オーデマ ピゲの腕時計が人気な理由。伝統と革新の世界的なブランド

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2021.05.18

オーデマ ピゲは芸術的なコンプリケーションの名手として時計業界をリードし続けている。「ロイヤル オーク」に代表される現代的でスタイリッシュな高級腕時計は、日常的に着用しやすいデザインも魅力だ。オーデマ ピゲの伝統と革新に触れよう。

ロイヤル オーク


世界三大時計ブランドのひとつオーデマ ピゲ

パテック フィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタン、オーデマ ピゲは世界三大時計ブランドとして知られる。オーデマ ピゲはなぜその一角に数えられるのか、その理由となる歴史について見ていこう。

世界三大時計と呼ばれる理由

オーデマ ピゲは創業から145年以上に渡ってあらゆる複雑機構のノウハウを蓄積しており、芸術的かつ革新的なスイス製コンプリケーションの旗手として名高い。

また、オーデマ ピゲは創業から一貫して創業者一族が経営を続ける稀有なメゾンでもある。

進化を続けるマニュファクチュールから生み出される少量生産の高級腕時計は、高い希少価値を備え、最高峰のステータスを誇っている。

複雑時計の聖地「ジュウ渓谷」で創業

ジュール=ルイ・オーデマ

オーデマ ピゲは、ジュール=ルイ・オーデマ(1851〜1918年/写真左)と、エドワール=オーギュスト・ピゲ(1853〜1919年)ふたりの時計師によって、1875年に創業したオーデマ ピゲ。1907年には初のマニュファクチュールを建設した。

1875年、スイス高級時計製作の中心地であるジュウ渓谷のル・ブラッシュにて、ジュール=ルイ・オーデマとエドワール=オーギュスト・ピゲによる小さな時計工房が始まった。

2人の時計師は高級時計用ムーブメントを製作していたが、1882年にピゲが営業を担当する形で自社ブランド、オーデマ ピゲをスタートさせる。

その後、女性用のジュエリーウォッチや超複雑懐中時計など、高度なデザインと技巧をバランス良く組み合わせた高級時計の製作を続けていった。

クォーツショック直後の1972年には高級腕時計の常識を覆す「ロイヤル オーク」を発表し、超一流メゾンとしての地位を新たにしたのだ。


オーデマ ピゲが複雑時計に込める哲学

オーデマ ピゲの高級腕時計には、創業当時から変わらない哲学や、連綿と続く技術が蓄積されている。他社資本の影響を受けないオーデマ ピゲだからこそできる、時計作りへの挑戦について見ていこう。

小型化と薄型化への飽くなき挑戦

トゥールビヨン搭載腕時計

1986年に発表された世界初の自動巻きトゥールビヨン搭載腕時計。そのケースサイズは28.6×32.7mmで、ケース厚はトゥールビヨン搭載ウォッチとしては最薄の4.8mmをマークした。

パーペチュアルカレンダーやトゥールビヨンなど、複雑機構を搭載するほどにムーブメントは大型化する。

完璧なメカニズムを携帯式時計に搭載した上で、エレガントな装着感を得るために、オーデマ ピゲはムーブメントの小型化と薄型化を追求しているのだ。

1921年には厚さ1.32mmの懐中時計ムーブメントを、続く38年には厚さ1.64mmの手巻きムーブメントを開発。

その後も78年には厚さ7.8mmのパーペチュアルカレンダー搭載モデル、86年には厚さ4.8mmのトゥールビヨン搭載モデルを発表するなど、オーデマ ピゲは時計業界に対して小型化・薄型化のインパクトを与え続けている。

職人のフリーハンドによるデザイン

オーデマ ピゲのデザインプロセスは、デザイナーによるラフスケッチに始まる。素描はケースやダイアルのデザインだけでなく、ムーブメントの内部設計まで含めた設計図を描く重要なプロセスだ。

