ルイ モネは2025年9月4日から7日まで開催されたジュネーブ・ウォッチ・デイズにて、新作モデル「1806」を披露した。本作は、19世紀の時計師であるルイ・モネがフランス皇帝ナポレオンに初めて時計を贈り、その名を轟かせた節目の年にオマージュを捧げるタイムピースである。「メカニカル ワンダーズ」コレクションの新作としてリリースされる。
Text by Kento Nii
[2025年9月8日公開記事]
時計師ルイ・モネの成功の原点である“1806年”へのオマージュ
ルイ モネの「メカニカル ワンダーズ」は、機械式時計の機構に焦点を当て、1800年からスイスで時計製造の訓練をスタートさせた時計師ルイ・モネの技術や創造性を現代に継承するコレクションである。彼の精神を受け継ぎ、本コレクションには精緻なメカニズムと洗練されたデザインを兼ね備えるタイムピースがラインナップされている。
そこに新たに加わった「1806」は、ルイ・モネが、初めて著名な人物に時計を贈った年にちなんだモデルである。ブランドロゴとともに表記されるこの年、彼はフランス皇帝ナポレオンにクロックを納品し、時計製造における確固たる地位を確立した。この成功は、のちの世界初のクロノグラフ「コンター・ドゥ・ティエルス」の誕生にもつながったとされている。

ダイアルの12時位置には、ルイ・モネの故郷フランス・ブールジュへのオマージュとして、“フルール・ド・リス(ユリの花)”のシンボルがあしらわれた。自動巻き(Cal.LM1806)。22石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約48時間。Tiケース(直径40.6mm、厚さ15.15mm)。5気圧防水。価格未定。
そうした背景を持つ本作は、モダンな佇まいの随所に、伝統的な時計製造への敬意が感じられるタイムピースに仕上がっている。
ダイアルはマイクロビーズブラストとサテンの、ふたつの仕上げが使い分けられることで、マットな質感と光沢のコントラストが生み出されている。6時位置には、世界初のクロノグラフ「コンター・ドゥ・ティエルス」と同じフォントのブランドロゴを配置。一方で、天文台クロノメーターであることを示す3時位置の「Chronomètre d'Observatoire」表記は、アプライドインデックスと書体が統一されており、表情にモダンな印象を添えている。
またこのダイアルは、4本のスクリューによって固定されており、このスクリューと時分、秒針に伝統的なブルースティールを採用することで、視覚的な対比が生まれ、視認性が高められた。
外装の素材には、グレード5チタンを採用。特にブレスレットは、「プロジェクトブリッジ」と名付けられたケースと一体型となったシェイプを特徴としており、モダンな外観と良好な着用感を両立している。ムーブメントは、コンセプト社と共同開発されたCal.LM1806を搭載する。15日間にわたるさまざまな姿勢・温度状況下での試験に合格した天文台クロノメーターであり、パワーリザーブは約48時間を有している。
