アラーム機構を備えた機械式時計4選

FEATUREWatchTime
2020.03.03

トゥールビヨンほどセクシーではなく、パーペチュアルカレンダーのように複雑ではないが、アラーム機能を備えた時計は旅をする人や、重要な役員会議のリマインダーが必要な忙しいエグゼクティブにとっては特に便利なコンプリケーションであろう。そのため、アラーム機構を取り扱っていないブランドが意外に多いのは興味深い事実だ。今回はアラーム機構を備えた機械式時計を4モデル紹介する。

Originally published on watchtime.com
Written by Mark Bernardo

ジャガー・ルクルト
「ジャガー・ルクルト ポラリス・メモボックス」

「ジャガー・ルクルト ポラリス メモボックス」は、1968年にアラーム機構を搭載した最初のダイビングウォッチの精神を受け継ぐ。ステンレススティール製ケースに備わる3つのリュウズで操作するアラームは、ジャガー・ルクルトが1950年代に開発したアラーム搭載自動巻きムーブメントの初期モデルを現代的にアップデートしたキャリバー956によって司られている。3つのリュウズによるアラーム機構と時刻合わせは次のようになっている。2時位置のリュウズがアラーム機構の巻き上げと中央ディスクによるアラームの時刻合わせを、3時位置のリュウズは両方向回転式のインナーベゼルの調整を、4時位置のリュウズはセンター時分針の調整を担う。文字盤はヴィンテージ調で、経年変化の雰囲気を醸し出した蓄光塗料が施されたディテールが合わせられている。

ジャガー・ルクルト ポラリス・メモボックス

「ジャガー・ルクルト ポラリス・メモボックス」。自動巻き(Cal.956)。23石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。SS(直径42mm)。200m防水。131万2000円(税別)。世界限定1000本。2018年発表。(問)ジャガー・ルクルト Tel.0120-79-1833


チューダー
「ヘリテージ アドバイザー」

 ヘリテージ アドバイザーは、1957年にチューダーが発表したアラームウォッチの再解釈版だ。オリジナルの意匠を受け継ぐ形状のラグ、ドーフィン針、センターの赤いアラーム針などが合わされているが、ケースサイズ(直径42mm)やケース素材(チタン)、コニャックカラーの文字盤、そして仕上げの質感に関しては更新された。ベースムーブメントにはETAのキャリバー2892を採用し、自社開発のモジュールを搭載。8時位置のプッシャーはアラームのオン・オフ設定用であり、2時位置のリュウズは赤いアラーム針の時刻設定用、4時位置のリュウズはセンターの時分針と6時位置のデイト表示を調整する。

ヘリテージ アドバイザー

「ヘリテージ アドバイザー」。自動巻き(Cal.2892)。パワーリザーブ約42時間。チタンケース(直径42mm)。100m防水。チタンブレスレット。2016年発表。国内未入荷。(問)日本ロレックス/チューダー Tel.03-3216-5671


ブレゲ
「マリーン アラーム ミュージカル 5547」

 ブレゲが展開するアラーム機構搭載時計は、エレガントな海を思わせる雰囲気の「マリーン アラーム ミュージカル 5547」。これはフランス海軍御用達であった創業者アブラアン–ルイ・ブレゲの功績に着想を得て生まれた同コレクションの2019年発表モデルである。直径40mmのチタンケースにはいくつかの表示が配されたサンバースト仕上げのスレートグレーダイアルが合わせられている。3時位置にはアラーム設定時刻、9時位置には24時間表示、12時位置にはアラーム設定表示、アプライドローマンインデックスのIXとXIIの間にはアラーム機構専用のパワーリザーブ表示が配されている。自動巻きキャリバー519F/1は、8時位置にアラームを操作するプッシュボタンを配し、メインのムーブメントとアラーム用のメカニズムそれぞれにパワーを供給するふたつの香箱を備えている。

マリーン アラーム ミュージカル 5547

「マリーン アラーム ミュージカル 5547」。自動巻き(Cal.519F/1)。36石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。チタンケース(直径40mm)。50m防水。ラバーストラップ。310万円(税別)。2019年発表。(問)ブレゲ ブティック銀座 Tel.03-6254-7211


リシャール・ミル
「RM 62-01 トゥールビヨン バイブレーションアラーム ACJ」

 リシャール・ミルと、旅客機で高名なエアバスが開発するビジネスジェット、エアバス コーポレート・ジェット(ACJ)とのコラボレーション第2弾モデルとなるRM 62-01 トゥールビヨン バイブレーションアラーム ACJ。複雑な構造を持ちながらも、非常に洗練された技術を採用するのが同機の特徴だ。ハンマーがピラーやゴング、ケース内部を叩く伝統的な腕時計のアラームと異なり、携帯電話に使われていたバイブレーターをヒントにしたRM 62-01は驚くほど静かである。ゴールド製ローターの回転により生み出される振動は、チタンとカーボンTPT®️を組み合わせた二重ベゼルの適度な重量と手首に密着するケース形状によって着用者に伝わる。どんなに静かな場所でもバイブレーションアラームが鳴っていることが他人に気付れぬ利便性は高い。ツインバレルやトゥールビヨンを備え、816点のパーツで構成される。

RM 62-01 トゥールビヨン バイブレーションアラーム ACJ

「RM 62-01 トゥールビヨン バイブレーションアラーム ACJ」。手巻き(Cal.RM62-01)。77石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約70時間。Ti×カーボンTPT®️ケース(縦49.94×42.00mm、厚さ16.90mm)。50m防水。世界限定30本。ラバーストラップ。予価1億3200万円(税別)。2019年発表。(問)リシャールミルジャパン Tel.03-5511-1555