デザインは、技術開発部門との緊密な連携によって進められる。素描をもとに3Dモデリングを仕上げ、パーツの構成や光の反射などのディテールを把握していく。

プロトタイプはまずワックスで作り、技術的課題がクリアできているなら貴金属素材で再度プロトタイプを作る。こうして完璧なデザインを誇る腕時計の製造が始まるのだ。

専属の職人が作り上げる情熱

ロイヤル オーク

オーデマ ピゲの象徴でもある「ロイヤル オーク」のタペストリー。緻密な作業によって生み出されるこの装飾は、光の当たり具合によって複雑かつ上品な輝きを放つ。

オーデマ ピゲの腕時計は、大部分が熟練職人の手作業によって製造される。パーツの加工から装飾、組み立てまでを複数の工房が連携して行い、数週間から数カ月かけて1本の腕時計が出来上がる。

たとえば、オーデマ ピゲを象徴するタペストリー装飾が複雑な光の反射を得るには、1枚のプレートにつき12の工程と7時間もの時間をかけた精密な作業が必要だ。

専属職人の手によって製作されるパーツは数百個にもおよび、さらにムーブメントやケースの組み立て作業には平均1カ月もの期間を要する。

マニュファクチュールで受け継がれる技術と専属職人の情熱によって、オーデマ ピゲの高級腕時計は大いなる価値を得るのだ。


オーデマ ピゲの定番コレクション

オーデマ ピゲは複雑機構や小型化を極めることで、コンテンポラリーなデザインを具現している。オーデマ ピゲの挑戦が結実した3コレクションを紹介しよう。

ブランドの代表ともいえるロイヤル オーク

ロイヤル オーク

1972年に発表された「ロイヤル オーク」。6角形のビスで留められた8角形のベゼルにタペストリーダイアル、ケースとブレスレットを一体化した意匠は、その後のラグジュアリースポーツウォッチに多大な影響を与えた。

1972年が初出の「ロイヤル オーク」は、従来の高級腕時計の認識を一変させた、ラグジュアリースポーツウォッチのアイコン的傑作である。

ジェラルド・ジェンタの手によるデザインの代表作でもあり、ケースとブレスレットが一体となったデザインが特徴だ。

当時の高級腕時計は金無垢が主流であったが、ロイヤル オークはステンレススティール製。八角形のベゼルを備え、ビス頭はベゼル上に出ている。

ビスはケースバックまで貫通しており、ケースとベゼルの間にパッキンを挟み込むことで50m防水という防水性能にも寄与する。ブレスレットはケースからバックルまでなめらかな曲線を描き、着用感も秀逸だ。

ロイヤル オークは「ラグジュアリースポーツウォッチ」というジャンルを築き、現在ではオーデマ ピゲの看板コレクションとして知られている。

より男性的なロイヤル オーク オフショア

ロイヤル オーク オフショア

1993年に登場した「ロイヤル オーク オフショア」は、42mmという大胆なケースサイズを採用。発表当初は「ビースト(野獣)」と揶揄されつつも、大きな注目を集めた。

1993年が初出の「ロイヤル オーク オフショア」は、ロイヤル オークをベースとして、より大きく男性的に仕上げたエクストリームスポーツウォッチである。

ロイヤル オークはケース径39mmで登場し、発表当時は「ジャンボ」と揶揄(やゆ)されたが、ロイヤル オーク オフショアはさらに大きな42mmケースで登場した。

ダイアルには、ロイヤル オークのプチタペストリーやグランドタペストリーに対し、格子の大きいメガタペストリーを採用。

大きなリュウズガードやねじ込み式リュウズ、ロイヤル オーク以上の防水性能とラバーストラップ、インナーベゼルの採用による奥行きの演出なども特徴だ。

ブランドの新定番となるCODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ

CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ

2019年のSIHHで発表された「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」。スタンダードな3針モデルを筆頭に、クロノグラフやパーペチュアルカレンダー、トゥールビヨン搭載モデルなど、多彩なラインナップを展開している。

