ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ 2026で発表された、ジャガー・ルクルトの新作モデルをまとめて紹介。「ハイブリス・インベンティバ」の第3弾モデルや「マスター・コントロール・クロノメーター」の新作3種、繊細な装飾が施された「レベルソ」などが登場した。

Text by Tsubasa Nojima
[2026年4月16日公開記事]
「マスター・ハイブリス・インベンティバ ジャイロトゥールビヨン・ストラトスフェア」

手巻き(Cal.178)。53石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。Ptケース(直径42mm、厚さ16.15mm)。50m防水。世界限定20本。要価格問い合わせ。
ジャガー・ルクルトの時計製造技術を結集させた「ハイブリス・ライン」の第三弾、「ハイブリス・インベンティバ」が発表された。ハイブリス・インベンティバでは、社内でもごく少数の関係者の間で研究・検証を重ねられた複雑機構がひとつ搭載されている。
その第一作として発表されたのが、「マスター・ハイブリス・インベンティバ ジャイロトゥールビヨン・ストラトスフェア」だ。本作では、トゥールビヨンの中にトゥールビヨンを収め、さらにその中にトゥールビヨンを格納するという三重のトゥールビヨンによって、3軸での回転を実現し、あらゆる姿勢差の98%で精度を維持することが可能となっている。内部にはシリンダー型のヒゲゼンマイや摩耗を抑えるためのセラミックス製ボールベアリングが採用され、トゥールビヨンのキャリッジには軽量なチタンが用いられている。トゥールビヨンが回転する様子は、6時位置から鑑賞することが可能だ。
ダイアルは半透明のブルーエナメルと放射状に広がるギヨシェ装飾によって仕上げられ、直径42mmのケースの素材にはプラチナが用いられている。
「マスター・コントロール・クロノメーター・デイト・パワーリザーブ」

自動巻き(Cal.738)。39石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径39mm、厚さ8.9mm)。5気圧防水。299万2000円(税込み)。
ジャガー・ルクルトの「マスターコレクション」に、新しく「マスター・コントロール・クロノメーター」3種が加わった。注目すべきは、これまでのマスターコレクションとは大きく異なる、ブレスレット一体型のケースだ。
「マスター・コントロール・クロノメーター・デイト・パワーリザーブ」は、1951年に登場した「フューチャーマチック」にインスパイアされた、2つのインダイアルを備えたモデルだ。3時位置に指針式のデイト表示、9時位置に円弧状のパワーリザーブインジケーターを設けている。くさび型のインデックスやドーフィン型の時分針は、従来のマスターコレクションと共通する意匠だ。
厚さ8.9mmの薄型ケースはステンレススティール製。直径は39mmと、取り回しやすいサイズ感に収められている。ケースから連続したブレスレットは、ヘアラインを主体に随所にポリッシュを施すことで、立体的に仕上げられている。
ムーブメントは、薄型自動巻きムーブメントのCal.738を搭載。シースルーバックからは、22Kピンクゴールド製ローターや職人の手作業による仕上げを鑑賞することができる。
「マスター・コントロール・クロノメーター・パーペチュアルカレンダー」

自動巻き(Cal.868)。パワーリザーブ約70時間。18KPGケース(直径39mm、厚さ9.2mm)。5気圧防水。要価格問い合わせ。
新たなコレクションとして発表された、マスター・コントロール・クロノメーター3種の内のひとつ。「マスター・コントロール・クロノメーター・パーペチュアルカレンダー」では、ジャガー・ルクルトが得意とするパーペチュアルカレンダームーブメントを、薄型のブレスレット一体型ケースに収めている。バリエーションは、ステンレススティールケースモデルと18Kピンクゴールドケースモデルの2種類が用意されている。

自動巻き(Cal.868)。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径39mm、厚さ9.2mm)。5気圧防水。800万8000円(税込み)。
ダイアルは、ステンレススティールケースモデルではブルーグレーグラデーション、18Kピンクゴールドケースモデルではブロンズカラーに仕上げている。12時位置には月と年、3時位置には曜日、6時位置にはムーンフェイズ、9時位置には日付表示が配され、運針を続ける限り2100年までカレンダー調整が不要である。
自動巻きのパーペチュアルカレンダームーブメントを搭載しながらも、ケースの厚さは僅か9.2mmに抑えられている。ケースはブレスレットへとシームレスに繋がり、バックルに向かってテーパーがかかっている。
「マスター・コントロール・クロノメーター・デイト」

