ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ 2026にて発表された、ブルガリの新作時計をまとめて紹介する。極薄時計として進化を続ける「オクト フィニッシモ」に、直径37mmの新サイズが追加されたほか、「セルペンティ トゥボガス」には、インダストリアルなスタッズをあしらった“コンビ”モデルが登場するなど、今年も豊富なトピックが用意されている。

新ムーブメントを携えて「オクト フィニッシモ」に直径37mmの新サイズが登場

自動巻き(Cal.BVF100)。毎時2万1600振動。パワーリザーブ約72時間。Tiケース(直径37mm)。30m防水。262万9000円(税込み)。
「オクト フィニッシモ」より、ケース直径を37mmへと小型化した新作が披露された。古代ローマ建築に着想を得た幾何学的な8角形のシェイプや、統一感のある外観はそのままに、より多彩なニーズに応えるプロポーションへと洗練されている。

自動巻き(Cal.BVF100)。毎時2万1600振動。パワーリザーブ約72時間。Tiケース(直径37mm)。30m防水。予価270万6000円(税込み)。2026年9月発売予定。

自動巻き(Cal.BVF100)。毎時2万1600振動。パワーリザーブ約72時間。18KYGケース(直径37mm)。30m防水。753万5000円(税込み)。
バリエーションは、コレクションの代名詞であるチタンを用いたモデル2種に加え、気品あふれる18Kイエローゴールドの選択肢が登場。いずれも、コンパクトなケースに最適化されたブレスレットが、ネジ留め式でシームレスに取り付けられている。加えて、チタンモデルについては、組立後の重量が約65gにまで抑えられており、小ぶりなサイズ感も相まって、いっそう良好な装着性を実現している。

搭載するのは、約3年間の開発と検証の末に誕生した、マイクロローター採用のCal.BVF100だ。直径31mm、厚さわずか2.35mmにまでサイズを抑えつつ、直径40mmのオクト フィニッシモに搭載されるCal.BVL138に比べて、半日長い約72時間のパワーリザーブを実現している。寸法で比較しても、厚みが0.12mmだけ増したものの、ムーブメント全体の体積で見ると約20%のボリュームダウンに成功している。

「オクト フィニッシモ ミニッツリピーター」

手巻き(Cal.BVL362)。毎時2万1600振動。パワーリザーブ約72時間。Tiケース(直径37mm)。30m防水。要価格問い合わせ。
このコンパクトな新作「オクト フィニッシモ」には、複雑機構であるミニッツリピーターを搭載したコンプリケーションも登場している。
搭載するのは、自社製のCal.BVL362だ。本ムーブメントで特筆すべきは、厚さわずか3.12mmというスリムさでありながら、約72時間のパワーリザーブを備えるだけでなく、ふたつのハンマーを持つミニッツリピーターの内蔵を叶えている点だ。本機能の操作はケース9時位置のプッシュボタンによって行われ、現在時に合わせた回数だけ、ゴングが打ち鳴らされる。

ケースおよびブレスレットはチタン製で、サンドブラストによって、モダンな外観に仕上げられている。ちなみに、チタンはアイコニックであるだけでなく、クリアな音を響かせやすいという特性を持ち、ミニッツリピーターと相性が良い素材とされる。
「オクト フィニッシモ ウルトラ トゥールビヨン プラチナ」

