
広田: 一般的に社会的な立場を得ると、自分のスタイルが確立し、そうなるとそこから離れるのは難しいように思います。でも西山さんの場合、自分の持っているものにとらわれずに変幻自在に見えます。
西山: もともとそういうのが好きなんでしょうね。型にはめられたり、時計でいえば、金無垢でダイヤ入りの時計をつけて何をそんなに主張したがっているのかなと。そういう人は仕事においても信頼できそうにないように思っちゃう。
広田: モノで主張する理由が分からない。
西山: 仕事の場でそういう時計をつけている人というのは、大きく見せたい人だから。見栄を張るということは、ビジネスにおいては一番危険ですよね。不相応な投資をしちゃう。それは危険ですよ。後先が分からないことであり、論理的な判断をしていない。逆にすごく成功されているのに、控えめな国産車に乗っているとちゃんとした人だなと思います。
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クロノスドイツ版の人気連載「TEST」の翻訳記事。腕時計のデザイン、機能などをポイント性によって評価します!
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