葉巻ファン必携のドレスウォッチ、クエルボ・イ・ソブリノス「ロンズデール」

クエルボ・イ・ソブリノスは、葉巻からインスピレーションを得たヴィンテージテイストの時計「ロンズデール」を発表した。シガーボックス風に作られたケースには、時計だけでなく、シガーレスト、シガーケース、付属のNATOストラップが収められている。

葉巻に着想を得たクエルボ・イ・ソブリノス「ロンズデール」

　クエルボ・イ・ソブリノスは、全く新しいケースのドレスウォッチを発表した。ステンレススティールにポリッシュ仕上げを施し、ユニークな形状のラグが目を惹く40mmケースに、アルファ針とアラビア数字を用いた質感のあるメタリックダイアルを組み合わせたヴィンテージテイストの時計は「ロンズデール」と名付けられた。

　ロンズデール、とはプレミアムシガーの名称のひとつだ。サイズは6.5インチ（165mm）×42リングゲージで、スポーツを好んだイギリスの伯爵、ロンズデール卿がこの長い葉巻を愛用していたことにちなんでいる。いちばん外側に使用し、美しく仕上げる役割をもつ葉巻用リーフである「ラッパー」色から3モデルが名づけられており、Candela（カンデラ）、Claro（クラーロ）、Oscuro（オスクーロ）と順に濃い色合いになる。

特徴的な形状のケース

　ロンズデールを見て気づくのは、このプロジェクトのために新たに開発されたステンレススティール製ケースの特徴的な形状だろう。ラグの横のラインは直線的で、ケースバンドに沿って扇状に広がっているため、ケースはわずかにトノー型のような形をしている。しかし、3時と9時の位置にはステップ状の溝が刻まれており、ケースは視覚的にスリム化されている。

　ケースの表面はすべてポリッシュ仕上げ。サファイアクリスタルはボックス型に突出したダブルドームで、時計全体の厚さ10.5mmのうち1.9mmを占めている。ケースバックには、80年前に裏蓋を開けるために使われていた「コインスロット」が刻まれている。ロンズデールのケースバックは実際にはネジ止めされているが、オリジナルに忠実な外観を保つため、ネジは隠されている。

すっきりとしたレトロ調のダイヤル

　文字盤は、葉巻の葉の色にちなんだ3色のカラーバリエーションが用意された。シルバーのダイアルにグリーンのインデックスと針のカンデラ、シャンパンにクリームのクラーロ、そしてブラウンにゴールドのオスクーロである。文字盤はスマートな縦サテン仕上げ、中央の時分針はアルファ針、インデックスはレトロなサンセリフ書体で、クエルボ・イ・ソブリノス・ハバナのロゴも、当時のまま再現されている。

　同心円状の装飾が施されたスモールセコンドの横には、かつてキューバで高級時計の輸入を一手に引き受けていたクエルボ・イ・ソブリノスにちなみ、「Unicos Importadores」の文字が記されている。

　さらに、ダイアルの外周にはレイルウェイミニッツトラックが配されている。また時分針、数字、6時と12時位置のドットには、暗闇でグリーンに輝くスーパールミノバが採用され、視認性を高めている。

プレゼンテーションケース

　ロンズデールのプレゼンテーションケースは、高級なシガーボックスのスタイルで作られている。葉巻の熟成に必要な水分を閉じ込めることで知られるスパニッシュシダーで作られたケースは、レザーレット製のカバーにエリック・ジルーが考案した煙の渦巻き模様が施されている。

　著名な時計デザイナーのエリック・ジルーは、時計以外のオブジェをデザインする個人的なサイドプロジェクト「Somewhere」を最近立ち上げた。ロンズデールのケースに描かれた彼のしなやかでモダニズムなモチーフは、「Somewhere」での最初のデザインとなった。

　ケースの中には、ロンズデールだけでなく、シガーレスト、シガーケース、そしてロンズデールに合うNATOウォッチストラップという、葉巻ファンに嬉しい3つのアクセサリーが収められている。このストラップは、高級葉巻を束ねるシルクリボンに似ていることから、愛煙家の間で話題になっている。ケースのトレイは取り外し可能で、アクセサリーやコレクターズアイテムなどの収納や保護、持ち運びに便利なトラベルケースとしても使用できる。