“プロフェッショナルのための計器”を標榜し、実用性を重んじたウォッチメイキングで知られるブライトリング。その2026年の新作には、アイコンウォッチである「ナビタイマー」を中心に、コラボレーションモデルやパートナーシップの記念モデルが多彩に披露されている。本記事では、2026年に発表されたブライトリングの新作について、注目モデルを一挙に紹介する。
Text by Kento Nii
[2026年5月8日公開記事]
「ナビタイマー オートマチック GMT 41 侍ジャパン リミテッド」
特許取得の回転計算尺を備えるパイロットウォッチ「ナビタイマー」は、70年以上にわたって、ブライトリングのアイコンであり続けてきたコレクションだ。そのデザインコードをそのままに、特別感あるタイムピースとして野球日本代表の「侍ジャパン」をたたえる限定モデルが発表された。

自動巻き(Cal.ブライトリング32)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。SSケース(直径41mm、厚さ11.65mm)。3気圧防水。日本限定100本。
ベースとなるのは、「ナビタイマー オートマチック GMT 41」だ。クロノグラフに代わってGMT機能を搭載したことで、ツールらしさを残しつつも、シンプルな表情を備えている。このダイアルに侍ジャパンのチームカラーである深い藍色を取り入れ、さらに日の丸を思わせるレッドのGMT針を配することで、世界と戦う侍たちの情熱が表現された。

直径41mmのケースには、約42時間のパワーリザーブを備えるCal.ブライトリング32を搭載する。また、バリエーションとして7連ブレスレット、もしくはアリゲーターストラップが用意されており、いずれにも、侍ジャパンのロゴがプリントされたブラウンレザー調の特製ボックスが付属する。

自動巻き(Cal.ブライトリング32)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。SSケース(直径41mm、厚さ11.65mm)。3気圧防水。日本限定100本。
「ナビタイマー B01 クロノグラフ 43 ASTON MARTIN ARAMCO FORMULA ONE™ TEAM」
ブライトリングは今年、イギリスの高級自動車メーカーであるアストンマーティンおよび、同社のF1チーム「Aston Martin Aramco Formula One™ Team」のオフィシャルウォッチパートナーに就任した。ナビタイマーからは、このパートナーシップ締結を記念した限定モデルも発表されている。

自動巻き(Cal.01)。45石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。Tiケース(直径43mm、厚さ13.69mm)。3気圧防水。世界限定1959本。156万2000円(税込み)。
本コラボウォッチは、1世紀以上にわたり、“スピード”という共通の哲学を追求してきた両者を体現する1本に仕上げられている。ダイアルには、F1マシンのコックピットから着想を得たカーボンファイバーを採用。針・インデックス、計算尺を含めた表示部に蓄光塗料を施すことで、判読性が高められている。またケースにも、同じくF1マシンで見られるチタン素材がナビタイマーとして初めて用いられるなど、腕時計全体にパフォーマンス重視の設計が見受けられる。

搭載するのは、ブライトリングの基幹ムーブメントであるCal.01だ。COSC認定を受けた高精度と約70時間のパワーリザーブを兼ね備えるほか、カレンダーの禁止操作時間帯が廃されており、優れた実用性を誇る。なお、本作は1959本のみが生産・販売されるが、これはアストンマーティンがF1に初参戦した年をオマージュしたものである。

「トップタイム B01 レーシング 仮面ライダー リミテッドエディション」
1960年代の大胆なデザインを再現し、2025年に復活を果たした「トップタイム B01 レーシング」。自由奔放な時代の空気を表現したこのレーシングクロノグラフからも、日本限定モデルが登場している。永遠のヒーロー『仮面ライダー』の放映開始55周年を記念した、スペシャルなコラボピースである。

自動巻き(Cal.01)。34石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径38mm、厚さ13.07mm)。10気圧防水。日本限定155本。125万5100円(税込み)。
周年にちなんで155本のみが製造される本作は、ヴィンテージ感漂うルックスを残しつつ、仮面ライダーの世界観が表現されている。
ダイアルには、ブラックを基調にレッドの差し色を加えた、力強いカラーリングを採用。ふたつの角丸のインダイアルを、楕円型のダッシュボードモチーフで囲んだ独自のレイアウトが踏襲されている。また、9時位置のスモールセコンドに仮面ライダーのエンブレムが配されたほか、タキメーターの文字に代わってフランス語で“LE HEROS ETERNAL(永遠のヒーロー)”の文字が記されるなど、随所にさりげなく特別なディテールが盛り込まれている。