自動巻き(Cal.899)。32石。パワーリザーブ約70時間。18KPGケース(直径38mm、厚さ7.9mm)。5気圧防水。924万円(税込み)。
マスター・コントロール・クロノメーターの3つ目は、シンプルな「マスター・コントロール・クロノメーター・デイト」だ。3時位置に日付表示を配したセンターセコンド3針のレイアウトは、ビジネスシーンにも調和するデザイン。ステンレススティールケースにブルーグレーグラデーションダイアルを組み合わせたモデルと、18Kピンクゴールドケースにブロンズカラーダイアルを組み合わせたモデルがラインナップする。

自動巻き(Cal.899)。32石。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径38mm、厚さ7.9mm)。5気圧防水。248万6000円(税込み)。
ケースは他2種よりもわずかに小さく、直径38mm、厚さ7.9mmのサイズだ。ケースと同素材のブレスレットが、ケースサイドから滑らかにテーパーしたラインを構成している。ブレスレットのコマを取り外すためのネジは内側に配され、すっきりとした外観に仕上げられている。
ムーブメントは、ジャガー・ルクルトの3針自動巻きの主力ムーブメント、Cal.899を搭載している。約70時間のパワーリザーブを備えていることに加え、シースルーバックからは、22Kゴールド製ローターやブリッジのストライプ装飾などを鑑賞することができる。
「マスター・ハイブリス・メカニカ・ウルトラスリム・ミニッツリピーター・トゥールビヨン」

自動巻き(Cal.362)。72石。パワーリザーブ約42時間。18KPGケース(直径41.4mm、厚さ8.25mm)。3気圧防水。世界限定10本。要価格問い合わせ。
ミニッツリピーターとフライングトゥールビヨンを搭載した新作、「マスター・ハイブリス・メカニカ・ウルトラスリム・ミニッツリピーター・トゥールビヨン」。本作が搭載するCal.362は、世界最薄の自動巻ミニッツリピーター・トゥールビヨンである。
オープンワーク仕様のダイアルからは、その複雑なムーブメントを存分に鑑賞することが可能だ。6時位置には1分間で1周するフライングトゥールビヨンが配され、ミニッツリピーターの起動に不可欠なハンマーやガバナー、ラック、レバーなどが動く様子を楽しむことができる。ミニッツリピーターの構造は、音響性能を損なうことなくムーブメントの薄型化を果たすため、垂直方向の空間を最小限に抑えるよう再設計されている。
ムーブメントを薄くするために、自動巻き機構にも工夫が凝らされている。Cal.362では外周式のペリフェラルローターを採用することで、ローターによって厚みが嵩むことを防いでいる。ローターが回転する様子は、ダイアル側からも鑑賞することが可能だ。
ケースは18Kピンクゴールド製。直径41.4mm、厚さ8.25mmと、コンプリケーションウォッチとしては驚異の薄さを誇る。
「マスター・グランド・トラディション・トゥールビヨン・ジャンピングデイト」

自動巻き(Cal.978)。33石。パワーリザーブ約45時間。18KPGケース(直径42mm、厚さ12.5mm)。5気圧防水。世界限定100本。要価格問い合わせ。
オープンワークをあしらった立体的なデザインのコンプリケーションウォッチ、「マスター・グランド・トラディション」が発表された。本作は6時位置にトゥールビヨン、12時位置に24時間表示の第2時間帯表示、外周にはトゥールビヨンを一気に跨ぐような動きを見せる指針式のジャンピングデイトを備えている。9時位置には、ジャンピングデイトの機構を視覚的に楽しむことができるように開口部が設けられている。
深いブルーのダイアルは、18Kピンクゴールドのベースに半透明のエナメルを施したものだ。全面にあしらわれたバーリーコーン装飾によって、奥行きが生み出されている。
ケースは18Kピンクゴールド製。同じく18Kピンクゴールド製のフォールディングバックルを装着したブラックのアリゲーターレザーストラップが組み合わされている。
本作が搭載するムーブメントは、Cal.978。シースルーバックからは、22Kゴールド製のローターやストライプ装飾を施したブリッジなど、卓越した仕上げを鑑賞することが可能だ。
「レベルソ・ワン カプセルコレクションシリーズ ラ・ヴァレ・デ・メルヴェイユ―神秘の谷™」

