2026年に発表されたファーブル・ルーバの新作時計をまとめて紹介。再出発から2年未満で出展を果たしたウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブでは、創業年にちなんだ新コレクション「1737」や、1960年代のオリジナルモデルを再解釈した「ハープーン リバイバル」が登場した。
Text by Shin-ichi Sato
[2026年4月21日公開記事]
「1737 トリプルカレンダー」
ファーブル・ルーバは、ブランドの再出発から2年未満で、ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブへの出展を果たし、これを機に「1737」コレクションを発表した。“1737”とは、ファーブル・ルーバ創業年の1737年にちなんだもので、「チーフ」「ディープ レイダー」「シー スカイ」「ハープーン」に続く5本目の柱に位置するコレクションとなっている。

1737コレクションの第1段として発表された「1737 トリプルカレンダー」は、1946年発表の「ダトラ」から着想を得たモデルだ。ダトラは月、日付、曜日のトリプルカレンダーと、ムーンフェイズ表示を備えるモデルであった。その後、ボヴェ&フレールとの協業で、トリプルカレンダーとムーンフェイズ表示のモデルを発展させてゆき、これがファーブル・ルーバの歴史の中で重要な位置を占めるようになった。
このような系譜を引く1737 トリプルカレンダーは、エレガントなサンレイ仕上げの文字盤をベースに、12時位置に曜日と月表示、外周にポインターによる日付表示、6時位置にムーンフェイズ表示を備えるモデルだ。日付のスケールには文字盤のベースとは異なるサーキュラーのヘアライン仕上げ、ミニッツスケールには繊細なスネイル仕上げが施される。これらの仕上げの使い分けより、光の反射に表情が生まれ、コントラストや奥行き感が加えられている。

搭載されるのは、自動巻きムーブメントのCal.FLD06である。18Kゴールドで仕上げられたこのムーブメントには、コート・ド・ジュネーブ、ペルラージュ、ダイヤモンドスネイルといった伝統的な仕上げが施され、青焼きネジがアクセントとして効いている。回転錘にも仕上げが施され、ファーブル・ルーバの砂時計のロゴが配される。
ケースの2時位置と10時位置には、ケースと一体化したプッシャーが配される。特別なツールを必要とせず、ラウンド型のケースのシルエットを崩さないデザインで、エレガントな本作のテイストにマッチしたものとなっている。
用意されるのは、シルバー、ネイビー、ブラックの3つの文字盤カラーとなる。
自動巻き(Cal.FLD06)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約56時間。SSケース(直径39mm、厚さ12.11mm)。100m防水。3500スイスフラン。
自動巻き(Cal.FLD06)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約56時間。SSケース(直径39mm、厚さ12.11mm)。100m防水。3500スイスフラン。

自動巻き(Cal.FLD06)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約56時間。SSケース(直径39mm、厚さ12.11mm)。100m防水。3500スイスフラン。
「ハープーン リバイバル」
新作の「ハープーン リバイバル」は、1960年代を象徴するデザインを継承した3針モデルだ。本作は1966年のモデルの持つシルエットやアイコニックなデザインを受け継ぎつつ、現代的に再解釈されたスタイリングを持つ。

本作のステンレススティール製のケースは、オリジナルモデルから引用した直径36.8mmであり、厚さは10mmに仕立てられている。これは現代基準ではコンパクトなシルエットで、クラシカルな印象を生み出している。
文字盤は、オリジナルモデルのグレーをベースに、現代的なサンレイ仕上げを施し、光の反射による表情を加えたものとなっている。ロジウムプレートされたアプライド仕様のインデックスは、オリジナルモデルに準じて12時、6時位置では水平方向に配置されており、アイコニックなデザインを生み出している。6時位置には、オリジナルモデル同様のフォントで“Harpoon”と記載され、本作の歴史とクラシカルなテイストを反映している。

自動巻き(Cal.FLD04)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約68時間。SSケース(直径36.8mm、厚さ10mm)。5気圧防水。1800スイスフラン。
ムーブメントは、ラ・ジュー・ペレ社製のCal.G100をベースとするCal.FLD04を搭載する。パワーリザーブは約68時間で、クラシカルなデザインに現代的な性能を有した仕上がりである。
「ディープ レイダー リバイバル x タイムピース 787」
ファーブル・ルーバとタイムピース 787とのコラボレーションによる「ディープ レイダー リバイバル x タイムピース 787」が発表された。本作は、プエルトリコを拠点とするプラットフォーム兼コレクターコミュニティーである“タイムピース 787”と初めてコラボレーションした25本限定生産モデルである。本作は、アメリカでのブランド再始動を象徴するもので、コレクターズコミュニティーとの初の協業作品でもある。

全体のデザインは、1964年の「ディープ ブルー」から着想を得つつ、ネオヴィンテージのテイストを加えたものである。文字盤は、1960年代のクラシカルなツールウォッチで見られた、ブルーとレッドのツートンカラーによる“ブルズアイ”デザインを引用したものだ。さらにこの配色は、プエルトリコの国旗を想起させるデザインにもなっている。
アプライド仕様の15分刻みのインデックスを備え、12時、3時、6時、9時の蓄光塗料によるインデックスが長く描かれており、インデックスの十字型が視認性を助けるツールウォッチらしいデザインだ。9時位置には“Timepiece 787”と描かれ、本作が特別なコラボレーションモデルであることを示している。

自動巻き(Cal.FLD01)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約68時間。SSケース(直径39mm)。300m防水。世界限定25本。3400ドル。
本作はクラシカルな5連ブレスレットに加えて、ジャン・ルソーによる手縫いのレザーストラップが付属する。レッドのステッチが文字盤や秒針、ベゼル上の表示と呼応する特別なデザインとなっている点に注目だ。



