ラ・ジュー・ペレが、LVMHグループの出資を受け入れたことを発表した。同社は同グループのタグ・ホイヤーとティファニーへソーラークォーツムーブメントを供給しており、今回の出資受け入れに伴い、さらなる関係強化を図る狙いだ。

ラ・ジュー・ペレとLVMHグループが、戦略的提携を発表
2012年よりシチズン傘下に加わったスイスのムーブメントメーカー、ラ・ジュー・ペレ。同社は、さまざまなブランドにムーブメントを収めており、汎用性が高い薄型自動巻きムーブメントCal.G100から、ハイエンドな手巻き式モノプッシャークロノグラフムーブメントCal.5000まで、幅広いラインナップを取りそろえている。
2021年に登場したザ・シチズンの新型自動巻きムーブメントCal.0200では、ラ・ジュー・ペレの装飾技術を取り入れており、その古典的な輪列だけではなく優れた審美性の点でも大きく注目された。

そんなラ・ジュー・ペレが今回、LVMHグループの出資を受け入れたことを発表した。LVMHグループは、1987年にモエ ヘネシーとルイ・ヴィトンの合併によって誕生した巨大コングロマリットだ。1999年にはウォッチ&ジュエリー部門を創設し、現在ではブルガリ、ショーメ、ダニエル・ロート、ジェラルド・ジェンタ、ウブロ、レペ、タグ・ホイヤー、ティファニー、ゼニスなど、名だたる高級時計ブランドを擁している。
出資を受け入れた背景には、ラ・ジュー・ペレが2022年よりタグ・ホイヤーとティファニーへ、高精度なソーラークォーツムーブメントの供給を開始したことが挙げられる。LVMHの他ブランドとの連携を含め、更なる関係強化を図るため、今回の戦略的提携に至ったのだという。

現代の高級腕時計に関しては、ブランド自ら搭載しているムーブメントがどの会社で作られたものであるかを公表している場合も珍しくない。また、時計愛好家もムーブメントそのものに対する興味を持ち、購入の基準としてとらえていることもある。LVMHグループがラ・ジュー・ペレのムーブメント採用を増やしていくことで、同社のプレゼンスも向上していくことだろう。



