実用性を伴ったパテック フィリップのコンプリケーション4選

FEATUREWatchTime
2019.04.11
パテック フィリップの腕時計は、パーペチュアルカレンダー、リピーターといったハイエンドモデルだけではない。他にも、日常的に役立つ時計をいくつも世に送り出している。今回はそんな実用性を伴ったパテック フィリップのコンプリケーション4本をご紹介する。
Originally published on watchtime.com
Text by Alexander Krupp

1:第2時間帯表示
「カラトラバ・パイロット・トラベルタイム Ref.5524」

「カラトラバ・パイロット・トラベルタイム Ref.5524」。自動巻き(Cal.324 S C FUS)29石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。18KWG(直径42mm、厚さ10.78mm)。6気圧防水。カーフスキンストラップ。519万円(税別)。

 長い休暇や出張などで、頻繁にタイムゾーンをまたいで旅をする人々にとって、よく考え抜かれたデュアルタイムゾーン機構は現代のモバイル時代においても非常に有益だ。タイムゾーン表示に昼夜表示や日付などの付加表示が備わっていれば、それは更に活躍することになる。2015年に発表された、カラトラバ・パイロット・トラベルタイムがまさにそれだ。この時計は更なる付加機能を備える。ホームタイムにブルーとホワイトの昼夜表示があるだけでなく、時計を着けた人が地球のどこにいようとも利用できる、同様の昼夜表示をローカルタイムにも付随させているのだ。ローカルの日付は大きなサブダイアル上で指針表示されることにより、文字盤のデザインに均衡を与えている。直径42mmのホワイトゴールドケースに自社製自動巻きキャリバー324 S C FUSを備え、外観はパイロットウォッチのスポーティーさとラグジュアリーな輝きを兼ね備えている。


2:ワールドタイム表示
「ワールドタイム Ref.5230」

「ワールドタイム Ref.5230」。自動巻き(Cal.240 HU)33石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約48時間。18KWG(直径38.5 mm、厚さ10.23mm)。3気圧防水。アリゲーターストラップ。519万円(税別)。

 もし複数の地域やビジネスの拠点の時間に目を配っておきたいなら、いくつかのタイムゾーンの時間が一目でわかる時計が有用だろう。このような目的に合わせた時計の多くが、地球を24の標準時間帯に分けた時間を表示している。その好例がパテック フィリップのワールドタイムだろう。この時計は1937年に発表されて以来、数十年にわたってさまざまな改良が加えられてきた。現在のモデルはケース直径38.5mmのホワイトまたはローズゴールド製だ。しっかりとしたエッジの針が、センターをギヨシェで飾られたラック・アントラサイトカラーの文字盤上を動いていく。このモデルもシンプルな時刻合わせ機能を受け継いでいる。10時位置のプッシュボタンを使って必要なタイムゾーンを文字盤のトップへもっていく。そうすると24時間リングと時針は同期しながら動いていくので、着用する人が新しいタイムゾーンをセットし終える時には、他のすべての時刻表示も正しく行われているという訳だ。センターの時針と分針はリュウズを引き出して回すことで時刻合わせができる。この操作によって影響を受けるのは24時間リングのみであり、理論的に他のタイムゾーンを示した地域はその位置に留まるのである。なお、午後6時から朝6時までの夜間はアワーリングのブラック部分で示される。この機構は自動巻きキャリバー240 HUによってコントロールされる。HUという接尾語はHeure Universelleつまりユニバーサルタイムを意味する。


3:年次カレンダー
「年次カレンダー Ref.5396」

「年次カレンダー Ref.5396」。自動巻き(Cal.324 S QA LU 24H/303)。34石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。18KWG(直径38.5mm、厚さ11.2mm)。3気圧防水。アリゲーターストラップ。523万円(税別)。

 2016年、パテック フィリップは年次カレンダーの20周年記念を祝いふたつの新作を投入した。この複雑機構が誕生してまだ20年しか経っていないのは、大きな存在である兄弟分、パーペチュアルカレンダー発明の数十年後に考案されたものだからである。メカニズムは1年を通して11ヵ月の大の月・小の月ごとに駆動するというものであるが、3月に関しては手動での修正が必要となる。このモデルは日付表示に加えて、曜日、月、ムーンフェイズと6時位置に24時間表示を備えている。ケース直径は38.5mmで、ホワイトゴールドにアントラサイト・ソレイユ文字盤、またはローズゴールドにシルバー・オパーリン文字盤という組み合わせが用意されている。どちらも自社製自動巻きキャリバー324 S QA LU 24H/303が搭載されている。


4:クロノグラフ
「クロノグラフ Ref.5170」

「クロノグラフ Ref.5170」。手巻き(Cal.CH 29-535 PS)。33石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約65時間。18KRG(直径39.4mm、厚さXXXXmm)。3気圧防水。アリゲーターストラップ。884万円(税別)。

 もしマラソンのタイムを計るよりも、鉄道や車での旅行を好むのであればクロノグラフ機構搭載のエレガントな時計という選択肢が加わり、ここで紹介する1本はあなたの好みに合うものといえるだろう。2009年発表の手巻きキャリバーCH 29-535 PSの発表以降、パテック フィリップは自社製量産型の付加機能を持たないクロノグラフムーブメントに着手することになった。このキャリバーは当初レディースウォッチとして開発され、1年後にイエローゴールドのRef.5170のメンズウォッチとして世に出ることとなり、続いてホワイトゴールドも追加されることとなった。2016年には、ローズゴールドにエボニーブラック・オパーリンまたはシルバー・オパーリン文字盤を合わせたものが発表されている。どのモデルもケース直径39.4mmとなっており、文字盤のセンター左右にサブダイアルを備える。このシンプルなクロノグラフ以外にも、パテック フィリップには先述のような年次カレンダー機構、第2時間帯表示機構、ワールドタイマー機構のほか、パーペチュアルカレンダー機構、スプリットセコンド機構などを合わせ持った腕時計も揃えられている。


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