「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」は、2019年のSIHHで発表された新コレクション。そのネーミングは、Challenge(挑戦)、Own(継承)、Dare(追求心)、Evolve(進化)という、ブランド哲学を示す4つの言葉の頭文字と、新たな日を迎える直前の23時59分(午後11時59分)を意味する数字で構成されている。

外装は、ベゼルと一体化したラグによって八角形のミドルケースを挟み込んだ二重構造を採用。ダイアルには、立体的なインデックスとブランドロゴが植字されている。

また、サファイアクリスタル製の風防は12時から6時方向に向かってアーチ状のカーブを描き、ガラスの内側も湾曲させることによって、時計を側面方向から見ると独特な波紋を映し出すようになっている。

一見したところはシンプルな時計だが、オーデマ ピゲの挑戦的なクリエイティビティを凝縮。ブランドの新定番に位置付けられる革新的なコレクションである。


おすすめのモデル

オーデマ ピゲは「ロイヤル オーク」を中心として豊富なモデルをラインナップしている。選択肢は広いが、ここではスタンダードなデザインのモデル3選を紹介しよう。

シルバーカラーが美しい ロイヤル オーク オートマティック

ロイヤル オーク オートマティック

オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク オートマティック」
自動巻き(Cal.4302)。32石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SS(直径41mm)。5気圧防水。253万円(税込み)。

2019年発売の「ロイヤル オーク オートマティック(Ref.15500ST)」は、新設計ムーブメントを搭載したケース径41mmのモデルで、シルバーカラーは2020年に追加された。

搭載するCal.4302は2万8800振動/時でパワーリザーブは最大約70時間。従来のCal.3120より振動数もパワーリザーブも向上している。

ミニッツトラックをグランド・タペストリーの外側に配して視認性も高まり、スマートに洗練された印象だ。多様なコーディネートにフィットするデザインで、高級感のある複雑な輝きも魅力である。

38mmサイズが男女を問わずに魅了 ロイヤル オーク クロノグラフ

ロイヤル オーク クロノグラフ

オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク クロノグラフ」
自動巻き(Cal.2385)。37石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約40時間。18KPG(直径38mm)。5気圧防水。649万円(税込み)。

「ロイヤル オーク クロノグラフ(Ref.26315OR)」は、シルバーカラーのグランドタペストリーに18Kピンクゴールドのケース&ブレスレットを組み合わせたクロノグラフモデルだ。

上品なカラーリングに加え、ケース径を38mmとしたことで男性はもちろん、女性が着用してもほどよい存在感を放つモデルになっている。

サイズは小ぶりながらもクロノグラフは見やすく実用性は十分。スタイルを問わずに着用できるロイヤル オークの魅力もしっかりと備わっている。

上品なサンバーストダイアルが魅力 CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ

CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ オートマティック

オーデマ ピゲ「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ オートマティック」
自動巻き(Cal.4302)。32石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。18KWG(直径41mm)。3気圧防水。330万円(税込み)。

2019年に誕生した「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」。発表当初はブラックやブルー、シルバーなどのダイアルカラーを展開していたが、続く2020年には、上品なサンバースト模様のダイアルをラインナップに加えた。

搭載するのは、約7年もの開発期間を経て2019年に発表された3針自動巻きムーブメントのCal.4302で、2万8800振動/時のハイビートと約70時間のロングパワーリザーブを両立。

独創的なケースに奥行きを感じさせるダイアルを組み合わせ、立体的な表情が楽しめるモデルへとさらなる進化を遂げた。


オーデマ ピゲを身に着けよう

オーデマ ピゲは複雑機構の名手であるが、メカニズムに対する探究心はスタンダードなモデルにも洗練さを与えている。

手首に高級感を添えるコンテンポラリーな腕時計を求めるなら、オーデマ ピゲの最新モデルを検討しよう。



Contact info:オーデマ ピゲ ジャパン Tel.03-6830-0000


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