プラチナはその密度の高さから、成形に高い技術を要する素材として知られる。そのため、驚異的な薄さを引き継ぎつつ、丹念に磨かれた本作の外装からは、ブランドのジュエラーとしての卓越したクラフツマンシップもうかがえる。手巻き(Cal.BVF900)。毎時2万8800振動。パワーリザーブ約42時間。Ptケース(直径40mm、厚さ1.85mm)。世界限定10本。要価格問い合わせ。
トゥールビヨン搭載ウォッチとして、2025年に世界最薄を記録した「オクト フィニッシモ ウルトラ トゥールビヨン」。同年のジュネーブ・ウォッチ・グランプリでも受賞を果たしたこのマスターピースに、世界限定10本の特別モデルが登場した。
前作のオクト フィニッシモ ウルトラ トゥールビヨンでは、外装にチタン素材が用いられていたが、本作では、高純度のプラチナをケースおよび一体型のブレスレットに使用。究極の薄さに、エクスクルーシブな高級感がもたらされている。加えて、ムーブメントのメインプレートはガルバニック処理、針はPVDコーティングでブルーに彩られており、モノトーンの外観であった前作と異なり、表情に鮮烈なコントラストが映えている。
ムーブメントには、引き続きフライングトゥールビヨンを持つCal.BVF900が採用されている。そのメインプレートには超硬素材であるタングステンカーバイドが用いられており、1.85mmという薄さでありながら、実用的な剛性が確保されている。従来の“ウルトラ”とは異なり、厚みが出やすい時分針の同軸配置をあえて取り入れている点も、本機の特徴に挙げられる。
「セルペンティ トゥボガス スタッズ カプセル」
4モデル共通の仕様として、リュウズにピンクルベライトがセットされる。クォーツ。SS×18KYGケース(縦35mm)。30m防水。239万8000円(税込み)。
クォーツ。SS×18KPGケース(縦35mm)。30m防水。348万7000円(税込み)。2026年7月発売予定。
アイコニックな「セルペンティ トゥボガス」のブレスレットウォッチに、天然素材をダイアルに用いた新シリーズ「セルペンティ トゥボガス スタッズ カプセル」の4モデルが追加された。
クォーツ。SS×18KYGケース(縦35mm)。30m防水。245万3000円(税込み)。2026年9月発売予定。
クォーツ。18KYGケース(縦35mm)。30m防水。805万2000円(税込み)。2026年5月発売予定。
新シリーズでは、1970年代のブランドの大胆な試みのひとつであった、ゴールドとステンレススティールのコンビネーションをデザインテーマに掲げている。さらに、ブレスレットに等間隔でピラミッド型のスタッズをあしらうことで、コレクションが持つインダストリアルな側面を強調し、前衛的なオブジェのようなデザインを形作っている。

ダイアルは、ホワイトマザー・オブ・パール、カーネリアン、ソーダライト、マラカイトという、それぞれ異なる風合いや色彩を持つ4種が用意される。各モデルのベゼル、スタッズ、時分針にはイエローあるいはピンクゴールドが用いられたほか、ベゼルにダイヤモンドもセットされ、表情に華やかさがもたらされている。
中でも、カーネリアンダイアルモデルは、18Kイエローゴールドで外装を統一し、各スタッズに12個のブリリアントカットダイヤモンドを盛り込んだ、いっそうラグジュアリーな選択肢となっている。

なお、「セルペンティ トゥボガス」のジュエリーおよび「ビー・ゼロワン」より、本シリーズのアヴァンギャルドなデザインコードを共有するジュエリーが同時に発表されている。
「セルペンティ エテルナ」Ref.104312

クォーツ。18KPGケース(幅24mm)。要価格問い合わせ。
2025年に登場した「セルペンティ エテルナ」の新作として、色とりどりのカラーストーンがパヴェセッティングされた、至高のハイジュエリーウォッチが披露された。
セルペンティ エテルナは、ブルガリのシグネチャーであるセルペンティのモチーフを、より大胆に再解釈したコレクションだ。蛇の頭部を思わせるドロップ型ケースなど、直接的な表現をあえて避け、優美な曲線を描くシルエットやダイヤ装飾によって、蛇の神秘性や生命力を本質的に表現している。
新作は、時計と一体化した18Kピンクゴールド製のバングルがベースとなる。その表面には、ルベライト、アメシスト、エメラルドなど、122石もの稀少な宝石が隙間なくセッティングされており、流れるような造形に前衛的かつプレシャスな輝きが与えられている。
さらに、バングルの内側にはウロコ型に連なるオープンワークが施されており、光を取り込んでカラーストーンの輝きを引き立てるディテールとして機能する。

この色鮮やかなジェムセッティングには、選定に約185時間、セッティングに約60時間という膨大な手間がかけられたという。
時計部分では、ハートのような形状のダイアルを持ち、小さなブルーの時分針によって細やかに時間が表示される。このダイアルにもパヴェダイヤモンドが施されており、輝きの追求に余念がない。さらにリュウズにもダイヤセットがみられ、そのヘッドにはブルースピネルが配されている。
「セルペンティ エテルナ」Ref.104341 / Ref.104352

クォーツ。18KYGケース(幅24mm)。1018万6000円(税込み)。
色彩豊かなハイジュエリー仕様に対し、こちらは磨き上げられた18Kイエローゴールドが放つ、太陽のような輝きを前面に押した1本である。従来モデルと比べて、ダイヤセットも控えめであり、ブレスレットの両端や手首に巻きつくシルエットに沿ってのみ、装飾が行われている。

バングル型ブレスレットが描く曲線美は、手首への良好なフィット感にも寄与しており、日常使いのアクセサリーとしても好ましい仕上がりだ。また、イエローゴールドを主役としたデザインは、セルペンティの他のジュエリーと組み合わせたスタイリングにも向くだろう。



