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ロレックス/オイスター パーペチュアル コスモグラフ デイトナ(1/4)

進化を続ける最強アイコン
ロレックス/オイスター パーペチュアル コスモグラフ デイトナ

セラミックス製ベゼルを与えられたステンレススティール製の新しいデイトナは、今、世界で最も人気が高い腕時計のひとつである。クロノスドイツ版編集部は、ドイツで販売が始まったばかりの1本を検証する機会を得た。コスモグラフ デイトナを入手するために何年も待つ価値は、果たしてあるのだろうか?

イェンス・コッホ:文
Text by Jens Koch
マルクス・クリューガー:写真
Photographs by Marcus Krüger
岡本美枝:翻訳
Translation by Yoshie Okamoto

point

・古典的意匠
・傷に強いベゼル
・精度が高く、堅牢な自社製ムーブメント
・傑出した加工品質

point

・入手困難
・視認性にやや難がある

ロレックス
高級腕時計ブランドの中で最も有名で、売り上げが高く、サブマリーナー、GMTマスターII、コスモグラフ デイトナ、デイトジャスト、デイデイトなど、数多くのアイコンモデルを輩出してきたウォッチメーカーとして知られている。これらは50年以上も前にリリースされたモデルだが、誕生以来、意匠はほとんど変わっていない。ドイツでは主にステンレススティールモデルが人気だが、他の国ではプレシャスメタルのモデルやダイヤモンドウォッチなど、より高額なラインの人気も高い。ロレックスは搭載ムーブメントのすべてを自社製造しているが、常にさらなる改善を目指し、基礎研究に余念がない。ヘアスプリングの材料となる合金も独自に開発されたものである。


スモグラフ デイトナ(以下デイトナ)を手に入れたいと思ったら、待つのが伝統のようなものである。ステンレススティール製のデイトナを手に入れるのに時計宝飾店で何年も待たなければならないのが珍しくない時代もあった。近年、かつてと比べれば落ち着きを見せていたこうした状況も、2016年にロレックスがセラミックス製ベゼルを備えたデイトナのステンレススティールモデルを発表したことでまた元に戻ってしまうかもしれない。セラミックス製ベゼルは、エバーローズゴールドのデイトナですでに登場しており、2013年に発表されたプラチナモデルにも搭載されていた。つまり、今回の搭載は特別なサプライズではない。革新的なテクノロジーはまず、利益率の高いゴールドモデルで導入され、数年経ってからステンレススティールモデルにも採用されるという、ロレックスでしばしば見られる戦略のひとつなのである。

 もちろん、デイトナの歴史はステンレススティールモデルで始まった。タキメーターが刻まれたベゼルを備えるこのクロノグラフは、1963年に誕生した。1965年製モデルになると、ねじ込み式プッシュボタンと、黒いプレキシガラス製ベゼルインサートが装備される。1988年にはゼニスのエル・プリメロが搭載され、デイトナはついに自動巻きとなった。この時、ロレックスは、3万6000振動/時のエル・プリメロを2万8800振動/時に抑えて搭載した。2000年になると自社開発の自動巻きクロノグラフキャリバー4130が登場する。堅牢であること、高い精度と長いパワーリザーブを備えることが、開発時に最も重視された要素である。この後、ロレックスに搭載されるムーブメントはすべて自社製となる。

 デイトナはかつて、ロレックスで唯一のクロノグラフとして特別なポジションを享受していた。数十年もの間、デイトナは王冠がトレードマークのブランドから買うことのできる、最も複雑な時計だったのである。この状況に変化をもたらしたのは、2007年にレガッタ・クロノグラフを搭載して登場したヨットマスターⅡである。しかし、ヨットマスターⅡは機能的にもデザインの面でもヨットレースに特化した仕様になっており、その人気はモータースポーツをテーマとしたアイコン的モデルであるデイトナには及ばない。

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