オメガを代表する不朽の名作のひとつ、「レイルマスター」が、アイコニックな意匠はそのままに、新しいカラーグラデーションを備えて、2025年に復活を遂げた。リリースされたのは、グレーまたはベージュのグラデーションダイアルを備えた4型である。
オメガの2025年新作「レイルマスター」
オメガは2025年、新作として「レイルマスター」を発表した。「シーマスター アクアテラ」と同じく、シンメトリーなケースとリンクブレスレットを備えている。これらの意匠は、オメガのDNAを忠実に受け継ぐものと言える。なぜなら2003年以降のレイルマスターの全モデルに共通しており、シリーズ間の連続性を生み出すことに役立っているためだ。
発表されたのは、計4型だ。グレーまたはベージュダイアルにセンターセコンド、あるいはスモールセコンドを載せたモデルとなっており、ブレスレットタイプ、レザーストラップタイプも用意される。

自動巻き(Cal.8806)。35石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約55時間。SSケース(直径38mm、厚さ12.7mm)。15気圧防水。79万2000円(税込み)。

自動巻き(Cal.8806)。35石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約55時間。SSケース(直径38mm、厚さ12.7mm)。15気圧防水。84万7000円(税込み)。
グレーのダイアルにブラックのグラデーションが施された直径38mmケースのこのモデルは、オリジナルのミニマリズムを踏襲し、ダイアルにはオメガロゴとレイルマスターの名前以外の文字は一切ない。大きなインデックスと数字はホワイトのスーパールミノバで転写されており、どの時間帯でも優れた視認性を発揮する。なお、ステンレススティール製ブレスレットはリンクのデザインが変更され、一体感が向上したことで快適な着け心地を実現している。

自動巻き(Cal.8804)。35石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径38mm、厚さ12mm)。15気圧防水。88万円(税込み)。

自動巻き(Cal.8804)。35石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径38mm、厚さ12mm)。15気圧防水。93万5000円(税込み)。
ベージュのダイアルにブラックのグラデーションが施されたバージョンにも注目したい。2004年に発表されたレイルマスター同様、スモールセコンド機能を搭載し、クラシカルなルックスに仕上がっている。インデックスと数字にはヴィンテージ感のあるスーパールミノバを採用。ゴールドブラウンのノボナッパ レザーストラップ、またはステンレススティール製ブレスレットのラインナップとなっている。
いずれのモデルも、メタルの外装にはすべてポリッシュとブラッシュ仕上げがコンビネーションで施され、デザインのコントラストを際立たせている。
これらの新しいモデルには、オメガが誇るコーアクシャル マスター クロノメーター認定のムーブメント、Cal.8806(スモールセコンドモデルはCal.8804)が搭載されている。初代レイルマスターの15倍となる、1万5000ガウスの耐磁性能を備えており、スイス連邦計量・認定局(METAS)によって業界最高水準の認定を受けている。
これらの新しいレイルマスターは、2025年5月16日( 金)より直営ブティックで発売開始後、順次、正規取扱店にて発売される。
オリジナルの「レイルマスター」の最たる特徴とは?
オリジナルのオメガ「レイルマスター」は、“プロフェッショナルライン”として知られる3部作(トリロジー)のひとつとして、1957年に発表された。この時代は、科学と探検が重要な進歩を遂げた時代であり、オメガは、それぞれの分野で活躍する献身的なプロフェッショナルに貢献することに尽力した。こうして、レーシングカーのドライバーのための「スピードマスター」、ダイバーのための「シーマスター 300」、そして鉄道員のためのレイルマスターの3つの高機能ウォッチをデザインしたのだった。
オリジナルのレイルマスターの最たる特徴は、その優れた耐磁性であった。内側に保護ケースを備えたこの時計は、最大1000ガウスの磁場に耐えることができ、鉄道線路周辺で働くエンジニア、実業家、科学者など、どのような着用者にも信頼できる精度を保証した。なお、当時の耐磁時計の多くは、60ガウス程度の磁場に対応するものだった。
以来、レイルマスター コレクションは、特にそのヴィンテージスタイルと、社会を支え、発展させてきた労働者階級への敬意から、オメガファンの間で愛され続けている。2003年から何度かにわたってレイルマスターは復活を遂げ、今回はステンレススティール製の新バージョンが登場したというわけだ。