【現地レポート】世界遺産・富岡製糸場で、セイコーがプレザージュ「富岡シルク推進機構」限定コラボモデルを発表!

FEATURE その他
2026.08.13

2026年6月18日、セイコーが「一般社団法人 富岡シルク推進機構」へ寄付および継続的な支援を行うことを受け、群馬県富岡市にある富岡製糸場にて寄付受納式が行われた。それに合わせて、セイコー プレザージュのクラシックシリーズより「富岡シルク推進機構」限定モデルが発表された。

富岡製糸場

遠藤有隆(クロノス日本版):写真・文
Photographs & Text by Youkoh Endo(Chronos-Japan)
[2026年8月6日公開記事]


日本の近代化を牽引した「富岡製糸場」の価値

 絹は紀元前の古代中国で生産が始まり、産業革命が始まった19世紀にヨーロッパで器械による製糸が始まった。その頃開国した日本は器械製糸技術を輸入し、1872年(明治5年)にはモデル工場として富岡製糸場が建設された。その技術は全国へと広がり、日本の養蚕産業の発展に大きく貢献することとなる。

 のちに世界の絹産業を大衆化した「技術革新」や、150年以上前に建てられた初期の産業遺産が当時のまま残っている工場は世界的にも他に類を見ず、2014年には「富岡製糸場と絹産業遺産群」としてユネスコの世界文化遺産に登録された。


セイコーが「富岡シルク」を継続支援する理由

茂原正秀氏、内藤昭男氏、高橋純一氏

(左から)富岡市長 茂原正秀氏、セイコーウオッチ代表取締役社長 内藤昭男氏、一般社団法人富岡シルク推進機構理事長 高橋純一氏。

「この素晴らしいシルクの風合い、この上品な光沢。これは世代を超えて受け継がれてきた匠が生み出す技術である」

 寄付受納式に出席したセイコーウオッチ代表取締役社長の内藤昭男氏は、そう語った。

「一般社団法人 富岡シルク推進機構」は、世界遺産・富岡製糸場のある群馬県富岡地域の伝統ある養蚕業を守り、「富岡シルク」を次世代へ継承していくことを目的に2021年に設立された組織だ。セイコーは、今回のコラボレーションモデルのインスピレーション源ともなった富岡地域の養蚕業を守り、その歴史と文化を未来へ残していくという活動に深く共感し、今回の継続支援に至ったという。


セイコー プレザージュと最高級「ぐんま細(ほそ)」

セイコー プレザージュ HCC010J

セイコーの得意とする型打ち技術で、最高級の「ぐんま細(ほそ)」を再現した文字盤。繊細なパターンとパール仕上げが、この素材のしなやかさと上品な光沢感を巧みに表現する。

 今回の特別なコラボレーションに、セイコーはなぜプレザージュを選んだのか。セイコー プレザージュは、日本の伝統工芸や美意識を文字盤に宿し、実用性と審美性を両立させてきたコレクションである。海外での評価も高く、日本の養蚕産業の至宝を表現するキャンバスとして、これ以上ふさわしいモデルはないだろう。

 富岡シルクの中でも最高峰とされる「ぐんま細(ほそ)」という蚕の品種は、他品種に比べて体が小さく繭も小さい。そのため繭糸は2.2デニールと極めて細く、製糸された製品は特有のしなやかさと上品な光沢を放つ。


最高級「ぐんま細(ほそ)」を再現した限定モデルの魅力

セイコー プレザージュ HCC010J

セイコー プレザージュ HCC010J
自動巻き(Cal.6R51)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径38mm、厚さ12.9mm)。10気圧防水。国内限定500本。14万8500円(税込み)。限定品につき、生産終了。

 富岡シルク推進機構と商品化に取り組んでからこの日(受納式)を迎えるまで約2年半。本作も寄付受納式に合わせてプレスリリースされた。セイコーにはこれまでにも多彩な文字盤のパターンが存在するが、本作では「ぐんま細(ほそ)」のしなやかで流れるような光沢感、光に当たると表情を変えるその様子を表現するため、今回新たなパターンの開発に着手。富岡シルク推進機構との綿密な連携があったとはいえ、わずか数回の試作で繊細な質感を完成させた技術力と表現力には驚かされる。

 実は同じ型打ちパターンを使用したレギュラーモデルもあるが、この限定モデルにのみパール調の塗装を施し、しなやかな「ぐんま細(ほそ)」の再現に一役買っている。開発者いわく、文字盤が引き立つように、あえてカレンダーや24時間計を搭載しないCal.6R51を採用したとのこと。

 さらに、ケースをピンクゴールドに、ストラップをダークブラウンに改めることで、富岡製糸場のレンガ造りをイメージしたパッケージングを強調した。

セイコー プレザージュ HCC010J

筆者は手首が細めだが、ぴったりなサイズ感。

 また、今回プレザージュとしては初めてラインナップされる直径38mmサイズにも注目したい。実際に手首に載せてみると、ケースが縮小されたことで収まりが良く、12時位置と6時位置にあったロゴのバランスも向上している。これまで同コレクションは主に直径41mmと直径36mmの展開だったが、絶妙なバランスを突く直径38mmという新たな選択肢が加わったことは、多くのセイコーファンにとって朗報となるはずだ。

セイコー プレザージュ HCC010J

国内で販売されるモデルには、富岡シルク製品にもプリントされている、富岡製糸場をモチーフにしたロゴが入る。

 なお、この限定モデルは海外で2000本、国内で500本が販売される予定だ。国内限定版のみ裏蓋に「富岡シルク推進機構」のロゴが入る。



Contact info:セイコーウオッチお客様相談室 Tel.0120-061-012


セイコー プレザージュの新作は世界遺産「富岡製糸場」のシルク文化を新たな型打ち文字盤で表現する

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