ウブロとヨウジヤマモトが4度目のタッグを組んだ。今回の題材となるのは、ウブロの原点ともつながる「クラシック・フュージョン」だ。両者による黒の芸術の再定義とは?

ウブロとヨウジヤマモトのコラボレーションでは初となる「クラシック・フュージョン」をベースに、ブラックに仕立てた限定モデル。黒の階調が豊かなため、ディテールや素材感、立体感が際立つ。自動巻き(Cal.MHUB1110)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約48時間。セラミックケース(直径42mm、厚さ10.4mm)。50m防水。世界限定300本。163万9000円(税込み)。
Text by Shin-ichi Sato
Edited by Yuto Hosoda (Chronos-Japan)
[クロノス日本版 2026年3月号掲載記事]
黒の芸術の再定義を打ち出すオールブラックウォッチ
ウブロとヨウジヤマモトのコラボレーション最新作「クラシック・フュージョン ヨウジヤマモト オールブラック カモ」が発表された。2020年の初コラボ以来、過去3作品にはヨウジヤマモトを象徴するブラックが一貫して用いられてきた。4作品目となる今回もブラックを基調としつつ、より抑制を利かせ、素材選択とコントラストのコントロールにより、「黒の芸術を再定義する」ビジョンが打ち出されている。

今回、ベースモデルとして初めて選ばれたのは、ウブロの原点と結び付き、エッセンシャルなデザインである「クラシック・フュージョン」だ。ブラックによって本質に迫ることや、匿名性を持たせるヨウジヤマモトのアプローチのステージとして好適である。ケースはマイクロブラスト仕上げを施したブラックセラミックス製で、光の反射は穏やかであり、陰影によってディテールを浮かび上がらせている。
文字盤にはブラックとグレーによる抑制の利いたカモフラージュパターンが施されている。ウブロのロゴだけでなく、インデックスも針もブラックで、コントラストが極めて低いデザインでありながら、わずかな色の差異や立体感が際立ち、腕時計らしさを訴求する仕上がりだ。この観点から本作は、ヨウジヤマモトらしいアプローチが体現されているのと同時に、他社に先駆けてオールブラックが持つ本質的な可能性を追求してきたウブロらしさが表現されており、まさに黒の芸術の再定義である。
ウブロCEOのジュリアン・トルナーレは今回の発表に合わせて「ラグジュアリーとは輝くものではなく、永続するもの」と語る。本作がブラックを用いて浮かび上がらせた時計の必須要素と魅力は普遍的であり、まさに永続するものだ。



