8L35を採用している。だが、風防にはサファイアクリスタルを備え、SBDX017より全体的に強化されている。傷つきやすいベゼルにセラミックスを採用している点も特筆すべきだろう。
ダイバースキューバシリーズでは300mダイバーのデザインを用いた現行の腕時計が多数ある。だが、マリンマスター プロフェッショナルシリーズでそのデザインを採用する、現行の腕時計は数少ない。飽和潜水に対応する、300mダイバーを求める人は見逃さないようにしたい。
ダイバーズウォッチを選ぶならセイコーで
セイコー プロスペックスで展開されている9シリーズのうち、現在は3シリーズにダイバーズウォッチが用意されている。いずれも高い機能と優れたデザインを誇る人気モデルだ。
他の高級時計ブランドにも優秀なダイバーズウォッチは数多く存在するが、セイコーのダイバーズウォッチも選択肢に入れてみよう。
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