IWCが誇るパイロット・ウォッチの名機たち。系譜とおすすめモデル

FEATUREその他
2020.12.19

パイロット・ウォッチの系譜

1936年に誕生した「パイロット・ウォッチ」は1944年の「マークX」を経て、1948年発表の「マーク11」で英国空軍の要求を満たす完成形に至った。

後に続くマークシリーズはほぼ全てがマーク11の設計をベースとしている。パイロット・ウォッチの系譜を見ていこう。

初代のスペシャル・パイロット・ウォッチ

パイロット・ウォッチの初作は1936年に発表された「スペシャル・パイロット・ウォッチ」である。堅牢性と耐磁性に優れ、パイロット用に特別設計された腕時計としては、時計史においても元祖といえるモデルだ。

40℃から-40℃までの温度変化に耐える仕様だが、これは暖房機器が備わっていなかった当時の航空機に必要な性能である。

この時点では軟鉄製のインナーケースは採用していないが、耐磁性の高いムーブメントを採用し、コックピット内での電磁波干渉を防ぐ仕様となっていた。

1936年に登場した「パイロット・ウォッチ・マークIX」。耐磁仕様のムーブメントを搭載し、40℃から-40℃までの温度変化にも耐える性能を有していた。

マークと最初についたマークⅨ(9)以降

1944年には2ピースケースの「マークX(10)」が登場し、飛行中の急減圧でも風防が弾け飛ばない耐久性を獲得した。

主な納入先である英国空軍はレーダー機器を航空機に持ち込んだ先駆者だが、マークXは耐磁性が不十分で高精度を維持できない弱点があった。

その後、英国空軍の要望を受けて1948年に登場したのがマーク11である。ムーブメントを軟鉄製のインナーケースに収め、ダイアルも軟鉄製とすることで、レーダー機器の電磁波干渉に耐える超耐磁性を獲得したのだ。

マーク11は非常に信頼性の高いパイロット・ウォッチとして主に英国空軍パイロットに愛用されたが、軍用機であったため民間に流通することはなかった。

民生機が登場するのは1993年。マーク11を踏襲した「マークXII(12)」である。以降はマーク11の設計をベースとして、マークシリーズは「マークXVIII(18)」までアップグレードを続けている。

1944年に登場した「パイロット・ウォッチ・マークX」。2ピースケースとねじ込み式の裏蓋を備えていたが、レーダーの磁気が精度に影響を及ぼすことが判明。この問題が、耐磁性を備えた「マーク11」の開発につながった。


おすすめのコレクション

パイロット・ウォッチ コレクションは5つのシリーズで形成されるが、そのラインアップはさらにマークシリーズやクロノグラフといった性質で横断的に分類できる。

それらの中から代表的な「マーク18」「クロノグラフ」「オートマティック 36」という3種の分類を見ていこう。

IWCを代表する主力 パイロット・ウォッチ・マーク18

パイロット・ウォッチ・マークXVIII
自動巻き(Cal.35111)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ42時間。SS(直径40mm)。6気圧防水。52万円(税別)。

マークシリーズの最新版である「パイロット・ウォッチ・マーク18」は、2016年から販売が続くIWCの主力モデルである。

前モデルのマーク17では十字方向の時表示からアラビアインデックスを排するデザインだったが、マーク18では12時とデイト表示がある3時位置以外はアラビアインデックスが整然と並び、クセがなく視認性の高いフェイスとなった。

マーク18は空軍仕様のブラックダイアルが基本だが、クラシック シリーズのIW327012ではホワイトダイアル、プティ・プランス シリーズのIW327010やIW327016ではミッドナイトブルーダイアルを楽しめる。

空軍用腕時計の先駆モデル パイロット・ウォッチ・クロノグラフ

パイロット・ウォッチ・クロノグラフ・トップガン
自動巻き(Cal.69380)。33石。2万8800振動/時。パワーリザーブ46時間。セラミック(直径44.5mm)。6気圧防水。92万円(税別)。

「パイロット・ウォッチ・クロノグラフ」は、航法用腕時計の元祖であるパイロット・ウォッチにクロノグラフを搭載した高機能モデルである。

マーク11はレーダーが作動しなくなった場合の予備航法装置としても使用できる高精度と信頼性を誇ったが、パイロット・ウォッチ・クロノグラフでは計測機器としての機能が大幅に高められている。

クラシック シリーズのIW377710やスピットファイア シリーズのIW387903、トップガン シリーズのIW389101など、男性的でメカニカルな魅力に満ちたモデルが並ぶ。

計器をイメージ 小ぶりな定番 パイロット・ウォッチ・オートマティック 36

パイロット・ウォッチ・オートマティック 36
自動巻き(Cal.35111)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ42時間。SS(直径36mm)。6気圧防水。59万5000円(税別)。

「パイロット・ウォッチ・オートマティック 36」は、マーク11で完成したコックピットデザインを踏襲する、ケース径36mmの小ぶりなモデルである。

表示要素はすっきりとまとまっており、そのシンプルなデザインはエレガンスさえ感じさせる。

カラーバリエーションはブラックダイアルのIW324010、スレートグレーダイアルのIW324001、ブルーダイアルのIW324008の3色展開だ。

いずれもスーツスタイルとも相性がよく、日常生活で大いに活躍するデザインである。


パイロット・ウォッチで決めよう

パイロット・ウォッチは空軍仕様の機能性を誇り、洗練されたデザイン性によってファッションアイテムとしても活躍する。

無駄な装飾を排するからこそ審美性が際立つ、男性的かつメカニカルなパイロット・ウォッチでシャープに決めよう。


IWCの代表的なコレクションとおすすめ3選

https://www.webchronos.net/features/40932/
IWCアクアタイマーの特徴と主なモデル4選

https://www.webchronos.net/features/46998/
IWCポルトギーゼの魅力や特徴

https://www.webchronos.net/features/42052/