2021年 ロジェ・デュブイの新作時計まとめ

エクスカリバー スパイダー ウラカン EVO2

　ロジェ・デュブイはランボルギーニ「ウラカン スーパートロフェオEVO2」のレーシングカースピリットから着想を得て、人生を猛スピードで駆け抜ける人のために仕立てたとする「エクスカリバー スパイダー ウラカン EVO2」を追加した。

　本作のローンチはパートナーシップを結ぶランボルギーニ スクアドラ コルセの生み出すモータスポーツモデルがアップデートされたことに合わせたもので、同車によるワンメイクレースであるランボルギーニ スーパートロフェオ選手権大会の世界ファイナルと同時に発表された。

　カーキグリーンにオレンジの挿し色が利いたカラーリングは、同車のイメージカラーに合わせたもので、アイコニックなハニカム（蜂の巣）モチーフも取り入れられている。また、ツインバレルと12度に傾斜したテンプは、コラボレーションモデルに共通する特徴だ。

　本作は、これ以外にもレースのデザインコードをふんだんに盛り込まれている。例えばケースには自社開発された合成素材SMCカーボンが用いられており、これはランボルギーニ ウラカンのモノコックシャシーやボディパネルに使用している素材とほぼ同一である。このSMCカーボン製ケースは、強度確保に必要なリブを残して肉抜きが為されており、レーシングカーのスパルタンな印象を写し取ったものとなっている。

　ストラップのラバーとアルカンターラ®組み合わせは快適性と柔軟性を生んでおり、内側のライニングには、サーキットで活躍するタイヤであるピレリPゼロトロフェオRと同じパターンを刻んでいる。

エクスカリバー ウラカン フロスティ ホワイト

　ロジェ・デュブイは、フロスティホワイトのセラミック コンポジット ファイバー（CCF）に身を包んだ「エクスカリバー ウラカン フロスティ ホワイト」を追加した。ケースに用いられるCCFは耐久性の高いセラミックファイバーと樹脂を組み合わせたもので、宇宙航空産業において採用事例があるものだ。この素材に着目したロジェ・デュブイは、研究開発によってカーボンより20%も軽く、白い大理石のような格式の高い外観を持つ素材に仕立てた。

　また本作はランボルギーニ スクアドラ コルセとの提携により生まれたモデルであり、ランボルギーニ ウラカンの六角形のダッシュボードをデザインイメージとしている他、ウラカンのホイールリムを想起させる自動巻きのリムウェイトを備えるなど、そのつながりを色濃く示している。

　X型のストラットバーとタイヤを思わせるベゼルにはスーパールミノヴァが塗布され、SuperBiwiNova®と呼ばれるプロセスにより、スーパールミノヴァがホワイトラバーのストラップにも施されている。これにより、暗闇でもひと目でそれと分かるアイコニックな姿が浮かび上がるものとなっている。

エクスカリバー スパイダー ピレリ

　ロジェ・デュブイと、タイヤメーカーのピレリとの独占契約により生み出された「エクスカリバー スパイダー ピレリ MB」が追加された。このモデルのストラップには、実際のモータースポーツ競技で勝利を収めたタイヤのラバーが使用されている。通常、モータースポーツに用いられるタイヤのコンパウンド配合は機密情報であり、社外に持ち出されることが少ないことを考えると、このパートナーシップが如何に強固であるかが分かる。

　また、モータースポーツのピットストップで行われるスピーディーなタイヤ交換から着想を得た機構も取り入れられた。本作はストラップ、リュウズ、ベゼルまでがワンクリックでスピーディーに交換可能となっており、高いカスタマイズ性を獲得している。その機構もロジェ・デュブイだけに抜かりなく、正確な位置に確実にロックし、その際に明確なクリックの感触とサウンドが得られるロック機構が与えられている。

　搭載されるのはキャリバーRD820SQで、ロジェ・デュブイのアイコンとなっている星型にスケルトナイズされたムーブメントの11時位置にはマイクロローターが配置されている。