2026年4月12日から開催されているウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ 2026。ローラン・フェリエは「スポーツ・トラベラー」をリリースした。同社らしい、手の込んだ仕上げをはじめとする上質さはそのままに、新開発ムーブメントを搭載した1本である。

Text by Tomoyo Takai
[2026年4月16日公開記事]
ローラン・フェリエ「スポーツ・トラベラー」

自動巻き(Cal.LF275.01)。35石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。Tiケース(直径42mm、厚さ13.30mm)。100m防水。1199万円(税込み)。
ローラン・フェリエの新作「スポーツ・トラベラー」は、同社が培ってきたトラベラー機構を現代的に再解釈したモデルである。同機構の原点は、2013年に発表された「クラシック・トラベラー」に搭載される、ナチュラル脱進機を備えたCal. LF230.02にある。これはダブルインパルス構造による高効率と、プッシュボタンによってローカルタイムを即時調整できる実用性の高さを特徴としていた。本作ではその思想を継承しながら、より耐久性と安定性に優れるスイスレバー式脱進機へと改めることで、日常使用に適した信頼性を確保している点が注目される。

新開発の自動巻きムーブメントCal. LF275.01は、オフセンター配置のマイクロローターを採用し、限られたスペースの中で効率的な巻き上げを実現する構造とした。ローターにはプラチナを用い、地板とブリッジで挟み込むレイアウトとすることで、巻き上げ効率と耐衝撃性を高めている。また、片方向巻き上げ式のボールベアリングを組み合わせることで、スポーツモデルに求められる堅牢性にも配慮がなされている。

機能面では、ケース左側に配置されたプッシュボタンにより、ローカルタイムの時針を1時間単位で前後させることが可能である。ムーブメントを停止させることなく時刻調整を行えるため、精度を維持したまま迅速にタイムゾーンを変更できる点が大きな利点といえる。9時位置にはホームタイム表示、3時位置には日付表示を備え、日付はローカルタイムと連動する実用的な設計である。




