SIHH2018を彩った 佳作、良作、傑作たち

FEATURE時計ランキング
2018.04.19

篠田哲生(42歳) 嗜好品ライター

「トレンド感は薄めだが、じんわりといいモデルがある」
“コレ”という主役モデルは少なかったように思えるが、復刻モデルやカラーバリエーション、新ムーブメントなど、流れに沿った手堅いモデルが多かった。去年もそうだったような気がするが、本気で買いたい人にとっては、コロコロとトレンドが変化するよりは良い傾向なのでは。

1 A.ランゲ&ゾーネ/1815クロノグラフ ピンクゴールドモデル
2 ジラール・ペルゴ/ロレアート 38mm クロノグラフ
3 エルメス/ケープコッド
4 IWC/ポルトギーゼ・クロノグラフ “150イヤーズ”
5 オーデマ ピゲ/ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ・オートマティック
6 ヴァシュロン・コンスタンタン/フィフティーシックス・オートマティック
7 ボーム&メルシエ/クリフトン ボーマティック
8 ジャガー・ルクルト/ジャガー・ルクルト ポラリス・デイト
9 ピアジェ/「アルティプラノ」 アルティメート・オートマティック
10 ヴァン クリーフ&アーペル/ミッドナイト ユール ディシ エ ユール ダイヨール


髙木教雄(55歳) ライター

「少数精鋭ながら個性豊かな新作」
全体的にリリース数を絞ってきた印象だったが、それぞれに新味があるバラエティ豊かな少数精鋭であった。とりわけ実用性が高いミドルレンジに見るべき新作が多く、今までにない取り組みに挑んだ新たなムーブメントも登場。驚くべき複雑時計も散見された。そんな中から個性が際立っていた10作をセレクト。お財布が許せば、どれも欲しい。

1 カルティエ/サントス ドゥ カルティエ ウォッチ MM
2 ボーム&メルシエ/クリフトン ボーマティック
3 ジャガー・ルクルト/ジャガー・ルクルト ポラリス・メモボックス
4 A.ランゲ&ゾーネ/1815“ウォルター・ランゲへのオマージュ”
5 F.P.ジュルヌ/クロノグラフ・モノプッシャー ラトラパンテ
6 IWC/IWC トリビュート・トゥ・パルウェーバー “150 イヤーズ”
7 オーデマ ピゲ/ロイヤル オーク RD#2
8 フランク ミュラー/ヴァンガード マスターバンカー スケルトン
9 ウブロ/アエロ・フュージョン クロノグラフ オーリンスキー チタニウム
10 モンブラン/モンブラン 1858 ジオスフェール リミテッドエディション 1858


広田雅将(43歳) 『クロノス日本版』編集長兼アートソルジャー

「意外な伏兵、ローラン フェリエ」
今回のSIHHは好きな複雑時計と、良いと思える実用時計から選んだ。A.ランゲ&ゾーネの1815“ウォルター・ランゲへのオマージュ”は、一見地味だが大傑作。限定品なのが惜しまれる。2位のローラン フェリエは一目見て気に入った。年次カレンダーにもかかわらず操作が極めて簡単な上、仕上げは相変わらずずばぬけている。

1 A.ランゲ&ゾーネ/1815“ウォルター・ランゲへのオマージュ”
2 ローラン フェリエ/ガレ アニュアルカレンダー モントレー エコール
3 ボーム&メルシエ/クリフトン ボーマティック
4 ユリス・ナルダン/マリーン トルピユール ミリタリー
5 ヴァシュロン・コンスタンタン/オーヴァーシーズ・デュアルタイム
6 F.P.ジュルヌ/クロノグラフ・モノプッシャー ラトラパンテ
7 A.ランゲ&ゾーネ/トリプルスピリット
8 パルミジャーニ・フルリエ/カルパグラフ クロノメーター
9 カルティエ/サントス ドゥ カルティエ ウォッチ
10 IWC/IWC トリビュート・トゥ・パルウェーバー “150 イヤーズ”


ランキングの集計ルール
●選考委員は、各号のテーマに沿った腕時計を10本選び、順位をつける。 ●選考委員ひとりあたりの所持ポイントを110点とし、これを1位20点、2位18点…… 10位2点として選考モデルに振り分ける。 ●選考された時計が順位無しの場合は、所持ポイントを10等分して、各モデルに11点を与える(選考本数が10本に満たない場合でも、1モデルあたり11点とする)。 ●獲得点数が同点となった場合は、選考者数の多いモデル、その中で選考順位の高いモデルの順で優位とする。 ●最低有効得票数を2票とする。※パネライはディストリビューターの都合により、得票があった場合でも順位に含まれません。