パテック フィリップがジュネーブ新工場の落成記念モデル「カラトラバ 6007A-001」を発表

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2020.06.20

パテック フィリップは、プラン・レ・ワット(ジュネーブ)における新工場の完成を記念し、SSケースの非常にエクスクルーシブな「カラトラバ 6007A-001」を発表した。製作本数は1000本だが、それでもパテック フィリップコレクターの間で争奪戦が起きること間違いない。

  • カラトラバ 6007A-001

    センターに《カーボン》スタイルのテクスチャーを施したブルーグレーのサテン仕上げ真鍮文字盤

  • カラトラバ 6007A-001

    外周にホワイトの転写5 分スケール、内周に三角マーカー付シュマン・ド・フェール(レール)型アワーサークル

  • カラトラバ 6007A-001

    完璧に磨き抜かれたケースとベゼル。直径40mm、厚さは10.34mmと使いやすい現代的なサイズ

  • カラトラバ 6007A-001

    まるで織物のようなエンボス加工を施したブルーグレーのカーフスキンストラップとSS製ピンバックル

  • カラトラバ 6007A-001

    カラトラバでは珍しい夜光付ホワイト塗装18KWGアラビア数字とオープンワーク18KWGバトン型の時分針

  • カラトラバ 6007A-001

    カラトラバ十字と《New Manufacture 2019》の文字が特別に記載されたサファイヤクリスタル・バック

  • 25年以上世界で最も複雑な機械式携帯時計の地位を固持したキャリバー89

  • 25年以上世界で最も複雑な機械式携帯時計の地位を固持したキャリバー89

  • 25年以上世界で最も複雑な機械式携帯時計の地位を固持したキャリバー89

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パテック フィリップ「カラトラバ 6007A-001」
自動巻き(cal.324 S C)。29石。28,800振動/時。パワーリザーブ最大45時間。SSケース(直径40mm、厚さ10.34mm)。3気圧防水。カラトラバ十字と《New Manufacture 2019》の文字が特別に記載されたサファイヤクリスタル・バック。309万円(税別)。世界限定1000本。


 パテック フィリップは、自社の歴史における重要な出来事を記念するために、限定製作の記念モデルを発売した。これはコレクターにとって、そのデザインが気に入るかどうかという思惑を越えて、資産形成のために購入すべきかどうか、自分にそれを買うチャンスが巡ってくるかどうか、常に思い悩むことになってしまうのだ。1997年にも、プラン・レ・ワットの新しいマニュファクチュールの落成を記念するために発表された「パゴダ 5500」モデルと「ミニット・リピーター 5029」モデルは、コレクターを悩ませた2つの著名な例である。マニュファクチュール パテック フィリップは、地上6階、地下4階の巨大な自社工房「PP6」の落成を記念し、SSケースというパテックでは希少で、デザイン的にも新しいチャレンジをしたカラトラバ(限定1000本)で、伝統をいま一度力強く表明する。

1,000個の限定製作「カラトラバ 6007A-001」

この新しい「カラトラバ 6007A-001」は、パテック フィリップでは製造本数が少ないSSケースであることと、ふくらみを帯びた幅広いベゼルが特徴である。文字盤は既存のカラトラバシリーズにはないダイナミックなデザインが採用された。三角マーカーのついたシュマン・ド・フェール(レール)型アワーサークル、カラトラバ6006モデル(2017年以降、現行コレクション)のオープンワークを想起させるバトン型時・分針、3時位置に日付表示窓を備えた自動巻ムーブメント(cal.324 S C)、植字アラビア数字など、全ての要素が若々しい活気に満ちた文字盤のアーキテクチャーに貢献している。

 ブルーグレーの真鍮製文字盤は、デリケートな回転サテン仕上げを施され、外周にホワイトの転写5分スケールを、内周にレール型アワーサークルが施された。夜光付ホワイトゴールドのアプライドインデックスと夜光付きホワイト塗装の時分針は、日中はもちろん、夜間の視認性を意識して採用されたとしか思えない。古くからドレスウォッチの世界基準とされ、夜光塗料を使わないカラトラバでは非常に珍しい組み合わせだ。