直径38mmのクッション型ケースには、ブランド初の自社開発ムーブメントであるCal.01を搭載する。前述の通り、優れた精度や約70時間のパワーリザーブが備わっており、クラシカルな外観と対照的に、性能は現代的だ。
「ナビタイマー B19 クロノグラフ 43 パーペチュアルカレンダー」
ナビタイマーの新作として、自社製の永久カレンダー・クロノグラフムーブメントを内蔵するコンプリケーションも披露されている。パイロットたちが挑む“極限の高度”、「高高度(亜成層圏)」を着想源に、ブランドの時計製造の粋を集めたマスターピースである。

自動巻き(Cal.B19)。39石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約96時間。Ptケース(直径43mm、厚さ14.94mm)。3気圧防水。世界限定75本。836万0000円(税込み)。

自動巻き(Cal.B19)。39石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約96時間。SS×Ptケース(直径43mm、厚さ14.94mm)。3気圧防水。545万6000円(税込み)。

自動巻き(Cal.B19)。39石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約96時間。SS×Ptケース(直径43mm、厚さ14.94mm)。3気圧防水。536万8000円(税込み)。
バリエーションは、ケース、ブレスレットにプラチナを用いた世界限定75本のモデルに加え、プラチナ製ベゼルを持つステンレススティールモデルが用意される。後者は、伝統的な7列ブレスレットまたはブルーのアリゲーターストラップを選ぶことができる。

ダイアル上では、パーペチュアルカレンダーとムーンフェイズ、クロノグラフや回転計算尺といった複雑な情報が網羅されている。3つのインダイアルは、3時位置で30分積算計と日付、6時位置で月と閏年からの経過年、9時位置でスモールセコンドと曜日を表示。それぞれに長さや色合いの異なる2針を配置することで、各情報を読み取りやすくしている。
搭載するCal.B19は、ブランド創業140周年を記念して開発された自社製ムーブメントだ。COSC認定クロノメーターを取得した高精度に加え、約96時間のロングパワーリザーブを誇る。また、永久カレンダーの操作性も突き詰められており、リュウズによるワンステップ補正システムで表示を一挙に操作できるほか、ケースサイドのプッシャーによって個別の調整も可能としている。

「ナビタイマー B01 クロノグラフ 43 トリビュート トゥ コンコルド」
Cal.01を搭載するナビタイマーの新作として、超音速旅客機「コンコルド」の初飛行から50周年を祝す、特別なリミテッドエディションも名を連ねている。一般的な旅客機の2倍の高度(6万フィート)を飛び、大西洋をマッハ2.2で横断した“ロワゾーブラン(ホワイトバード)”に対する、深いリスペクトが表現されたモデルだ。

自動巻き(Cal.01)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径43mm、厚さ13.69mm)。3気圧防水。世界限定593本。
本作では特別仕様として、成層圏から見る深い空の色を思わせる、ダークブルーダイアルが採用されている。対照的に、インダイアルや計算尺には、“ホワイトバード”の愛称をイメージしたホワイトが取り入れられ、際立つコントラストとともに、成層圏を飛ぶコンコルドを思わせる表情が演出された。

ケースバックはトランスパレント仕様だ。コンコルドのエンジンに由来する、593本限定を示す刻印のほか、最高速度を示す“Mach 2(マッハ2)”や“JETLINER”といった特別な表記が見られる。
「ナビタイマー B02 クロノグラフ 41 コスモノート アルテミス II」
「コスモノート」は、1962年に宇宙飛行士スコット・カーペンターの要請で製作された、ブランドと宇宙との関わりを象徴するマイルストーンである。その60年ぶりの新作として、「ナビタイマー B02 クロノグラフ 41 コスモノート アルテミス II」が発表された。

手巻き(Cal.B02)。39石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41mm、厚さ13mm)。3気圧防水。世界限定450本。166万1000円(税込み)。
本作は、回転計算尺とクロノグラフを兼ね備えるナビタイマーをベースとしつつ、24時間表示で時刻が示されるよう設計されている。これは、1日に16度もの日の出と日没を繰り返す衛星軌道上において、昼夜判別を可能とする仕様であり、初代コスモノートからそのまま引き継がれている。
さらに本作では、メテオライト素材を用いた「ギャラクシーブルー」ダイアルが新たに採用された。これは、隕石にエッチング加工を施すことで生まれる「ウィドマンシュテッテン構造」を生かしたもので、限定本数の450本すべてが、宇宙を思わせるブルーの色合いと唯一無二の模様を備えている。

トランスパレントバックからは、「アルテミス II ミッション」のロゴプリント越しに、自社製の手巻きムーブメントCal.B02の駆動を観察することができる。またケースの縁には“Artemis II”および“One of 450”の文字が刻まれ、特別感が引き立てられた。