手巻き(Cal.846)。パワーリザーブ約50時間。18KPGケース(縦40×横20mm、厚さ9.09mm)。30m防水。世界限定20本。要価格問い合わせ。
ジャガー・ルクルトのレディースウォッチとして高い人気を誇る「レベルソ・ワン」。その限定カプセルコレクションシリーズ、「ラ・ヴァレ・デ・メルヴェイユ―神秘の谷™」が発表された。このカプセルコレクションは、「レベルソ・ワン・ハイビスカス・シリアクス」、「レベルソ・ワン・ハイビスカス・ローザ」、「レベルソ・ワン・サクラ」によって構成され、ハワイと日本の自然美をテーマとしたメティエ・ラール™工房による装飾が施されている。

手巻き(Cal.846)。パワーリザーブ約50時間。18KPGケース(縦40×横20mm、厚さ9.09mm)。30m防水。世界限定20本。要価格問い合わせ。
レベルソ・ワン・ハイビスカス・シリアクスとレベルソ・ワン・ハイビスカス・ローザは、ハワイの手付かずの自然にインスピレーションを得たモデルだ。ケースバックに対し、前者では空中で羽ばたきながらブルーのハイビスカスの花から蜜を吸うアキアロアを、後者ではレッドのハイビスカスの花の上に佇むアキアロアを、グラン・フー・シャンルヴェ・エナメルの技法を用いてあしらっている。

手巻き(Cal.846)。パワーリザーブ約50時間。18KWGケース(縦40×横20mm、厚さ9.09mm)。30m防水。世界限定20本。要価格問い合わせ。
レベルソ・ワン・サクラは、ケースバックに桜の木の下、湖のほとりに佇む白いタンチョウヅルをグラン・フー・シャンルヴェ・エナメル、彫金、ジェムセッティングの技法を用いて描いている。
いずれのモデルも自社製手巻きムーブメントCal.846を搭載し、18Kゴールド製のケースを採用している。
「レベルソ・トリビュート・エナメル 葛飾北斎 諸国瀧巡りシリーズ」

手巻き(Cal.822)。パワーリザーブ約42時間。18KWGケース(縦45.6×横27.4mm、厚さ9.73mm)。30m防水。世界限定10本。要価格問い合わせ。
1931年に登場した初代「レベルソ」の意匠を受け継ぐ「レベルソ・トリビュート」に、日本を代表する 19 世紀の芸術家、葛飾北斎へのオマージュを捧げる4つの新作が加わった。各モデルでは、葛飾北斎の『諸国瀧廻り』をグラン・フー・エナメルの細密画によって表現している。テーマに選出されたのは、『相州大山ろうべんの滝』、『東海道坂ノ下清滝くわんおん』、『美濃ノ国養老の滝』、『東都葵ケ岡の滝』。メティエ・ラール™工房の職人によって仕上げられ、各10本限定で販売される。

手巻き(Cal.822)。パワーリザーブ約42時間。18KWGケース(縦45.6×横27.4mm、厚さ9.73mm)。30m防水。世界限定10本。要価格問い合わせ。

手巻き(Cal.822)。パワーリザーブ約42時間。18KWGケース(縦45.6×横27.4mm、厚さ9.73mm)。30m防水。世界限定10本。要価格問い合わせ。
ダイアルは、ギヨシェとグラン・フー エナメルによって仕上げられ、モデルごとに違った装飾と色が与えられている。『相州大山ろうべんの滝』ではバーリーコーン装飾のウォルナットブラウンダイアル、『東海道坂ノ下清滝くわんおん』では波状のパターンのエメラルドカラーダイアル、『美濃ノ国養老の滝』では竹模様とオリーブカラーのダイアル、『東都葵ケ岡の滝』はヘリンボーン模様のシアンブルーダイアルだ。
ムーブメントは、自社製手巻きのCal.822を搭載し、18Kホワイトゴールド製のケースを採用している。

手巻き(Cal.822)。パワーリザーブ約42時間。18KWGケース(縦45.6×横27.4mm、厚さ9.73mm)。30m防水。世界限定10本。要価格問い合わせ。