ケース径は40mm、カラトラバ十字と《New Manufacture 2019》の文字が特別に記載されたサファイヤクリスタル・バックを備えている。2019年は、新工場「PP6」に最初の部門が移転した年である。「カラトラバ 6007A-001」モデルのエクスクルーシブなスタイルは、パテック フィリップの歴史におけるこの新しい一章の永続的なシンボルとなることだろう。

地上6階、地下4階の巨大な新工房「PP6」

長さ189メートル、幅67メートル、地上高34メートル、10フロアからなり、そのうち4フロアが地下にある。内部空間は4つの階段で区切られた5 つのセグメントに分割されており、20 基の乗用と貨物用エレベーターが設けられている。

 1階と2階は地板(メインプレート)、受け(ブリッジ)、歯車、特殊形状部品などのムーブメント構成部品の製造と手仕上げに特化しており、3階は外装部品(ケース、ブレスレット)の機械加工、手仕上げ、組立て、およびジェム・セッティングを主体としている。現行コレクションの部品製造に加え、これらの工房は、パテック フィリップの主要な成功の要因であるカスタマーサービスが必要とするスペアパーツの在庫を製造する役割も担っている。アンティーク・タイムピースの修復(レストレーション)もここで行われる。

なぜ巨大な新工房が必要だったか?

パテック フィリップは、年間約62,000個の生産量を増やすのが目的ではないと広報している。年間生産量は、パテック フィリップ・シールのきわめて厳しい品質規準により、すでに自然な形で制限されているからだ。過去25 年の間に、パテック フィリップの現行コレクションは速いペースで進化してきた。

 パテック フィリップの製造ラインは、既にコンプリケーテッド・ウォッチが全モデルのほぼ半数を占めている。《有用なコンプリケーション》(特許取得済みの年次カレンダー、ウィークリー・カレンダー、トラベルタイム、ワールドタイム)は急速な成長を遂げ、特殊なメカニズムへの需要は明らかに増加してきた。またパテック フィリップの顧客中心の開発哲学により、時計の使用を容易にし、操作の安全性を高め、とりわけグランド・コンプリケーションの信頼性を高めるのに必要なメカニズムの数は飛躍的に増加した。その結果、時計1 個当たりの平均部品数が増加している。パテック フィリップの戦略である広範な現行コレクション(シンプル・ウォッチ、有用なコンプリケーション、グランド・コンプリケーション、カジュアル・エレガンス、婦人用タイムピース、ジュエリーウォッチ)、160 を超えるモデル数(各々の製作個数は数十から数百個)、さらに自社製の豊富な種類のキャリバーが搭載されることも、製造スペースを拡充する必要性を高めている。きわめて高度な熟練を要する希少なハンドクラフト・タイムピースへの需要の高まりもあって、状況はさらに深刻になっていた。

パテック フィリップのノウハウ全体をひとつの屋根の下に統合

建物の6階には、880席の最上階レストランと4つのVIPラウンジがあり、いずれも周囲の山々を背景とした雄大なパノラマを楽しむことができる。クローゼットは地下1階の広い《大通り》に沿って配置されており、スタッフは各階の自分の持ち場に行く前に、ここを自由に往来することができる。4フロアの地下には、すべての機械技術設備と、合計635台収容の駐車場が用意された。

 4階には、新素材・新技術分野の研究開発(パテック フィリップ・アドバンストリサーチ)、高級時計製作部門、プロトタイプ関連の新ユニットなど、生産に関わるさらなる部門が配置されている。5階には、パテック フィリップが積極的に推進している希少なハンドクラフト技術(手彫金、七宝、ギヨシェ装飾、微細な木象嵌など)を継承し、さらに進化させていくためのスペースがある。同フロアには299名収容のオーディトリアム(講堂)のほか、時計師や国際セールス・ネットワークのスタッフが研修を行うトレーニング・ルームもある。

新工場の完成を祝う記念タイムピース「カラトラバ 6007A-001」

カラトラバ 6007A-001


Contact info: パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター Tel.03-3255-8109


パテック フィリップ/カラトラバ

https://www.webchronos.net/iconic/16389/
パテック フィリップの魅力

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時計にまつわるお名前事典 /パテック フィリップ「ノーチラス」

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